これは、見たらすぐ分るように、「国破れて山河あり 城春にして草木青し・・」の漢詩の冒頭の「もじり」である。この言葉を使ったのは、何回もブログでも話している恩師の西山卯三先生が京大を定年退官されるに当たり弟子達がつくった2巻の記念論文集の中に私が書いた論文においてである。1974年のことである。当時は終戦後ほぼ30年が経過している。確かにその間、わが国は戦争に巻き込まれ「破れた」という状況ではない。しかし、高度経済成長の過程で公害問題が起こり、環境破壊が全国化し、正に緑なし水の滴ると言われた我が山河が危うくなってきていたのだ。自分としては当時の状況に(そしてある意味では今も続いている状況に)正にぴったりの言葉と思ったが・・。『農山漁村地域における地域環境管理計画』(『現代の生活空間論』(下)勁草書房、1974年12月より)
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