西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

エンゲルス『猿が人間になるについての労働の役割』

2007-01-16 | 生活描写と読書・観劇等の文化
今夕、帰りに『日経』夕刊で厚生労働相の柳沢伯夫さんが「こころの玉手箱」でエンゲルス「空想より科学へ」を書いているのを読んだ。まあ、どの世代までか、長じて保守政治家になる人でも学生時代にはマルクス、エンゲルス、レーニン、毛沢東などをいわば教養として読んだものと思う。最近は、どうもそういう読書が細っている。このブログを読む若い人でまだ読んでいない人は、是非、賛否の如何にかかわらず岩波文庫等でそれらを読んで欲しいものだ。で、その新聞記事を読みながら自分としては、エンゲルスと言えば『猿が人間になるについての労働の役割』ではないか、と思った。勿論、ダ・ウイーンの進化論を下敷きにして二本足で立った人間が「自由になった」手をものづくりの労働に使うことが脳にも反作用して脳を発達させ人間になっていくという物語を分かりやすく叙述している。こういう「歴史とのつながり」の他、森林の無自覚的伐採が砂漠をつくったという「環境とのつながり」にもふれており、まあ私の考え方の一つの源泉になっている、と改めて思った。

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