先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ遺骨198体返還提訴へ コタンの会 北大に過去最多数

2017-07-09 | アイヌ民族関連
北海道新聞07/08 05:00
 北大が研究目的などで保管するアイヌ民族の遺骨の返還に取り組む団体「コタンの会」(清水裕二代表)が、日高管内新ひだか町静内地区などから発掘された遺骨計198体について、返還を求めて今月中にも札幌地裁に提訴することが7日、分かった。同会は協議による遺骨返還を目指していたが、北大側は国のアイヌ民族の遺骨返還手続きが定まっていないことを理由に応じなかったという。北大に対する遺骨返還訴訟で、一度に求める遺骨数としては過去最多になる。
 アイヌ民族の遺骨を巡っては2012年以降、北大に返還を求める訴訟が3件相次いだ。日高管内浦河町、紋別市、十勝管内浦幌町から発掘された計96体を、昨年から今年にかけて返還することで和解が成立。このうち浦河の12体については既に返還された。
 コタンの会はこうした状況を踏まえ、今回の遺骨198体については協議による返還実現を模索していたが、北大側は応じなかった。政府はアイヌ民族の遺骨返還について、発掘地域のアイヌ民族団体が求めれば身元不明でも返還する方針を示している。しかし返還の具体的な手続きが定まっておらず、北大側は「大学単独の判断では返還できない。現状では司法機関などの公的な判断が必要」などと主張し、協議が調わなかったという。
 今回の提訴で返還を求めるのは、静内地区で1935年(昭和10年)~72年にかけて発掘された遺骨で、56年に静内町(現新ひだか町)が北大に依頼して発掘した161体や、72年の豊畑共同墓地の改葬で北大が掘り出した32体など。このほか浦河町東幌別で31年(同6年)などに発掘された2体も返還を求める。
 コタンの会の葛野次雄副代表(新ひだか町)は「一日でも早く故郷の土地で安らかに眠らせてあげたい」と話す。
 旭川アイヌ協議会なども13日、北大に2体の返還を求めて提訴する予定。アイヌ民族が北大に遺骨返還を求める訴訟は今回で5件目になる。アイヌ民族の遺骨は全国の研究機関に1700体以上保管され、このうち北大に千体以上がある。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0418773.html?memberonly=true
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 白老・ポロト温泉整備事業の... | トップ | 北大のアイヌ遺骨198体、返還... »
最新の画像もっと見る

アイヌ民族関連」カテゴリの最新記事