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ギラード氏、豪州初の女性首相 ラッド氏、不人気で退陣

2010-06-25 | 先住民族関連
(朝日新聞 2010年6月24日12時29分)
 【シンガポール=塚本和人】オーストラリアのギラード副首相(48)が24日、同国初の女性首相に就任した。与党労働党は同日、首都キャンベラで緊急議員総会を開き、ギラード氏を新党首に選出、ラッド前首相(52)はこの日予定されていた党首選への立候補を断念した。ラッド氏は世論調査での支持率が下降を続けるなど国民の人気が著しく低下し、年内にも実施が見込まれる総選挙を前に党内での支持が得られず、任期途中での退陣に追い込まれた。
 ラッド氏は23日夜、緊急記者会見を開き、党首選の実施を発表。同日夜に会談したギラード氏から首相の信任を問うために党首選の実施を要請されたことを明らかにし、党首選に立候補する意向を表明していた。
 だが、24日の議員総会で窮地に追い込まれたラッド氏は、党首選の投票直前に立候補を辞退。ギラード氏が対立候補を失い、そのまま新党首に選ばれた。ギラード氏は記者会見し、「この数カ月以内に総選挙の実施を求め、国民が(新たな)首相を選ぶことになる」と語った。
 同党内では支持率低下の著しいラッド氏では総選挙を戦えないとする声が強まっており、教育や労働問題などを担当し、女性副首相として人気があるギラード氏の登板を期待する声が広がっていた。主要支持組織の労働組合もギラード氏支持を強く打ち出していたことも背景にある。
 ラッド氏率いる労働党は2007年の総選挙で保守連合を破り、11年ぶりに政権を奪還。ラッド氏は首相就任直後からイラクからの豪軍撤退や先住民への公式謝罪など、それまでの保守政権が拒んでいた政策を断行するなどで国民的な高い人気を誇った。
 だが、昨年末以降は公約していた温室効果ガス排出量取引制度導入法案が上院で2度にわたって否決され、導入時期の先送りに追い込まれるなど、国民からも実行力を問われる事態が相次いでいた。今年5月初めに発表した税率40%の資源超過利潤税の導入をめぐっては、資源関連企業を中心に経済界の猛反発を招いていた。その後の世論調査でもラッド氏支持率が50%を割り込み、政党支持率も与野党が逆転するなど「政権は危険水域に入った」(在豪州外交筋)との見方が強まっていた。
 今春以降も捕鯨をめぐり日本を国際司法裁判所に提訴し、対中国関係を強化するなど積極的な外交を展開したが、国内政治で失った支持を取り戻すことはできなかった。
http://www.asahi.com/international/update/0624/TKY201006240176.html
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