函館新聞 2021.10.17
先祖の霊を供養する参加者
アイヌ民族の伝統的先祖供養の儀式「第6回函館イチャルパ」が16日、市立函館博物館横の広場で執り行われた。古式にのっとった祭壇を設け、市民が見守る中、参列者が祈りをささげた。
同博物館に安置されているアイヌの遺骨を供養する目的で、函館アイヌ協会(加藤敬人会長)が同館と協力して2016年から毎年実施。アイヌ文化に触れるきっかけにしてもらおうと市民参加を呼び掛け、約20人が足を運んだ。
会場にはカムイ(神)の通り道となる山側にヌササンと呼ばれる祭壇を設け、ヤナギの木を削って作る祭具イナウを7本ささげた。
祭司は神奈川県在住のアイヌ文化アドバイザー、平田篤史さん(59)が務め、火の神(アぺフチカムイ)を囲みカムイノミ(祈り)とイチャルパ(先祖供養)の儀式が厳かに執り行われた。平田さんは「(イチャルパの公開により)市民がアイヌ文化の伝承に興味を持つきっかけになれば。アイヌが函館にもいることを知ってほしい」と話していた。
加藤会長は「イチャルパの開催は博物館の尽力にがあればこそ。滞りなく慰霊を行い、まずは一安心できた。今後は函館に1万点以上存在するアイヌ関連資料について、積極的に情報発信していきたい」と抱負を述べた。
市教委の川村真一生涯学習部長は「継続して開催できるよう、市としても後援していく。各施設が所蔵する資料を大切にしながら、文化を引き継いでいくことが必要」と話していた。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/23409
先祖の霊を供養する参加者
アイヌ民族の伝統的先祖供養の儀式「第6回函館イチャルパ」が16日、市立函館博物館横の広場で執り行われた。古式にのっとった祭壇を設け、市民が見守る中、参列者が祈りをささげた。
同博物館に安置されているアイヌの遺骨を供養する目的で、函館アイヌ協会(加藤敬人会長)が同館と協力して2016年から毎年実施。アイヌ文化に触れるきっかけにしてもらおうと市民参加を呼び掛け、約20人が足を運んだ。
会場にはカムイ(神)の通り道となる山側にヌササンと呼ばれる祭壇を設け、ヤナギの木を削って作る祭具イナウを7本ささげた。
祭司は神奈川県在住のアイヌ文化アドバイザー、平田篤史さん(59)が務め、火の神(アぺフチカムイ)を囲みカムイノミ(祈り)とイチャルパ(先祖供養)の儀式が厳かに執り行われた。平田さんは「(イチャルパの公開により)市民がアイヌ文化の伝承に興味を持つきっかけになれば。アイヌが函館にもいることを知ってほしい」と話していた。
加藤会長は「イチャルパの開催は博物館の尽力にがあればこそ。滞りなく慰霊を行い、まずは一安心できた。今後は函館に1万点以上存在するアイヌ関連資料について、積極的に情報発信していきたい」と抱負を述べた。
市教委の川村真一生涯学習部長は「継続して開催できるよう、市としても後援していく。各施設が所蔵する資料を大切にしながら、文化を引き継いでいくことが必要」と話していた。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/23409