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呑む気オヤジ/取り敢えず生還したジイさんのあれこれ

骨髄移植で山暮らしから都会に戻ったジイさんの日記。健康の話の他に合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

鯨三昧!

2006-07-16 | 食べ物・お酒の話
♪浅草伝法院通り先「捕鯨船」
前に通りかかってすごく気になっていたら、父さんの愛読書「酒の細道」にも載っていたお店。ようやく来ることができた。
う、旨え~!!鯨ってこんなに旨かったの?と、再認識させられた。上の画像は左から、ベーコン、竜田揚げ、皮と赤身ミックス(すんません!それぞれ半分試食済み)。どれも肉厚で、トロリフワフワでクセや臭みなんか全然ない。ホントに最高だ。
このほかにさえずり、豆わた(腎臓)など、ほとんどのメニューを平らげた。豆わたはちょっと独特の味だったが、牛レバ刺しに近く、全然OK!日本人は何百年も前から(数千年?)鯨を食っていたんだろうが、これを食べていれば牛や豚は食べなくても大丈夫。だから日本人は「四足」の動物を暫く食べなかったんだろうな。鯨で十分だ。日本人の食生活に根ざしているんだろうな。

鯨も部位によっては脂っこい。そのしつこさに角瓶のハイボールが合うね。大振りのグラスを3杯もお代わりしてしまったよ。
板張りの壁には、有名人&素人のサインがびっしり。みんな直接書き込んでいる。ここは浅草の芸人さんや有名漫画家が昔から集まる店らしい。隣にいたお兄さんに、店主(若旦那?)が「今日の26時間TVどうだった?」なんて聞いている。業界人も多いかのな。父さんもサインしたかったが、さすがに言い出せなかった。
普段いろいろ呑み歩いて、ここが美味しかった・・・と言っているけど、ホントにもう一度行ってみたい店はそう多くはない。でも「捕鯨船」は絶対にまた来たい!ぜひ呑兵衛たちを連れて行きた~い!

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「バルトの楽園(がくえん)」

2006-07-16 | 映画(DVD)の話

♪かくして「第九」は日本で演奏された・・・

楽しみにしていた「バルトの楽園」を、漸く観ることができた。この映画は、第一次世界大戦中に中国青島(チンタオ)の攻防で降伏したドイツ兵捕虜と鳴門市坂東の収容所所長松江中佐や地元民との交流を描いた作品だ。
松江中佐は「捕虜は国のために戦った戦士だ。ここは刑務所ではない!」と捕虜の人権を極力尊重する。収容所の中で、捕虜たちはパンを焼きソーセージを作り、ビールを呑む。軍楽隊出身者や音楽愛好者が楽団を組んで練習したり、地元の子供にバイオリンを教えたり・・・。ちょっと気になって調べたら、実際に本国との間で送金はあるし手紙のやり取りもできるという、第二次世界大戦以降では考えられない自由さが捕虜にもあったようだ。
1918年11月に大戦が終了し、捕虜たちも本国へ送還されることになった。その時に収容所の日本軍人や地元民へのお礼として演奏されたのが、ベートーベンの交響曲第九番だ。人類の兄弟愛を高らかに歌い上げるこの曲を演奏したなんて、出来すぎの話だが、もちろん実話。この演奏が、今でも日本人が一番好きなクラシック音楽の「第九」の日本初演なんだね。

映画の前半で、他の地域に散らばっていた捕虜が坂東俘虜収容所に移送されるシーンがある。坂東収容所の捕虜たちはマーチを演奏して出迎える。少人数の限られた楽器で演奏するゆっくりのんびりしたテンポのマーチ(これがドイツのマーチの名曲「旧友」だ!)・・・。もう父さん、この曲を聴いただけで、涙ポロポロ。父さんは昔ブラスバンドにいたので、マーチには特別の思い入れがあるのだが、「旧友」のメロディーで歓迎を受けた捕虜たちの感激はいかばかりであったことか!(ウルウル)
そして「第九」だ。「第九をやろう!」と楽隊長が言い出したとき、メンバーは半信半疑。「合唱は混声だよ。女性パートはどうするんだ?」「楽器が足りない。こんな田舎にオーボエやファゴットはないよ!」etc・・・。でも楽隊長は「男声合唱に編曲し直そう!ファゴットは足踏みオルガンでいいじゃないか!(確かにちょっと音は似てる?)」そしていよいよベートーベンの「歓喜の歌」が始まる!!

『汝の優しき翼のとどまるところ、人々はみな兄弟になる!』

あぁ~、もうダメだ。父さん、もう涙、涙! 誰も回りにいなければ号泣だぁ~!!
この曲を、松江中佐や収容所で世話になった日本人達に届けようとしたドイツ人捕虜たちの心意気やいかに!? 国同士の事情で戦うことになったが、人間同士が憎みあっているわけではない。我々はみな兄弟ではないか!という叫びが100年近く経つ今でも、我々に心に響き渡る。この心持が、今はあまりにも希薄になった気がしてならない。全世界の人々に観て欲しい映画だ。
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