ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.11.14 欲張りな日曜日

2010-11-14 22:01:34 | 日記
 昨日は大安吉日だったためか、宿泊したホテルと隣接する結婚式場とで併せて60組の婚礼があったという。七五三のお祝いの席も多かったようで、ホテルは着飾った方たちや可愛い子どもたちでいっぱい。賑やかで華やいだ雰囲気だった。
 3人での宿泊ということで、お部屋も広めにグレードアップしてもらってご機嫌にチェックインした。
 けれど、婚礼とお祝いのラッシュのためかどうか、レストランはどこも予約でいっぱい。ようやく席が準備してもらえるのが8時半とのこと。
 それでは・・・、ということで、夕食の前にスパに出かけることにした。
親とのお出かけは気が進まないなどと言っていた息子は、プール、ジャグジー、露天風呂にサウナ、温泉と貸し切り状態ですっかりご満悦。さっぱりしてから夜遅い夕食となった。
 食後、腹ごなしのお散歩をして部屋に戻ったのはかなり遅い時間。 
 それにしても金曜日の夜の状態では、とても体調が悪く、スパに入るなんてとんでもない、泊まりに行くのだって大丈夫か・・・という感じだったのに、楽しいことが目の前に!となった途端、一挙に回復してしまうのだから、我ながら現金なものだ。

 今朝はゆっくり起きて、紅葉の庭園を窓越しに見ながらのんびりゆったり朝食。
 水曜日にナベルビン投与をした後だ、などということはすっかり忘れるほど不思議と元気。食後、夫は疲れるから部屋でのんびりする、と言う中、息子と私は再度スパに出かけた。息子はジムとプールでぎりぎりまで楽しみ、私も温泉でリラックスした後、お昼ちょうどにチェックアウト。

 結婚式のカップルや参列者が庭園で写真撮影する中、3人で1時間ほど庭園を散策した。 紅葉はまだ少し早いかなという感じ。3ヶ月前、夫と2人で訪れたときは猛暑の真っ只中。アップダウンのある庭園は少し歩くだけで汗だくになってしまったが、今回は寒くなく、暑くなくとても気持ちよかった。
 今度は桜の時期に来たいね、と夫と言い合ってホテルを後にした。

 ターミナル駅までバスで行き、遅いランチ。
 その後、駆け込みエコポイントゲットのため、某カメラ店で地デジ用テレビ2台を購入した。さらには欲張って、これから出先でもブログが更新できるようにと、ノートパソコンの小さいものを購入。すぐに受け渡してもらえる気でいたのだが、インターネット関係の契約等が整い品物が渡せるのに1時間かかる、と言われ仕方なくまたお茶をして時間を潰した。
 久々に、ターミナル駅の量販店の大混雑とハイテンションに圧倒され、田舎者の私はぐったりしてしまった。

 何とか品物をゲットし、帰宅の途へ。先週に引き続き、利用する私鉄で人身事故があったようで、ダイヤは遅れ気味だった。
 週1の買い出しも明日回しにして真っ直ぐ帰ってきた。さすがに昨日今日の飽食に胃腸がびっくりしているのでは・・・と反省し、夕食はもういいか、という感じ。

 息子はまた来週が小テストウィークだし、明日の塾の宿題も手付かず。追い立てつつ私は洗濯機を回し、荷物を片付け、夫にパソコンのセットアップをお任せする。

 土日の休日、2日とも出ずっぱりだったので、家事は情けなくも開店休業。
 とにかくまた新しい週が始まる。今日は早めに就寝し、水曜日まで体調を整えてきちんと治療に臨まなくては・・・。


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2010.11.13 歯科検診、美容院、リフレッシュ

2010-11-13 09:09:52 | 日記
 今日は8月以来3ヶ月ぶりの歯科検診に出かけ、今しがた帰ってきたところだ。
 磨きにくいポイントを綺麗にして頂き、とりあえず合格。次回は2月だ。その頃には息子の入試も終わっている。

 この後は美容院にカットの予約が入っている。6週間しか経っていないのにまとまりがつかなくなってきた。1年半もずーっと同じ髪型でいたときは、周りから見ればやはり不思議だっただろうな、と改めて思う。かつらの髪は絶対伸びないのだから。

 その後、夫と息子と合流してランチの後、都内の庭園が綺麗なホテルに一泊する。夏に夫と2人で泊まったところ、とても良かったので今度は息子も連れていく。
 本人は、親と出かけるということは、今やあまり気乗りがしないようで、2日間拉致・連行される、などと言う。けれど一人で置いておくわけにもいかないので。室内プールがあるよと言っても、スライダーがなければ、と難癖をつけて、小さい頃のようには簡単に乗ってこない。
 先日書いたけれど今日はエクストラベッドに誰が寝るのだろう・・・。

 とりあえず、しばし日常の家事から離れて、あげ膳据え膳で綺麗な景色を見つつ、のんびりできるのが何よりも良い。

 昨日の昼頃、10年以上前、私が研修担当をしていた時に新規採用された女性が顔見せに来てくれた。
 7か月の女の子の赤ちゃん連れ。あやしているうちに思わず抱っこしたくなり、させてもらった。7キロだそうで、華奢。息子は7か月で既に何キロあっただろう・・・。壊してしまいそうで、すぐにお返しする。年度末いっぱいは育休だそうだ。人見知りもせず、おとなしいこと。上にはお兄ちゃんがいて3歳だそうだ。その時はご主人が育休を取ってくれたという。
 風の噂でお母さんになったとは聞いていたけれど、2児の母になっていたとは。ちょうど彼女が昇任試験に合格して別の部署に異動になったときに、私は初発の病欠中だったので、異動の挨拶に来てくれた時、逢えなかった記憶がある。以来、メールのやりとりを1,2回しただけですっかりご無沙汰していた。
 彼女と最初に出会った頃、息子はまだ2歳になりたてだった。もう中3で176センチ、と言ったらびっくりしていた。年齢(とし)をとるわけだ。

 そして、もうそろそろ初発から6年になるのだなあ、としみじみ。6年前の今頃はしこりが気になり出した頃だったと思う。

 案の定、昨日は午後遅くになるにつれて調子が下がる一方。身の置き所のないようなだるさ、横になりたい、とばかり思ってしまった。座っているだけでも苦痛。腰痛、肩痛、背中痛。
 早めにしっかり寝たので、今日は大分復活しているけれど、今回の不調は睡眠不足も効いているかもしれない。





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2010.11.12 花のある暮らし

2010-11-12 06:49:23 | 日記
 実家は一軒家だったので、春夏秋冬何かしらの花が咲いていた。母は専業主婦だったから何だかんだといろいろ植えては楽しんでいたし、庭師の人を頼むことなく、父は自己流に庭木の剪定をしていた。(夫のかつての上司で、定年後間もなく家の庭木を切っていて梯子から落下して亡くなった方がいらした。そんな話を聞いて以来お願いだからもう辞めてくれ、と頼んでいる。さすがに最近ではやっていないようだ。)
 それまでは庭のある生活が当たり前のように思って暮らしていたけれど、実家を出て以来ずっと集合住宅住まいだから、今や花といってもプランターに植えた花か買ってきた切り花を飾るくらい。ガーデニング等はものぐさな私にはとても向いていないので、プランターの水やりはもっぱら夫の仕事だ。

 というのも、これまでベランダは夫の喫煙スペースとなっており、その吸い殻が沢山だったので、洗濯ものを干す時以外あまり出たくないのだ。最近では禁煙に頑張っているので、先日灰皿から何から全部捨ててもらった。さっぱり!した。(吸い殻がたっぷり入った灰皿の中身を捨てようと、ちょっと触れるだけで煙草のにおいが手に染み付いてしまい、なかなかとれない。)
 それでもお隣のご主人がやはりお気の毒にもホタル族のようで、朝のさわやかな空気を吸おうとしてベランダに出るなり煙草の煙がやってくると、正直げんなりする。

 気持ちにも生活にもずっと余裕がなくバタバタ暮らしていたから、定期的に花を買う、というのはお彼岸の時や義父の命日の時、義母が来訪する時の仏花くらいだった。息子が小さかった頃、お休みごとに両親が足しげく遊びに来ていた頃は、母が自宅に咲いた花を時折持ってきてくれたけれど、地植えの花はやはり切り花にするとあっという間にしぼんでしまって可哀想この上なかった。

 四半世紀前、まだ就職して間もなかった頃、職場でお昼休みに2年ほどお花を習ったこともあったけれど、恥ずかしながら何にも身に付いていない。秘書室にいた頃、定期的に届くお花をずいぶん乱暴に適当に活けていたなあ、と苦笑するほどだ。

 さて、今年の初夏の頃からなぜか無性に花を買いたくなっている。
 鉢植えはどうしてもテーブルに置くと虫が来るので、やはり生花の切り花がいい。季節を意識したちょっとしたアレンジメントを買ったり、小さな花束を選んで適当に一輪ざしにさしたり。息子関係のプリント類等が置かれてしまっている雑然とした食卓もいきなり華やぐ。造花ではどうしても出せない生き生きとした色だ。
 今、食卓に飾ってあるのは黄色いバラが2本。仏壇には黄色の菊と小花をつけたセイタカアワダチソウに似たソリダスターの小さな花束。夫いわく、義父は仏前に飾るような和花よりも洋花の方が好きだったらしい。なかなかいつも絶やさずに・・・、というわけにはいかないのだけれど。

 そんなことを思っていたところ、まるで渡りに船、と言う感じで、先日、ポストに定期的にお花をお届けします、というチラシが入っていて飛びついた。
 いつでも電話一本で辞められるというし、不在のときは3日前までに連絡すればその時だけキャンセル出来るそうだ。お任せだから何が届くかわからない、というサプライズもある。どうしても自分で買うと好きな花ばかりになってしまうので、まずは始めてみて、良さそうなら続けようかなと思っている。
 私の住む地域では毎月第2・第4の水曜日が配達日とのこと。留守でもちゃんとお水に入れて置いていってくれるというし、とにかく始めてみよう、と申し込んだ。来月からスタートだ。

 花のある暮らし。日々に追われドタバタばかりしていないで、少しだけでもいいから家族そろって花を愛でるような余裕のある毎日を送れたらと思う。

 それにしても昨夜は情けないほど眠れなかった。
 前回も前々回もそうだったが、ナベルビン投与の当日と翌日は非常に寝つきが悪い。疲れているのにやけに頭がざわざわしていて眠れない。顔も火照りっぱなし。ステロイドのせいで興奮気味なのかわからないけれど。
 特に昨日は出張で往復バスや電車を乗り継いでいたので、かなり疲れていた。12時前には余裕をもってベッドに入ったのに、3時半過ぎまで眠れず、ちょっととろりとしたかと思ったら非情な目覚まし音。

 今日はよれよれの感じ。もう一踏ん張り、明日はお休みだ。
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2010.11.11 松・竹・梅!?

2010-11-11 06:35:44 | 日記
 夫が私のブログを読んで、「今日は“梅”!」とか「今日のは竹だな~」とかのたまう。
その日のブログの“出来”の話だ。句読点の打ち方がどうも気に食わない、とか文章が練れていない、とかいろいろおっしゃる。まあ、誰しもそれぞれ思い入れがあって文章を書くわけだから、それを添削されるのはあまり嬉しくないことだろうけれど。最初の一読者としてご意見には傾聴し、参考にさせて頂いている。そして「松!」の一声を言わせるように、日々、ない頭を捻っている。

 一方、息子は「どうせボクの悪口を書いているんでしょ!」と全く読もうとしない。
別に悪口を書いているつもりはないし、事実を捏造しているわけでもないから(これをやったら検察と同じだ!)読まれたら困ることは何もないのだけれど、「いいの、いいの、私が死んでから読んでね、遺書代わりだから!」と軽く流している。
 あの時、母はどういう気持ちでああ言ったのかとか、自分がああ言ったことで母はどれほど落ち込んだのか、とか、その一言、わずか一つの動作がどれほど嬉しかったか・・・とか。私がいなくなってからでもちょっとでも伝われば、それはそれで十分満足だ。
 だから、日々試行錯誤しつつ思春期の息子に恥も外聞もなく向き合っているダメ母の私の、その時の正直な気持ちを恥ずかしながら綺麗事なしにホンネで書いてある。でも、これって今の彼にとっては重すぎるかしら・・・。

 実際、読んで頂いている方の中には、お目にかかったことがない方も多数いらっしゃるけれど、私が書いている、ということを承知の上で読んでくださっている方の中には、一方的に私の生活だけを知るようで申し訳ない感じ、ともおっしゃる方も。コメントのやり取りを全くしていないのでどんなふうにこのブログを受け止めてくださっているのか、我が家の内情をこれほど晒していいのかな、という気がないわけではないけれど・・・。

 でもとにかく生存確認して頂くため、なんとか日々を無事に送っていることを伝えるために、本当に有難いものが出来たよな、とブログにも感謝する毎日である。

 さて、夫の禁煙の続報である。
 9月末の禁煙開始から早くも6週間が無事に過ぎ、最後の2週間分の一番小さいサイズのパッチが処方されている。
 息子曰く「一体お父さんのお腹には何が入っているの?」と言うほど、そして「私が妊娠6カ月くらいの頃のお腹だと思う。」と答えるほど、かつての痩身の面影がないほど立派になってしまったお腹。可哀想なことにパッチを貼った後が大きなマルの跡になってあちこち真っ赤にかぶれている。その都度いろいろ場所を換えているようだけれど、かなりサイズが大きいので、お腹も無事なところがなくなってきている。あまり動かないところ、ということで腕などは向かないようだ。痒くて痒くて・・・とたまらない様子。

 でも、いつになく頑張っている。あと2週間でパッチも卒業。さすがに小さなパッチになって眠気や体のだるさなど禁断症状らしきものが出ていて辛い様子ではある。
 正念場はパッチを貼らなくなって、ニコチンから本当に解放された時だけれど・・・。あと少し、何とか頑張り抜いてほしい。

 今日は都心で会議のため出張。開始時間がいつもより遅いので前泊しないで出席できる。今日まではステロイド効果で顔はぽっぽっと火照った感じはあるけれど、まだ元気なので、なんとか乗り切れそうだ。とにかく好中球が低めなので、手洗いうがいを徹底し、生ものを食べるのは我慢して今回のクールを完投したい。
 月末には休薬の週に合わせてインフルエンザ予防接種の予約もしているので、またスケジュールがずれてしまうと、辛いのだ。

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2010.11.10 ハーセプチン117回目、ゾメタ44回目、ナベルビン4クール1回目

2010-11-10 21:57:29 | 治療日記
 2週間ぶりの通院日。毎週通っていると、1週空いただけで久しぶりに感じる。
 今日は採血、レントゲンの後に診察。さらに点滴はオールスター6本の予定なので、病院まで急いだ。電車はどちらも順調だったが、いったん出足が遅れるとどんどん押せ々々で遅くなるのがわかっているので、少しでも早く受付に入りたかった。院内のエントランスのスロープでゆっくり歩いていた方を追い抜こうとした。別にぶつかったり肩が触れたりしたわけではなかったのだけれど、私の急ぎ足がよほどその人を苛立たせたのか、右に行こうとすると右に、左に行こうとすると左に立ちはだかられた。そして何とか抜かして自動ドアに入ろうとしたところ、また同じことをされた。通院受付の診察券のカードリーダーのところでようやく道が開けた。すると「あんた、何そんなに急いでんだよ。ちょっとくらい急いだって結局全然変わらないんだよ。」という台詞を浴びせられた。ノーコメントで立ち去ったけれど、皆病院に入るときはストレスを抱えているのだ、と改めて思った。

 月初めだし、先週が祝日だったこともあり、案の定検体受付の窓口は待ち人で溢れている。これは採血まで1時間待ちか、と覚悟する。受付には15分ほど待たされたが、採血自体の待ち人数は10人ほどだったので、受付後は10分ちょっとで終了。今日は腫瘍マーカーも含めて3本採取。いつもの癖でそのまま内科に行ってしまい、保険証確認後「レントゲンがまだですね」と言われて慌てて2階レントゲン受付へ。こちらも殆ど待つことなく撮影終了。ようやく内科受付へ。

 1時間ほど待って中待合に入れたが、その後診察室へ呼ばれたのは30分後だった。さすがに2回分投与の後の土日はだるさと上半身の痛みが酷かったことをご報告。それでも最近では胸の圧痛はそれほどでもなく、今日は元気です、と。ところが「白血球が2700と低い。今中味をチェック中です」とのこと。「好中球が4割は欲しい、そうすれば投与できるのだが・・・」と。
 腫瘍マーカーは前回比25%の減で正常範囲内になった。レントゲンの結果もPC画面で見せて頂く。9月10日にポートのトラブルのため位置確認で撮影したときのものと今日のもの、明らかに右肺、左肺とも影が小さく薄くなっていた。先生いわく「間違いなく効いています!」とのこと。「まだ好中球がわからないけれど、いい知らせは早くお伝えすればそちらの結果を待つ時間も短く感じるのではないかと思って。」と。先生の心遣いに感謝である。

 中待合で再び待つ。20分ほどして再び呼ばれ、診察室へ。先生は「うーん」と電卓を叩いておられる。884だそうだ。「でも、効いているので何とかやりたい。発熱したら飲むようにお守り代わりにシプロキサン(抗生剤)を処方します。8度以上出たら飲んで7度台なら様子見で。」とのこと。次回は採血で白血球のみ調べてまた投与する予定だ。

 処置室に行くと「12時半過ぎないと椅子もベッドも空かない。」とのこと。既に12時近かったので院内レストランで昼食をとりつつ、夫には今日の様子をメールで知らせる。また、プチ虹のサロンのSさんからも「白血球が頑張っているといいですね」メールが入ったので、ご連絡。しっかりお薦め定食をお腹におさめていざ、処置室へ。
 結局処置室に入れたのは1時過ぎ。やはり工事中で椅子とベッドが少ないことも影響していそうだ。針刺後、点滴開始は2時近くになっていた。ハーセプチン、デキサート、ナベルビン、生理食塩水、ゾメタ、生理食塩水と6本の点滴が終了したのは5時を大分過ぎてしまった頃。正面の会計窓口が5時でクローズなので、針を抜いて止血確認後、救急窓口で会計。受付窓口が少ないので、ここでも20分ほど待つ。本日の病院滞在時間はほぼ9時間。外は真っ暗だ。さらに薬局で待つこと15分。最寄駅から電車に乗ると、通勤のラッシュとぶつかり、これまた混雑。
 朝家を出てから帰宅するまでほぼ12時間。本当に「患者はつらいよ。」と一言言いたくなる。

 今日は3冊読めた。
 1冊目は阿川佐和子さんの「婚約のあとで」(新潮文庫)。裏表紙には『姉妹、友人、仕事仲間としてリンクする7人。恋愛、結婚、仕事、家庭をめぐって揺れる彼女たちの、それぞれの心情と選択をリアルに描き出した連作集』とあった。前作の「スープ・オペラ」もそうだったけれど、本当に阿川さんの作品を読むと元気が出る。“生(なま)”の女性たちの描き方が見事。フリーライター・瀧井朝世さんの解説にあった「人生は選択の連続、どの決断が正しい、なんて誰にも言えない 人生に普遍的な正解はないのだから 怯えていたって仕方ない おそれず選び、おそれず流され おそれず間違えて、生きていこう」その通り、だと思う。

 2冊目は柳田邦男さんの「『気づき』の力 生き方を変え、国を変える」(新潮文庫)。月刊誌『新潮45』に連載されたシリーズ「壊れる日本人-ケータイ・ネット依存症への告別―」「壊れる日本人 再生編」「人の痛みを感じる国家」に続く四巻目にあたる。文庫化を楽しみにしていた1冊だ。帯には「いまこそ大切にしたい心を成長させる『孤独の時間』現代人の覚醒を促す警醒の書」とある。やはり孤独な時間は大切なのだ、と実感する。裏表紙にあるとおり「人は、孤独な時こそ悩み、苦しみ、寂寥感にとらわれ、それらを乗り越えるために懸命に考える」のだろう。「心を成長させる『気づき』の瞬間」の章の看護学生の感性や「よりよい死、その気づきと支援」の章等が特に印象深かった。そして母親が子どもに与える影響力も今更ながらのように痛感し、反省する。

 3冊目は櫻井よしこさんの「異形の大国 中国―彼らに心を許してはならないー」(新潮文庫)。帯には「詫びず、認めず、改めず。狡猾な仮面に隠された恐るべき戦略とは?中国論決定版」とある。2005年以降『週刊新潮』の連載『日本ルネッサンス』に加筆されたもの。おりしも尖閣諸島問題が大変なことになっているけれど、改めて一日本人として歴史をきちんと学び、理解していないことに打ちのめされる。“はじめに”で「隣に中国という国が存在することは、天が日本に与え給うた永遠の艱難である。」との一文。「わが国の弱腰外交を問い質す著者渾身の中国論」との裏表紙。「今、わたしたちがひたすら自問すべきことは、日本という国をどのような国にしたいのかすべきなのか、そのために何をなすべきか、言う点である。・・・我と我が身を鍛えることがいま全ての日本人に求められている。」のあとがき。過激論かもしれないけれど「中国政府は、日本は押せば必ず引く国、叩けばうずくまる国だと見做している。だからこそ、常に押し、常に叩いてくる。」のくだりには、日本はこれから中国とどう関わっていくのかもっとしっかり議論すべきだ、と強く思う。
 
 
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