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西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

桑子敏雄著『感性の哲学』を読む(1)身体の配置と空間の履歴

2008-02-27 | 生活描写と読書・観劇等の文化
 NHKブックス914桑子敏雄著『感性の哲学』をざっと読んだ。「感性」というキーワードは、感性で捉えて理性で判断する、といった理性より「一段低い」位置づけの感性ではなく、「環境の変動を感知し、それに対応し、また自己のあり方を創造してゆく、価値にかかわる能力」である、と桑子さんは捉える。
 その場合、第一に「身体の配置」という自己の置かれた空間の位置、内容の把握、第二に「空間の履歴」という概念、つまり、その空間の過去から現在までの特に自己の身体の配置に伴う歴史の把握が重要となる。この「空間の履歴」というキーワードは、1997年2月はじめのある朝、脳裏に浮かんだとのことだ。

 この本は、今少し丁寧に読む必要があると思うが、ざっと読んで、私が1996年11月に「公表」した「人々、環境そして歴史とのつながりの豊かな住居、住環境」形成への提案と重なる部分があると、思った。

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1 コメント

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面白そうですね (角田 風士)
2008-02-28 17:43:36
理性と対立するものと捉えられがちな感性ですが、
そのような単純ではないお考えなのでしょうか。
今度探してみます。
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