西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

外出、歩き、旅行、転地滞在の楽しみと意義

2010-11-17 | 旅はたびたび
人間は言うまでもなく動物で「動くもの」である。植物の樹木のように一ヶ所に根を張って動かないというのは動物として不健全である。不健康である。

犬の散歩ではないが、人間も1日に1回は外出した方が良い。考えてみると、日本人は、アフリカを出て延々と歩いて日本列島にたどりついて日本人となったのだし、農耕時代以前の採取・狩猟時代では、毎日出歩いて命の糧の食料を探し、採っていたのだ。

古代ギリシャでは、アリストテレスは「逍遥学派」を立ち上げ、逍遥し(歩き)ながら議論し、哲学していたのだ。

18世紀頃のイギリス上流階級の子弟教育の仕上げは、フランス、イタリアへ長期間出かけて実地勉強をする「大旅行(グランドツアー)」だったし、ダ・ウイーンは大航海に出かけて調査、観察し、それらをもとに『種の起源』を書いた。

日本でも、これは純粋な「楽しみ」だったかどうか分からないが、明治初期に岩倉具視を長とし集団で「米欧」を回覧し、日本の進むべき道を決めたのだ。哲学者・和辻哲郎も日欧を航海し『風土』を書いた。中央アジアへ出かけた梅棹忠夫は『文明の生態史観』を書いたのだ。

これらの散歩、旅行、転地は、体にいいだけでなく、頭脳や心にも心地よく作用すると言えよう。一つ一つの散歩や地域歩き、遠出、旅行(国内、海外)をしっかりと捉えて「良き情報」も獲得していきたいと思う。

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