呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

蔵王山麓暮らしのオヤジの日記。合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

Mon '22/12/05 愛車点検とタイヤ交換、ちょー久しぶりの小説読了

2022-12-05 | 本の話

 

♫本日の「舞いあがれ!」、舞ちゃんのプリソロチェックの結果は如何に⁉️ あれ、今日の管制官、さだまさし?違うか?😄



 
♫今日は、あまり考えずにフォレスターの新車12ヶ月点検(大河原13:00)とタイヤ交換(西中田18:00)の予約を入れていた。
なんで時間と場所がそんなに離れているの? だよねー、タイヤ交換の空きがあまりなかったのと、点検に時間がかかるかと思ったんです。一旦蔵王の家の近くまで行って、また夕方仙台に戻らなければならなかった😩。
 
まず昼から宮城スバル大河原店で12ヶ月点検。90分ぐらいかかるというので、国道4号線沿いの蔵八ラーメン亭に昼食を食べに行く。ここは赤・白の味噌ラーメンが美味しいんだけど、昨日食べそびれた広東麺にした。
んー、ボクの広東麺のイメージとちょっと違っていてイマイチだった。やっぱりイチオシの味噌ラーメンにすれば良かった。


 
♫大河原フォルテの金港堂(書店)に寄ったり、所用で八木山の保険代理店さんに寄ったりしたあと、カメイ給油所西中田店に行く。長町にいる頃からタイヤを預けていて、交換もいつもここでやっている。



♫読みかけだった小説「流浪の月」をやっと読了。文庫本を読み終えるのは、一体何年ぶりだろう😳😵。昔はあんなに読書好きだったのに、スマホでFBやブログをやるようになってから、すっかり本を読まなくなってしまった。
これからは毎日定期的に読書の時間を取り、またいろんな本を読もうと思う。


この本は5月に観た映画の原作だ。ストーリーや人物をもう少し深掘りしたくて原作を読もうと思ったが、最初の20〜30ページで止まっていたもの。
なるほどねー。ストーリーも人物設定も、映画と殆ど変わらない。でも映画を観た後でも原作は面白く読めた。
映画を見るのが先か原作を読むのが先か…ボクは原作を読んでから映像になるとどうなるのか映画を観た方が良いかな。
 
映画のインプレはこちら。
Tue '22/05/17  大河原で映画鑑賞「流浪の月」 - 呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

Tue '22/05/17 大河原で映画鑑賞「流浪の月」 - 呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

今日の一句田植え終ふ鷺は苗よけみぎひだり一奏🎵庭には山椒が繁りだした。1枚葉をむしって鼻に当ててみると山椒の良い香りがする。先日友人の庭からいただいてきた茗荷の株...

goo blog

 
今日から、先日観た「ある男」の原作を読むよ。
 

♫タイヤ交換を終えてから蔵王に戻ったら、また遅くなってしまった。
今日の夕飯も残り物とかスーパーの惣菜で。やっぱメザシは美味いなぁ。杜の市場でぶっといメザシを仕入れたい。



 
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読書感想文「最後の証人」柚月裕子著 角川文庫

2019-08-15 | 本の話
「最後の証人」柚月裕子著  角川文庫⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

ヤメ検(検事退職)弁護士の佐方が、一貫して犯行を否認している殺人事件の被告の弁護を引き受ける。相手は優秀と評判の女性検事庄司真生。

とてもよくできたストーリー仕立てだ。判決前の最終弁論の場面になって、読者はそれまでの自分のストーリー理解が勘違いだったと知らされる。えー、そういうこと?そして、佐方が最後に呼んだ証人とは?
面白かったぁ〜!久しぶりにこういう鮮やかなトリックを含むミステリーを読んだ。そして解説で今野敏が書いているが、この人はなんでこんなに中年男を活き活きと書けるのだろう。とても女流作家とは思えない。
今野敏の言うところによれば、検事、弁護士、警察もの以外の作品、ケースワーカー、週刊誌記者などの女性を描いた作品もとても良いらしい。
まずは検事ものを読んで、そのあとは続けてこの人の作品を読んでみたい。
⭐️5つの、ちょーお勧めです。





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読書感想文「希望荘」宮部みゆき著 文春文庫⭐️⭐️⭐️⭐️✨

2019-07-28 | 本の話
杉村三郎シリーズ第4弾。中編4作がまとめられている。
前作「ペテロの葬列」で、妻の不倫が原因で離婚し、今田コンツェルンの広報室も辞めた杉村が、本格的に探偵として独立した。離婚から独立開業に至るまでの出来事が、4つの話にまとめられている。
「聖域」⭐️⭐️⭐️
近所のおばあちゃんが「私は死にます」と連絡を寄越して失踪。でも元気にしているところを見かけた人が現れる…イマイチ、ストーリーの仕立てに納得がいかなかった。
「希望荘」⭐️⭐️⭐️✨
病没した父親が殺人を仄めかしていた…これも謎解きとしてはそれなりに面白いが、イマイチ心に響くものがなかった。
「砂男」⭐️⭐️⭐️⭐️✨
群馬の田舎で評判の良い蕎麦屋を営む若夫婦。その夫が駆け落ちをしてしまう。一体なぜ?杉村は夫の行方を追い、その理由を探る…うーむ、そういう展開か⁉︎切ないなぁ。4作の中で一番心に響いた話。
「二重身」⭐️⭐️⭐️⭐️✨
アンティークショップの店主が、東北地方に仕入れに行くと行って出掛け、その後東日本大震災が発生、店主は行方不明に。店主の交際相手の高校生の娘が杉村に捜索を依頼してくる…この話も、なかなか重い結末だった。
 
宮部みゆきらしいといえば、まさに「らしい」重厚な人間模様が散りばめられた中編集だ。
話が短い分中身が濃く、凝縮された展開で読み応えがあった。おススメです。ぜひお読みください!
 
 
 
 
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読書感想文「罪の声」

2019-06-29 | 本の話
「罪の声」塩田武士著 講談社文庫⭐️⭐️⭐️⭐️
30年以上目前に起こった戦後最大級の迷宮入犯罪「グリコ森永事件」を題材に、大胆な切り口で真相を仮説立てした作品。
30代半ばのある男性が亡くなった父親の遺品から、「ギン萬事件」で身代金授受の指示に使われた子供の声のテープを発見する。それはなんと自分の子供の頃の声に間違いかなかった…。
大人の身勝手なイデオロギーや信念により、未曾有の犯罪の片棒を担がされた子供たちの、その後の人生が痛ましい。実際に「グリコ森永事件」で、犯人のメッセージを録音した子供たちはいた訳だから、その子たちは、今何をしているのだろう。
単なるミステリーではなく、人間ドラマとしても面白いし感動的だった。著者の他の作品もぜひ読んでみたい。
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「ペテロの葬列(上・下)」宮部みゆき著 文春文庫⭐️⭐️⭐️⭐️

2019-05-29 | 本の話
フェリーで読了。相変わらずの遅読。
「誰か〜Somebody」「名もなき毒」に続く、杉村三郎シリーズ3作目。杉村と園田編集長が、老人によるバスジャックに遭うが、事件はあっけなく幕切れとなる。なぜ老人はバスジャックなどやったのか。杉村や人質たちが調べていくうちに、暗澹たる社会の闇に引き込まれる。
前2作より面白かった。ストーリーに一貫性があり、宮部みゆきの社会派っぽさがより鮮明になっているような…杉村三郎は今回の事件で今田コンツェルンを退職し、本格的に私立探偵を開業するよう。
このシリーズは続けて読んでみようと思うが、一時休憩で「居眠り磐音」(確か3巻までは読んだ)か、姫川玲子シリーズの新作を読んでみようかな。(2019-06、07)#読書感想文
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「名もなき毒」宮部みゆき著 文春文庫

2019-04-07 | 本の話
「名もなき毒」宮部みゆき著 文春文⭐️⭐️⭐️✨
「誰か」に続く、杉村三郎シリーズ第2段。
異常なクレーマーの元パート社員と青酸カリによる連続殺人事件が微妙に絡むのを、杉村三郎が巻き込まれながら解決していく。
前作同様、新聞連載小説ということは関係あるかわからないけど、なんか冗長でまとまりに欠けるように感じた。いろいろなエピソードもここで必要?と思うことも。
前から宮部みゆきの現代物って、イマイチピンとこないというか、僕の胸に迫って来ない話が多く、このシリーズも同様かなぁ。
でも乗りかかった船なので、次作の「ペテロの葬列」、最近文庫化された「希望荘」辺りまでは読んでみようと思う。読み始めた「ペテロの〜」はなかなか面白い感じがする。(2019-05)
#読書感想文
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「誰か Somebody」

2019-02-26 | 本の話

「誰か Somebody」宮部みゆき著 文春文庫⭐️⭐️⭐️⭐️

杉村三郎シリーズの第1作目。このシリーズは知らなかった。

巨大コンツェルンの会長の娘と結婚した杉村三郎は、グループの広報室で社内報の編集者をやっている。ある日、会長のお抱え運転手が自転車との接触事故に遭い死亡。運転手の娘姉妹に頼まれて、亡くなった父親の人生を振り返る本の出版を手伝うが、結果事故の犯人探し、父親の知られざる過去の解明に関わることになる…

宮部みゆきらしいミステリー性、人間模様が盛り込まれており、それなりに面白かった。ただ、僕の宮部みゆき像からすると、もっと個々の登場人物を深掘りし、意外性を含んだ感動が欲しかった。少し物足りなし。

でも、今後の杉村三郎にはいろいろ波瀾万丈な人生が待ち受けているようで、それは興味深く、しばらくはこのシリーズを読んでみようと思います。早速、第2弾の「名もなき毒」を買い求めました。(2019-04)

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読書「ツバキ文具店」

2019-02-09 | 本の話

「ツバキ文具店」小川糸著 幻冬舎文⭐️⭐️⭐️⭐️✨

読みかけで、なかなか進まなかったけれど、チェリーパークホテルのプチ湯治で一気に読了。「先代」の跡を継いで、鎌倉の一軒家で文具店と代書屋を営む鳩子。ツバキ文具店にはいろいろな事情を抱えた人々の代書の依頼が舞い込むいやぁ~、とっても良いお話でした。鎌倉が舞台で、いろいろなお寺、実在する鰻屋さんやカフェなどが登場します。10数年前に藤沢に勤務していて、鎌倉も営業のテリトリーだったので、随分歩き回りました。とっても懐かしい。そして、鎌倉の四季や登場人物の心情などの描写がとても繊細で瑞々しく、読んでいてその場に吹く風が感じられるような感覚になります。上手だなぁ。まさに女流作家ならではの感性と思います。本屋大賞第4位。この本は、年末になつかし屋のわごちゃんからもらった数冊の中の1冊。自分では絶対読もうと思わなかっただろうから、ありがたいことです。持つべきものは友!星4.5

#読書感想文

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読書感想文「抱く女」20180917

2018-09-17 | 本の話
◯「抱く女」桐野夏生著 新潮文庫 ⭐️⭐️⭐️✨
1972年秋、主人公の直子は大学3年生。
学生運動がまだ盛んな時代で、直子は運動には加わっていなかったけれど、当時の退廃的な学生の例に漏れず、怠惰な生活を送っていた…
72年といえば僕は高校1年、この物語で描かれる大学生活や学生運動の退廃感、閉塞感などは、高校生ながら理解でき、多少は体験していました。でも、この数年後に大学に進学した時には、大学構内も学生も、随分様変わりしていました。
学生運動の「タテカン」は残っていたものの、ほとんどの学生は無関心で、部活やバイトに勤しんでいました。それなりに将来への期待感は持っていて、何をしていいか分からない、何をしてもつまらないというような閉塞感はなかったと思います。僕が鈍感で何も考えていなかったから?
この作品は、桐野夏生の実体験なのかなぁと思わずにはいられないけれど、自分の青春の入口の時代の、ある種の備忘録、日記みたいな作品です。
面白かったけど、⭐️4つにはちょっと足りなかった…


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読書感想文「下町ロケット・ゴースト」

2018-09-07 | 本の話
◯「下町ロケット・ゴースト」池井戸潤著 ⭐️⭐️⭐️✨
佃製作所とベンチャー企業が提携し、新しいトランスミッションの開発に取組むことになった。しかしライバル社から、特許侵害を絡めたM&Aが仕掛けられ、万事休す!
相変わらず面白い!痛快!一気に読める!
うーん、でもそろそろマンネリ感あるなぁ〜。
「空飛ぶタイヤ」は、実話に基づいた財閥系大企業の傍若無人、極悪非道?と対決する零細企業、「下町ロケット」も巨大なガリバー企業に立ち向かう町工場みたいな構図で、どれも面白いんだけど、もうそろそろ別なパターンでよくない?と思ってしまいました。
「陸王」は同じような構図だけど、常勝社会人チームに捨てられたマラソン選手の復活劇が絡むので、これは面白かったけど、下町ロケットシリーズはどうなんでしょう。「ゴースト」は続編がありそうだけど、一応期待してます。
取り敢えず、⭐️3つ半かなぁ。


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読書感想文「蘇るサバ缶」

2018-06-24 | 本の話
◯「蘇るサバ缶」須田泰成著(廣済堂出版)⭐️⭐️⭐️⭐️
東日本大震災の大津波で甚大な被害を被った「木の屋石巻水産」のサバ缶が汚泥の中から掘り起こされ、ボランティアによって綺麗に洗われて、世田谷・経堂の商店街で22万個も販売された。この売り上げは石巻の復興支援、缶詰工場の再建などの資金に充てられた。

事実に基づくドキュメンタリーだけど、サバの缶詰が繋ぐ被災地と東京の商店街の人々の絆、想い、人情などが読み手に伝わってきます。
いい話です。サバ缶って、前はオカズが少ない時に
追加で開けるかな、程度だったけど、最近はイタリアンの食材などいろいろレシピがあって、とっても美味しいです。サバ缶のアヒージョとか、簡単でとっても美味しい!
今度は木の屋のサバ缶、お取り寄せしてみよう。
本書もオススメです!

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読書感想文20171020「蜜蜂と遠雷」恩田陸

2017-10-20 | 本の話
恩田陸さんの直木賞&本屋大賞受賞作。
国際ピアノコンクールに集うコンテスタントたちの波乱に満ちた人生、瑞々しい感性、彼らの音楽を描いた大作。
文字だけでピアノ曲そのものや、奏者の演奏時の心情などを表現するのは相当難しいと思うけど、曲のイメージが頭の中に浮かび、まるでCDを聴いているのような感覚になる。これは凄いことだ。
ページの大半を占めるコンクールシーンは臨場感たっぷりで迫力があり、読んでる方も興奮してくる。
ピアノコンクールの場面だけで、これだけの大作を書けるとは、さすが恩田陸。
でもAmazonのカスタマーレビューでは、結構酷評が多かった。
なるほど〜、確かに主人公格の風間塵の人物像が不明確かなぁ、現実味がないかなぁ。
そして誰もが感じるのは、漫画「ピアノの森」と似てるよね、ということ。そうなんです、ある意味酷似している。この小説は、恩田陸の「ピアノの森」へのリスペクト?オマージュ?と思わされてしまう。風間塵の人物設定や彼の演奏が醸し出す「世界観」は、一ノ瀬海に通ずるんです。
「ピアノの森」を読んだ人なら、みんな同じ感想を持つと思います。そこは、残念!

コメント (5)
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呑む気オヤジの、読む!小説「羊と鋼の森」

2017-02-17 | 本の話
○「羊と鋼の森」宮下奈都著(文藝春秋社)

ベテラン調律師が調整した学校のピアノの音に魅せられ、自分もピアノ調律師になった若者が、悩み苦しみ、その中で双子の女子高校生のピアノや先輩調律師に影響を受けながら成長していくお話し。
最初本屋で見かけたときは、その題名からハードボイルド小説かと思ったが、ピアノ調律師の話と分り。別な興味が沸いてきた。「2016年度本屋大賞」受賞作ということもあり、めずらしく文庫本化する前にハードカバーを購入して読みました。

羊はピアノの絃を叩く羊毛のフェルト、鋼はピアノの絃、そして森は木材で出来ているピアノそのもの、ということらしい。
主人公が最初に聴いた調律師のピアノの音色は、まるで自分が育った北海道の山あいの、自分を包み込むような優しさ、暖かさのようだった・・・。
う~ん、ある意味ファンタジックな雰囲気のある話なので、あまり細かいことを言うつもりはないけど、調律師が、ポーンと鍵盤を叩いて出した音色でそんなに感動するの?曲を弾いたわけじゃないのに?それだけで調律師になってしまうの?
あー、僕はジイさんになって、そういうことに感動する瑞々しい感性が薄まってしまったのだろうか・・・、と思ってしまった。
「ピアノと森」となると、僕はどうしても漫画の「ピアノの森」を思い出してしまう。
この漫画は僕の60年の人生の中で、ひょっとしたらNo.1に挙げるぐらい感動した作品なので、どうしても結びつけ比較してしまった。漫画と小説はもちろんジャンルが違うが、「ピアノの森」は読んでいて、主人公一瀬海の弾くピアノの音がまるで頭の中で聴こえて来る気がした。
でもこの小説は、どうもそこまでにはならなかった。もっともピアノ演奏を表現しているわけではなく、まさにピアノの調律の音色なので、なかなか創造しにくいということもあるですが・・・、ちょっと期待はずれだった。
僕にとっては、星2.5個でした!(5個が満点)




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呑む気オヤジの、読む!「そこに音楽があった」

2017-02-17 | 本の話

○「そこに音楽があった~楽都仙台と東日本大震災」梶山寿子著(文芸春秋企画出版)

未曾有の大災害となった大地震とその後の大津波。
宮城県民、特に沿岸部の県民は命からがら避難ひて助かった人々も、途方にくれて何をすればよいか、何がしたいのか、どうすればよいのかも、しばらくは考えることもできなかったという。
そんな中、音楽に携わる人々は「こんな大変なときに音楽などやっていいのだろうか」と一様に悩み続けた。これは被災地のみならず全国のミュージシャンやマスコミが思ったこと。なのでコンサートは全国で相次いで中止になり、TVやラジオは音楽番組や娯楽番組を自粛した。TVをつければどこのチャンネルでも民間企業のCMは流れず、公共広告機構の暗いメッセージがこれでもかと繰り返し繰り返し放映された。

そんな中、こういうときこそ音楽で被災者を勇気づけよう、元気づけようと立ち上が人々が出始めた。
それが仙台フィルハーモニーの団員であり、ジャズフェスやとっておきの音楽祭の実行委員であり、避難所となった学校の合唱部や吹奏楽部の生徒であり先生、そして仙台ゆかりのミュージシャンたちだった・・・。

以前に仙台フィルメンバーの震災直後の奮闘ぶりがTV番組に取り上げられ、とても感動した。
この本を読んで他にもプロ・アマ問わず大勢の音楽家たちの活動がこんなにも熱く、そして被災地の人々をたくさん元気にしたんだと、改めて知ることができた。
そして東京の合唱団「お江戸コラリアーず」が、「こんなときに合唱なんかやっていいんだろうか、必要なんだろうかと悩みましたが、自分たちの歌で少しでも被災地の人々を元気にできたら」と、自分たちの演奏「くちびるに歌を」をFacebookにアップしたのを思い出した。
「つらいときこそくちびるに歌を持とう、心に太陽を持とう!」のメッセージがなんとも胸にしみて、涙が止まらなかった。

音楽の力は偉大なり!
聴いてくれる人に少しでも感動してもらい、そして自らもそれを楽しみ、豊かな気持ちになれる音楽活動ができたら、幸せだと思います。

PS)
ただ、本書にも度々登場する奥山仙台市長や行政が「仙台・楽都」を標榜することには、ちょっと違和感がある。
来年度の市の予算案も出ているが、前から要望の強い「音楽専用ホール」建設はまたまた遠のきそう。
市本庁舎の老朽化に伴い、建替えの計画が進んでいるらしい。優先順位はそっちが高いと奥山市長は明言している。
そりゃお金がふんだんにないのは分るけど、市庁舎と音楽ホールを同じ次元で語ることは、ちょっと違うと思うんですよ。民間との連携も含め、何かやりようはないんでしょうか。
仙台フィルのホームグラウンドが800人しか入らない?客席のキャパが足りなくて合唱コンクールの全国大会ができない?
東北の雄・仙台よ、100万都市・仙台よ、それはないでしょう!「楽都」が泣きますよ!


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最近読んだ本「終わった人」

2016-09-01 | 本の話


◎「終わった人」内館牧子著 講談社
僕がブログに「仙台に帰ってきたら『故郷』を歌っても涙が出なくなった」と書いたら、東京の友達が「そんな話を最近読んだ『終わった人』にあったよ」と教えてくれた。じゃぁ読んでみよう!

話は、盛岡の進学校で「普通クラス」と言われたことに反発し、猛勉強して東大法学部に入り、卒業後は大手都市銀行に勤めたオヤジが主人公。
オヤジは銀行内で猛烈に働き順調に出世するが、当然なれると思っていた役員の一歩手前で関連会社に出向させられる。最後は関連会社の専務として63歳の定年を迎える。
最初は「毎日が日曜日」を謳歌しようと思いつつも、普通のリタイア組のように朝の散歩や図書館通いをすることを否定し、、午前中からスポーツジムに屯するジジババたちとは一線を画す毎日を送っている。しかし、やっぱり毎日が物足りなく、何か自分が頑張っている証や自分を必要としてくれる仕事を求めて悶々とする・・・。

これは前半までの話で、その後は仕事も色恋もいろいろ波乱万丈で、よく有る団塊の世代の物語と言えなくもない。
でも、読み進むにつれて、主人公やその奥さん、娘、友人たちが発する言葉に、共感したり、言い当てられたり、ホロリとさせられたり・・・。思わず一人でムフフと笑ってみたり、だよね~とつぶやいてみたりで、まさに「目から鱗」で一気に読み終えた。
主人公は、いろいろな思いがあって、東日本大震災の直後を除き10数年の間、故郷の盛岡には帰っていなかった。でも、あることをきっかけに岩手出身の石川啄木の歌集を読み始め、宮沢賢治のイーハトヴに思いを馳せ、老母を気にかける。そして久しぶりに盛岡に帰って老母や妹と過ごし、何十年ぶりに高校の友人たちと酒を酌み交わし、故郷に戻りたいと強く思う。

う~ん、置かれた立場や環境は異なるけれど、故郷の親を思い、帰りたいと感じるところは、僕と通ずるものがあった。故郷に帰ってきた、来られた僕は、幸せなんだと思う。
ぜひとも、ご同輩諸氏(特に男性)または少し前に定年を迎えた先輩諸氏に読んでほしい。女性はどうか分からないけれど、同年輩の男、特に地方出身の貴方の 琴線に触れること間違いなしですよ!

【目から鱗?の一言】
・オオ、イヤだ。何が悲しくてこの歳になって恋人なんか作るのよ。男に時間とられたくない(妻)
・六十台は空腹なのだ。失ったものを取り戻し、腹に入れたい。(中略)まだまだ終わってはいないのだ。(オヤジ)
・男と女になれば、10年も20年ももつ関係が半年や1年で終わります。(彼女と思った女性)
・男には何かどっか破綻した空気がないともてないってこと。(主人公娘)
・帰って来ればよがんす。何十年も他さ住んでいたったって、故郷っつもんは、ちゃんと居場所を作ってくれるもんでござんすンよ。(老母)

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