西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

「幸福度」1位のデンマークだが・・・

2010-11-02 | 時論、雑感
ラジオ深夜便で昨日、今日と「人を大切にする国デンマーク」を聞いた。社会評論家 小島ブンゴード孝子さんへのインタビューだ。内容で印象に残ったことを記す。

デンマークは人口550万人の「小国」だが、国民の「幸福度」1位、福祉も優等生で日本のモデルの一つになっている。とにかく「子宮から墓場まで」面倒見がよい。

しかし、この国はいわゆる「高福祉高負担」であって、現在、所得税は40%から60%台、「消費税」は教育費関係ゼロを除き25%と言う。しかし、医療は殆ど無料だし、教育費も負担は限りなく少ない。

だから小島ブンゴート孝子さんは留学先のデンマークで生活の心配もなく学生結婚できたのだ。彼女はデンマーク語も習い、卒業してから、日本からデンマークの福祉を視察、研究に来る人たちの通訳をし、デンマークの福祉関係著書の翻訳に携わってきたのだが、日本人では「羨ましい」と受け取っている人が大半だが、何か違うのでは、と自ら意見を言う「社会評論家」として活躍し出したのだ。

彼女が言うには、福祉、医療の基本は自立、これは子どもから高齢者までそうであると言う。高齢者福祉の原則は三つあって、自立、継続性そして残存機能の活用と言う。65歳から国民年金がでるが、それ以前にリタイアする人もいるようだ。元気なリタイア高齢者は地域のアクティビティ・センター(活動拠点)に行き、趣味やボランティア活動に登録する。

日本のような時として孤独な無縁社会に陥ることは、ほぼないようだ。

医療は家庭医、「施設医」の段階があり、普通、何でも先ず家庭医に診てもらい相談し、手に負えない場合に「施設、病院」に送られるようだ。

しかし、寿命は日本より5歳ほど短い。その理由を聞かれて小島さんは「リタイアしたら好きな食べ物を大いに食べ、好きな飲み物を大いに飲むのだが、それらが循環器病に結果し、客観的にみて健康、寿命に良くないのでは・・・、最近「反省して」健康活動も盛んになりつつあり、やがて日本に追いつくだろう」とのことだ。

まあ、日本と違い550万人だから出来るという面もある。日本は、いい所を取り入れるにせよ、結果の「形」を真似るのではなく、出来あがってきたプロセスを見てほしいと最後に小島さんが言っていたことが耳に残った。

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