西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

井上ひさし本を読み出す

2010-04-14 | 生活描写と読書・観劇等の文化
井上ひさしさんが亡くなられて急に「井上ひさし本」が無性に読みたくなって、家にあるもの数冊に5冊ほど新たな文庫本を加えて、ボチボチ読み出した。

いやー、言葉とりわけ日本語を大事にする人らしく、文章が分かりやすく胸にストンと落ちる言葉が大半だ。自ら遅筆堂とも号されていたように、推敲に推敲を重ねた文章だ。

ニ三日前にラジオで、生前、井上さんと「鎌倉九条の会」活動をしていた評論家の内橋克人さんが心に残る井上さんの言葉として「むつかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」というのを紹介しておられた。

これは、私にも心に食い込む言葉である。長年、多様な文章、即ち小説、戯曲(主にテーマのある喜劇)、エッセイ、紀行文、評論などをそれぞれに相応しい文体で書き出された人にして初めて言える言葉ではなかろうか。

じっくり味わって、時々大笑いをしながら読んでいきたい。

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