夕刊三重新聞2/26(月) 17:40配信
アイヌ民族の人たちを愛した幕末の探検家で北海道の名付け親・松浦武四郎(1818~88年)をたたえる「武四郎まつり」が25日午前10時から、誕生地の三重県松阪市小野江町で開かれた。物品販売など関連イベントもあり雨天の中で約4千人が来場しにぎわった。
(写真)小野江小6年生による武四郎の生涯をテーマにした劇=いずれも小野江町の小野江小で
同実行委員会(委員長=山中和儀おのえ住民自治協議会会長)と市の主催。武四郎は6度の蝦夷(えぞ)地調査を行い、アイヌ民族の地位向上に尽力した。まつりは生没月である2月の最終日曜日に開催し今年で29回目となる。
市立小野江小学校の体育館の特設ステージでは同小6年生による武四郎の生涯をテーマにした劇「武四郎物語」の上演、市と連携協定を結ぶ札幌大学ウレシパクラブの学生17人によるアイヌ民族の古式舞踊の披露などが行われた。舞踊は、自然の恵みへの感謝の気持ちを表現したもので、観客らはリズムに合わせて手拍子を取るなどして見入っていた。
誕生地の「離れ」では、午前11時からと午後1時半からの2回、本居宣長記念館(殿町)名誉館長の吉田悦之さん、竹川竹斎子孫の東竹川家(射和町)当主の竹川裕久さん、歴史小説家の河治和香さんによるスペシャルトーク「歩いた!集めた!松阪の偉人三人衆!」が開かれた。
3人は宣長と竹斎、武四郎について語り合い「生きた時代も業績も異なるが、よく歩き、観察し、それを記録した」ことが共通点として「これらの背景に地図好きということがあった」などと話した。
物産と飲食エリアではみそベースにサケやコーン、ジャガイモなどを入れた「武四郎鍋」が人気を集めた。まつりはコロナ禍を経て4年ぶりに復活した「お菓子まき」で締めくくった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a0f06afa66fb869868380e796836c8598e617b26