北海道新聞 11/29 05:00
鈴木直道知事は29日の道議会一般質問で、カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)の道内誘致について、事実上の断念を表明する。優先候補地としてきた苫小牧市内への誘致に今後も挑戦する姿勢を強調しながら、環境問題などを考慮し、2021年7月末を期限とする国の手続きを見送る考えを示す方針。最大会派の自民党・道民会議の質問に答える。
道は新千歳空港に近い苫小牧市植苗地区を優先候補地として誘致の可能性を探ってきたが、付近で猛禽(もうきん)類などの希少生物が確認されている。知事は環境影響調査(アセスメント)を実施すると、約1年半後の申請期限には間に合わないと判断した。
知事与党の自民会派が誘致でまとまらなかった点や、無作為抽出による道民意向調査で、IRを不安と感じる人が多数を占めたことなども考慮。東京五輪のマラソン・競歩競技や、来年4月に開業するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の成功に注力することにした。
政府はIRを20年代半ばに最大3カ所設置する方針で、IR整備法は7年後に設置箇所数を再検討するとしている。知事は一般質問の答弁で、苫小牧市や誘致推進派に配慮して「誘致に挑戦する」との姿勢の継続を強調し、今後は小規模で自然に配慮した北海道型のIRの実現可能性について探ることも語る見通しだ。
IR設置について道は12年から検討を開始。高橋はるみ前知事は4月、苫小牧市を優先候補地とし、「誘致に向けた取り組みを進めることが重要」と踏み込んだ。鈴木知事は公約で「道民目線を大切に」「早期に判断する」としていた。
IRはIntegrated Resortの略で、カジノを中核に展示場やホテル、会議場、劇場、商業施設などを併設する統合型のリゾート施設。(松本創一、村田亮)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/369511
鈴木直道知事は29日の道議会一般質問で、カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)の道内誘致について、事実上の断念を表明する。優先候補地としてきた苫小牧市内への誘致に今後も挑戦する姿勢を強調しながら、環境問題などを考慮し、2021年7月末を期限とする国の手続きを見送る考えを示す方針。最大会派の自民党・道民会議の質問に答える。
道は新千歳空港に近い苫小牧市植苗地区を優先候補地として誘致の可能性を探ってきたが、付近で猛禽(もうきん)類などの希少生物が確認されている。知事は環境影響調査(アセスメント)を実施すると、約1年半後の申請期限には間に合わないと判断した。
知事与党の自民会派が誘致でまとまらなかった点や、無作為抽出による道民意向調査で、IRを不安と感じる人が多数を占めたことなども考慮。東京五輪のマラソン・競歩競技や、来年4月に開業するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の成功に注力することにした。
政府はIRを20年代半ばに最大3カ所設置する方針で、IR整備法は7年後に設置箇所数を再検討するとしている。知事は一般質問の答弁で、苫小牧市や誘致推進派に配慮して「誘致に挑戦する」との姿勢の継続を強調し、今後は小規模で自然に配慮した北海道型のIRの実現可能性について探ることも語る見通しだ。
IR設置について道は12年から検討を開始。高橋はるみ前知事は4月、苫小牧市を優先候補地とし、「誘致に向けた取り組みを進めることが重要」と踏み込んだ。鈴木知事は公約で「道民目線を大切に」「早期に判断する」としていた。
IRはIntegrated Resortの略で、カジノを中核に展示場やホテル、会議場、劇場、商業施設などを併設する統合型のリゾート施設。(松本創一、村田亮)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/369511