斎藤雅史 会員限定記事
北海道新聞2024年4月16日 20:36(4月16日 23:26更新)
観光客が見学するウポポイの伝統的コタンエリア。来場者増加に向けた取り組みが求められている=3月
【白老】胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の2023年度の来場者は、前年度比9.7%減の33万3097人だったことが、ウポポイを運営するアイヌ民族文化財団(札幌)のまとめで分かった。23年5月に新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行してからも来場者数は伸びず、政府目標の年間100万人の達成はほど遠い状況となっている。
ウポポイはコロナ禍の20年7月に開業。来場者は21年度が19万618人、22年度は36万9038人と増えてきたが、23年度に減少に転じた。23年度は繁忙期の5~10月も含め、全ての月で前年度を下回った。
来場者のうち、修学旅行生は約6万7千人(うち道外約4万2千人)と、前年度の約8万2千人(同約4万8千人)から約2割落ち込んだ。
来場者アンケートによると、道内客の割合は前年度比12.4ポイント減の42.1%、道外客は6.0ポイント増の50.9%、国外客は6.4ポイント増の7.0%。道内客と道外客の割合が逆転し、開業以来初めて道内客の割合が半分を下回った。
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