ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.5.31 パージェタ、ハーセプチン、ハラヴェン5クール1回目翌々日、皐月晦日のこと

2019-05-31 20:44:40 | 日記

 昨夜はとにかく足が辛くて、横になってクッションを複数積み上げた上に足を乗せていても、どんどん水分が滞留していくのがわかるほど不快だった。こういう状態であまり強く揉んでいい筈もなく、膝下リンパ節までなで上げるくらいしかなす術がない。
 足の辛さが勝ってその分吐き気は気にならなかったというか、もろもろ片づけてからひとまず適当に食べられるものをお腹に入れた。

 夫からは、「宴会が早く終わりそうだから予約したライナーを1時間繰り上げてくれないか」というリクエストが来たけれど、そうなると殆ど一人で休んでいる時間がなくなってしまう。「いえいえ、どうぞごゆっくり」とつれない返事をした。
 帰宅した夫に、「お茶をして時間調整でもしてくれたの」と訊いたら、私が決して行くことはないだろう表参道で、女性たちと長い列に並んでタピオカティー(またとても流行っているそうだ。)を頂いて来たそうな。

 眠くなるまでダラダラして、夫に「足が辛い~」と泣き言を言ってパンパンの膝下を少しマッサージしてもらい、グレープフルーツのバスソルトを入れて自分でもドレナージュをしてからベッドに入った。
 足の浮腫みによる痛みとだるさ、忘れていたあの感じが蘇ってきた。
 吐き気止めとワイパックスはしっかり効いてくれて、今朝は目覚ましが鳴って(止めたのも気付かず)びっくりして起きたら、10分以上時間が飛んでいて、リビングでは夫が一人で食事を始めていた。かたじけない。

 お腹は空いているような空いていないような、よくわからないモタモタした感じ。ひとまず瞑想ヨーガで気持ちを整えてから漢方2種類を飲み、小さなクリームパンとメロンをひとかけ、バナナのスムージーとグレープフルーツの紅茶を頂く。やはり食欲がないし、イマイチ味がよく分からない。

 テーブルに座って足を下げていると、どんどん水分が溜まっていくのが分かる。今日も食後、イメンド80㎎とデカドロン4錠、ロキソニン、タケプロン、ビタノイリンカプセル合わせて8錠を飲んで出勤の準備。これだけの薬を飲むだけでなんとなくお腹一杯になる。

 昨日の朝よりも少量のウサギの糞状の便が少し。そのせいでお腹の気持ち悪さも増強されているのだろう。体重は昨日より0.6kgの増。浮腫んだせいで水分の滞留だろう。それでも体脂肪率はまた下がって、骨格筋率はほぼ変わらないので、久々のカラダ年齢20代に突入、29歳になった。体脂肪率の減少は喜んで良いのかどうか。
 
 1日仕事頑張るぞ、といってみたものの、だるくて火照りが酷く、ステロイドが入ったときのぼーっとした腫れぼったいやる気が失せた顔をしている。熱っぽいし身体が重い。午前中になんとか片づけて午後は休暇を頂こうと思いつつ出勤した。

 ひとまずやるべきことを片付け、前倒しで来週の〆切りものまで片づけられたので、ほっとして休暇申請。
 やっぱり水曜日に投与すると金曜日からは間違いなく辛くなる。ハラヴェンは5割にしてもやはり手ごわい。今回で実質8回目(1クール2回目が好中球600ほどになり、中止だったので)。だんだん薬が身体に蓄積してくる頃だ。もちろん私の身体は私の身体なりに充分頑張ってくれているとは思うのだけれど・・・。

 帰宅後は横になってずっと足を上げたまま、ビデオをつけたままだらだらウトウト。夕飯の支度も夫にお任せ。
 この調子なら明日もおそらく篭城蟄居だろう。日曜日は、あるイベントの当選連絡があり、行けたら行きたいと思ってお誘いを受けたのだけれど、とても私鉄と地下鉄を乗り継いで都心まで出向くなんてことは出来なさそう。急ぎキャンセルとお詫びの連絡をしなければ。6月の始まりは冴えない土日になりそうである。
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2019.5.30 パージェタ、ハーセプチン、ハラヴェン5クール1回目翌日のこと

2019-05-30 20:49:45 | 日記

 昨夜は、吐き気止めトリプル攻撃とワイパックスのおかげで、若干の気持ち悪さはあったがすんなり入眠。
 末梢神経障害が出た手足の痛みと痺れは途切れなく続き、かなり酷くて辛かったが、お風呂にネーブルオレンジの香りのバスソルトを入れて、足首が見えないほど浮腫んだ足をゆっくりリンパドレナージュして、何とか日付が変わる前にコロリと眠りについた。火照りもそれほど気になるわけではなく、ステロイドハイも感じなかった。

 今朝は明け方お手洗いで目が覚め、普通便が少しだけ排出出来た。その後は寝付かれず、目覚ましが鳴る少し前までウダウダ。はっと気付き、慌てて予約して洗い終わっていた洗濯物を夫と一緒に干す。
 起きた時の感じでは、吐き気と食欲不振については前回同様でわりと楽に思える。火照りも朝の段階ではあまり出ていない。ハラヴェンだけでなく分子標的治療薬2剤を含めて3剤併用だから、前回のハラヴェン単独投与より副作用が出ても仕方ないけれど、今回から5割に減量したハラヴェンの影響が大きいのかもしれない。

 副作用緩和策の力も借りて、身体がこの量なら、と受け入れてくれてくれればいいと思う。けれど、足のだるさが全く取れない。思いっきり足を上げたい気分だが、仕事中はそうはいかない。

 もう10年前のことになるが、タキソテールでとんでもなく浮腫んだ時(最後の1週間で1キロずつ体重が増え、それが全て下肢にきた。妊婦以来の体重増加だった。着圧ハイソックスを履こうにも手の爪は全て脱落しているし、きつくて持ち上げられない。履けない。泣きながら夫に引っ張り上げてもらって履いた記憶がある。とにかく足の全ての皮膚がパンパンで薄く鋼鉄のように光って、不気味なほどだった。当然正座など出来なかった。)それに比べれば、今回は体重の増加はない。体脂肪率と骨格筋率の関係か、今朝も体年齢30歳を示された。ピカピカツルツルしているが(やはり普段以上に皮膚が薄く伸びているのだろう)黒光りはしていない。この後太ももまで浮腫みが広がらないことを切に望む。

 ルーティンの瞑想ヨーガの後、朝食。まずは食前に、今回から痺れ痛み対策で加わった加工ブシ末と牛車腎気丸の漢方2種を飲む。ずらりと並んだ朝の飲み薬は全部で10種類となった。もうそんじょそこらの高齢者にも負けない、と言った感じ(そんなもの比べてどうする、だが・・・)。

 味覚異常は若干あるが、義妹から頂いた庄内土産のメロンパン(中にマロンチョコクリームが入っている。他ではあまり見たことがないスペシャルなもの)を半分ほど頂く。概ね味が分かる。紅茶もミントとグレープフルーツの香りを味わった。果物は、赤肉メロンを少し。ちょうど食べ頃で、いつもならもっと大きなものをペロリなのだけれど。バナナのスムージーは大丈夫。先日やっと再開した青汁は再びパス。
 食後、イメンド80㎎とデカドロン4錠、ロキソニン、タケプロン、今回から加わったビタノイリンカプセルを合わせて8錠を飲んで出勤の準備をする。

溜まったメールの処理からサクサクと済ませる。時々口元をハンカチを抑えて、うう、ちょっと気持ち悪い・・・くらいなので、サロペットを着ていればほぼ普通どおりだ。
 お昼はさすがにいつもどおりには食べられず、ミネストローネスープとプチパンを1つ。水分をたっぷり摂ることは心がけているが、ビタノイリンのおかげでお小水がとても明るい黄色でちょっとびっくりする。うーん、浮腫みがあるとあまり飲みすぎるのも良くないのだろうが、漢方には利尿作用もあるようだし。

 夫から「忘れていた、今日は宴会で遅い」という連絡が入った。ハイハイ、了解です、とライナーの予約代行も請け負った。
 帰宅後は洗濯物を片付けたらマイペースでダラダラと適当な夕食を摂ることが出来ることになってラッキー。吐き気はなんとかコントロール出来ているけれど、とにかく今は足が重くてだるいのが困りもの。1日座って足を下げていると本当に疲れる。ああ、また足首がない象さんだ。

 月曜日に届いた芍薬のピンクの1本が満開になった。とても綺麗で柔らかで上品な良い香りだ。まるでペーパーフラワーのように繊細な花びら。癒される。

 明日もイメンドプラスデカドロン、昼食前ドンペリドンでなんとか夕方まで仕事、何とか頑張りたいと思う。
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2019.5.29 採血後腫瘍内科診察、イメンド服用後パージェタ・ハーセプチン・ハラヴェン(5割減量)3剤併用5クールスタート

2019-05-29 23:17:54 | 治療日記

 昨夜は夕食を済ませ、小雨が降る中、病院最寄り駅に近いホテルに向かった。翌朝も雨の予報でちょっとブルーである。統計的に確認したわけではないが、どうも通院日の水曜日は雨が多い。
 行きの電車で林真理子さんのエッセイ「美を尽くして天命を待つ」(マガジンハウス文庫)を読み始めた。元気のない時に、くすっと笑いながらさらりと読めるエッセイは疲れなくて良い。放っておくと最後まで読み進めそうなのでぐっと堪えて明日用に3章のうち1章だけにしておく。

 チェックイン後はお風呂にゆっくり浸かり、早めに就寝。明け方に一度お手洗いで目覚めたが難なく寝直し、モーニングコールをセットした時刻の30分ほど前に自然に目が覚めた。まだ少し眠い。家族ラインに「おはよう」の挨拶。息子は先週までの駅務研修を終え、一昨日から1か月ほど車掌業務の座学研修に通っている。覚えることが沢山で大変そう。新聞片手に和食の朝食をたっぷり頂いて、朝の連続テレビ小説を視てからチェックアウト。

 傘を差していない人が大半だが、外はぽつりぽつりと雨。あの猛暑はどこへやら、といった感じでひんやりしているが、日中は晴れ間が戻るという。
 今月3回目の通院だ。到着すると2週間前と同様で受付のIDカードを通す機械3台のうち1台が点検中。長めの列が出来ていた。
 採血受付へ移動。待合い椅子はそれほど混んでいないように見えたが、待ち時間は14分と出ている。対応してくれるスタッフが少ないのか、と荷物整理をしながら待っていると、かなり早めに採血室に入れた。

 今日は何度もお世話になっている看護師Kさん。今日はマーカー等の測定を含むので5本。Kさんは上手だから、とリラックスして腕を出したところ、いつになく痛み、思わず肩をすくめ顔をしかめる。刺した瞬間、Kさんも血管の硬さに気づいたようで、「ごめんなさい、痛いところを刺してしまいました・・・」と仰る。刺す時に痛いと、試験管を替える時、抜く時も痛い。痛くて涙が出たのではなく、涙目になって脇のティッシュを1枚お借りしたら、「え?そんなに痛かったですか・・・」と言われ、「いえいえ、睫毛がないのでいつも涙目なのです。」とお答えする。ちょっとタイミングが悪く申し訳ないことをした。止血したまま腫瘍内科へ移動する。

 まだ朝早いので待合い椅子は空いている。定位置を確保して腫瘍内科の受付に並ぶ。
 本日のお伴は昨日の林真理子さんの続きから。anan連載の「美女入門」の文庫化なので、ダイエットやらお洋服やら着物やら、ウフフとニヤリの連続で、待ち時間に読むには肩もこらず丁度良い塩梅ですんなり読み終えた。

 採血してから1時間ほどで「中待合いへどうぞ」に番号が出る。慌てて血圧測定すると124-76、脈拍は81。慌てた結果が脈拍数の数字である。15分ほどして先生から声がかかった。病院到着から1時間ちょっと。これはかなり順調である。

 「さて、2週間経ちましたが?」と訊かれ、「前回同様、当日翌日まではなんとか大過なく過ごし、金曜日から熱っぽさ、だるさ、気持ち悪さが強くなり、土曜日はやはり寝込み、日曜日後半から大分盛り返してきて・・・でした。普通便があっという間に下痢になるパターンが数回ありました。」とご報告。先生が「大体前回とパターンは同じですね。」とPCに打ち込んでいかれる。

 「ただ、手足の痺れと痛みが酷くなってきました。手の平、特に指先が痛みます。針で刺されるような、ドライアイスを触ってしまったようなビリビリジリジリした強い痛みです。PCを打つ時、気になります。足も同様に足裏、指先が常時ジンジンしています。浮腫みもあり、今朝は足湯をしてマッサージをしてきたので、今はそれほどではありませんが、常時膝から下の感覚が隔靴掻痒といった感じで違和感があります。夕方になると足首も足の甲も血管が見えなくなり、象足のようになってとてもだるいです。階段の登り降りも靴が脱げそうで怖いです。」と言うと、先生が足を触診され、「うーん。やはり出ましたか。」と仰る。1か月ほど前から気にはなっていたが、吐き気対策が優先だったので、痺れと痛みを先生に訴えるのは初めてである。

 「このままの状況なら何とか我慢しますが、これ以上強くなるとちょっときついです。」と言うと、「第二段階(ハラヴェン最終段階の減量:現在1.1mg/㎡→0.7/㎡)の減量をしてやってみて、もしそれでも厳しかったら、止めますか。それとも思い切って今日から止めてしまうというのもアリです。痺れが出ているのは事実ですし、だんだんきつくなり、軽快するのに時間がかかります。」と仰る。

 「今日から止めるというのはちょっと冒険ではありませんか。」と言うと、「出来るやり方を探っていきましょう。治療はどうしてやるか-それは、生活するためですから。」と仰る。なるほど、これ以上の痺れと痛みが出れば、QOLはかなり下がるだろう。
 「これから先もあるわけですから、残された最後の薬というのなら、もう少し頑張って続けようと言いますが、そうではないわけだし・・・」と。

 「例えば今の8割減量であと6月まで2クール(4回)続けるのと、5割減量にして8月まであと4クール(8回)続けるのとどちらが良いのでしょう。」と訊くと、「うーん、やはり今日から減量しましょう。そして、痺れと痛みの薬を出します。ビタミン剤、漢方、以前も飲んでいたものです。」ということになった。「減量してみて痛みと痺れがどうなるか、次週また相談しましょう。」とのこと。

 確かに5割にして吐き気やだるさが軽快し、さらに痛みや痺れも増悪しなければ、一石二鳥である。
 「採血の結果は・・・」と伺うと、「いや~びっくりです。(腫瘍マーカーが)正常範囲内になっていますからね。」と仰る。PCにグラフが出ると、まさに2月から3月、4月、今回と急降下。今月は先月の半分以下になっている。2月に比べると4分の1の値である。凄い。ハラヴェン恐るべき威力である。
 正常範囲内になったのは、いつ以来だろうと帰宅してグラフをチェックしたら4年ぶり。カドサイラを投与している頃以来の快挙だった。

 「それ以外は問題ありませんでしたか。」と訊くと、「ハイ、大丈夫です。」ということで具体的に数値を伺わずじまいだった。(後から化学療法室の看護師さん経由で頼んで頂き、ペーパーを出して頂いたところ、白血球4,400、好中球1,280とのこと。)
 「それでは今日は減量でいきましょう。」と先生が薬剤部に変更(ハラヴェンの減量)の電話をされる。診察室での体温は6度8分。
 「痛みや痺れが悪くならなければ今の治療が続けられる。ケガをしない方がいいですから。転倒でもして骨折等ということになったらそれこそ治療どころではなくなってしまう。」と。仰るとおりである。

 処方して頂いたのは吐き気止めに明日、明後日と吐き気止めイメンド+ステロイドのデカドロン、就寝前に安定剤ワイパックス3日間、これを来週の分まで2セット。ロキソニン、タケプロン、ドンペリドン(ナウゼリン)を3週間分。さらに今回の痛みと痺れ対策として加工ブシ末、牛車腎気丸、ビタノイリンを、下痢対策としてミヤBM錠を3週間分処方して頂いた。来週は薬局に寄らずに済むので、有難いことであるが、またまた薬が増えてしまったのはちょっとトホホである。今回はしっかり効いてくれると良いのだけれど・・・。

 ご挨拶をして診察室を後にし、化学療法室へ入る。待合い椅子にはお一人だけ。いつものように夫やお友達にLINEで報告し、呼んで頂くのを待っていると、ほどなくして「イメンド飲みましょう。」とKrさんからお薬が届く。飲み終えるとすぐ看護助手さんから窓側の奥から3番目の席に案内された。

 お手洗いを済ませ、身支度を整え、読書再開。今日もフェルメール風ケア帽持参でかつらを外してリラックス。15分ほどしてKrさんが針刺し。全く痛まない。素晴らしい。びっくりして拍手である。
 その後30分ほどしてOkさんから薬が届く。3剤併用の治療5クール目スタート、ハラヴェン5割減量での再開である。Okさんに痺れと痛みの状況をご報告。「状況をちゃんと(先生に)言えてよかったですね。」と言われる。

 点滴棒に5本の薬液パックと生理食塩水のシリンジがぶら下がる。フルコースは点滴順にパージェタ、ハーセプチン、吐き気止めデキサート・アロキシミックス、5割減量ハラヴェン、生理食塩水である。
 パージェタ、ハーセプチンはそれぞれ1時間で、吐き気止め2剤混合は15分、ハラヴェンは5分、ラストの生理食塩水は15分。ということで合計2時間半強の予定だったが、今日もあちこちで点滴終了の合図の音が鳴り響いていたし、薬剤師さんに相談したいという患者さんやら何やらで、看護師さんたちは相変わらず大忙し。今日もたっぷり3時間かかった。ツイていないことに、2つ隣の患者さんの付き添いの方がずっと一緒についていらして、大声でのお喋りが延々と続き、さらにお二人が帰った後も、お隣の方はそんな逆境の中で、大鼾で爆睡が続いた。

 そんなわけで、気が散ってしまって(まだまだ修行中の身だ。)楽しみにしていた本日2冊目、奥田亜希子さんの「五つ星をつけてよ」(新潮文庫)がなかなか読み進められなかった。私もいっそのこと熟睡したかった。
 帯には「レビュー★★★☆☆を見なければ、なんにも買えない。評価し、評価される人々の心を描き出す6編」とある。奥田さんの作品は初めまして、だったが、解説で綾瀬まるさんが書いているとおり「奥田さんの小説を読むと、幸せを感じる。今まで認識できなかった生活の欠片が、砕いた飴のように降り落ちて、「恋愛」だの「青春」だの大粒で目立つ飴が生じさせてきた隙間を埋めてくれる。・・・ほんの数年で生活習慣や物事の考え方が変わってしまう現代において、奥田さんのような強靭な日常性を書ける人に出会えたのは本当に幸せなことだと思う。」は言いえて妙。まだ30代半ば。凄い人である。

 抜針は最近異動されてきたSさん。衝撃はあったが、痛みはそれほどでなかった。今日は採血でついていなかったが、こちらは刺抜ともラッキー。終了時の血圧は116-72、脈拍は61。安定していた。

 化学療法室に滞在した時間は4時間。針を抜いて頂いてから、慌ててお手洗いへ行くというのがすっかりパターンになってしまったが、あいにく今日は先着がいて結構青くなった。
 ご挨拶して部屋を後にする。会計へ移動して受付。待合い椅子は相当混んでいる。受付番号を頂いてから、薬局へ2枚に渡る処方箋を送信した。
 20分ほど待ってようやく会計番号が出る。ハラヴェン減量のおかげで点滴代が43万円相当の点数。支払いは13万強。

 病院を出ると、なんだかまた雨になりそうな黒い雲が出ている。ぽつりぽつりとしているが、傘を差すほどではない。病院前の桜並木の緑が一段と濃くなっている。濡れたせいか木々も植物も元気が漲っている感じ。
 薬局へ到着して、「病院内から処方箋を送りました。」と申告。2,3人の方が待っている。今日は「今準備しています。」と受付番号を頂いたが、次の番号の人に抜かれた。20分ほど待って呼ばれ、合計で10袋、たっぷりと準備された。「増えていますね。」と言われ「痺れと痛みが酷くて、今日から(抗がん剤は)減量になりましたが、以前も飲んでいた漢方2種、ビタミン剤はあまり効かなかったので、今回は効いてほしいです。」と報告する。。
 「大体10日分の薬が出ていますが、副作用が軽減するのにそれほど時間がかかりますか」と問われ、「来週こちらにお寄りしなくて良いように2回分出して頂いています。」と説明する。2回分と痺れ痛み対策で7,000円弱。カード払い。

 本日の病院と薬局の滞在時間は今日も合計で6時間半強。気持ち悪さは殆どない。夜になったらまた味覚異常で食欲不振かもしれない。今日はギリギリでランチタイムに滑り込めたので、高層まで上がらず、1階で和風のパスタ。デザートまで堪能し本も読み切った。
 JRに乗ると、もう夕方。かなり混んでおり、優先席も空いていなかった。仕方なく連結部のドアに寄り掛かってた過ごすが、とにかく足がだるくて浮腫んでくるのが分かる。常時手も足も痛む。冴えない。途中駅で空いたので道中の3分の1の区間は座ることが出来た。ヘルプマークは持っているが、なかなか出して席を譲ってもらうまでの勇気はない。

 乗換駅のスーパーで階段の上り下りをする元気がなく、駅ナカのベーカリーで夫の分もサンドイッチにしてしまう。最寄り駅では迷わずタクシーに乗る。今日もフルタイムで仕事をして帰宅するのと殆ど違わない時間になった。生協から配達された食品をよいしょこらしょと運び入れ、一通り収納を済ませた。最低限の片づけものを済ませ、あまりに足がだるくて痛むので、クッションを積みあげてリビングで横になって夕刊を読み出したら夫が帰宅。

 今日は眠ってしまうことはなかったが、お昼を摂り終わったのが夕方近かったので、お腹も空かず。ようやく先ほど夫とサンドイッチとインスタントのスープで夕食を済ませた。
 気持ち悪さはまだそれほどではないし、味覚異常もあまり感じず、夫の半分くらいはサンドイッチが頂けた。それにしてもこうして座っているだけで、どんどん水分が足元に下がっていく感じがして、とにかく痛くて重くてだるい。入浴を先に済ませてきたら、少し楽になった。

 明日は会議で東京横断出張もないし、少し余裕をもって仕事が出来そうだ。痺れ痛み対策が功を奏しますように。
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2019.5.28 誰かとラブラブ(!)な関係を維持するには

2019-05-28 20:21:00 | 日記

 何気なくネットの記事を見ながら、これは実に汎用性があると思ったものがあった。原題は「夫婦ラブラブ」が維持できる秘訣とは?とあるのだが。
 以下、かいつまんで転載させて頂く。

※   ※   ※(転載開始)

「夫婦ラブラブ」が維持できる秘訣とは?(三松 真由美(夫婦関係ガイド) 2019/05/25 21:15)

(前略)

 「人間の脳内の“恋愛ホルモン”は、3年経つと止まる」とよく言われますが、時が経てば、人は自分のいる環境に慣れてしまい、そして飽きてしまう……。これは脳の働きを考えると仕方のないことなのかもしれません。だとしたら、夫婦がラブラブでいるには「努力」が必要だということです。

 しかし、この努力は額に汗して、苦労して行うようなものではありません。日常のほんの少しの心がけで簡単にできるものです。ちょっと気をつければ、誰でも上げることのできる「妻力」。そのポイントを5つのKにまとめてご紹介したいと思います。夫婦の愛情を保つための「妻力」を支える「K」を順にご紹介していきましょう。

 1番目のK:「かわいらしさ」
 こう書きますと、「かわいい/かわいくない」と言った、容姿の美醜に関することだと勘違いされる方がいますが、外見の話ではありません。80歳の女性でもかわいらしい方はいますし、10代でもかわいらしさのない女性もいます。もちろん、「かわいい子ぶる」こととは違います。
かわいらしい人とは、いつまでもみずみずしい感性や表情を持っている人。たしなみや恥じらいを知っている人、ということもできるかもしれません。お風呂上がりに、夫の前でも平気で素っ裸や下着姿で家の中を歩いている妻の方々は要注意ですよ。

 2番目のK:「賢さ」
 「かわいらしい」だけでは、夫婦仲はうまくいきません。時には上手に夫をリードしたり、先回りして行動できるような、妻の「賢さ」が必要な場面もあります。また、それを鼻にかけたり、これ見よがしに夫に指示をしたりといったことをしない「賢さ」も求められる要素です。

 3番目のK:「寛容」
 夫婦の間のことはすべて理屈で解決できるわけではありません。相手との価値観の違いがどうしても埋められないときも出てきます。そんな時に相手の価値観をそのまま受け止めることのできる「寛容さ」が夫婦の愛情を保つ大切な要素になります。なぜなら、相手を受け入れることのできる「寛容さ」はそのまま、相手への尊敬の気持ちにつながっているからなのです。

 4番目のK:「謙虚さ」
 男性にもさまざまなタイプがいます。最近は控えめで従順な草食系男子が話題ですが、そんな穏やかな草食系であっても、世の中の男性のほとんどは、「男性が女性を守り、リードすることが大事」だと思っています。これは体力・体格的な男女の違いを見ても、当然な感情だと思います。
そうなると、その男性の「リーダー心」を上手に立ててあげる謙虚さが女性に求められる素養です。必要に応じて持ち上げたり、ほめたり、あるいはさりげなく見せ場を作ってあげたり……。そんな演出をしてくれる妻を、夫が大事に思わないわけがありません。

 5番目のK:「感謝の気持ち」
 人は誰しも、「誰かに認めてもらいたい」「誰かの役に立ちたい」と思っています。その気持ちを満たしてくれる言葉が「ありがとう」などの感謝の言葉です。ある調査でも、「パートナーから言われて嬉しい言葉」の1位は「愛している」でなく「ありがとう」だという結果が発表されていました。
パートナーに感謝の気持ちを持つこと。そしてそれを言葉にして伝えることができることこそ、妻力の基本中の基本だと言えるでしょう。

(後略)

(転載終了)※   ※   ※

 いかがだろうか。この文章は夫婦に限って書いてあるのだけれど、これは決して夫婦だけではなく、男性か女性かという性別に係わらず、自分が係わる全ての人たちとお付き合いするにあたって望ましいことではないだろうか。
 この5つのKが程よく実践出来れば人間関係力はかなり高まるのではないだろうか。
 誰に対しても「かわいらしさ」を失わず(決して見た目のものではない)、「賢く」(人とお付き合いを深めていく中で、楽しいと思うには絶対にこのエスプリは欠かせないと思う。)、「寛容」(誰にもありがちな、他人(ひと)に厳しく、自分に甘い、というのではなく・・・)で、「謙虚」(いわば実るほど頭を垂れる・・・である。)で、そして何より「感謝の気持ち」(これはヨーガの智慧にも通じる)である。

 長年生きているとどうしても忘れてしまいがちなことだし、齢を重ねれば重ねるにつれて、面と向かって注意してくれる相手も少なくなってくる。だからこそ、自分で気付くことが大切だ。気付きがあれば、人はいくつになっても進化すると思う。逆に若くても気付けなくなっているとしたら、それは老化の始まりかもしれない。

 この5つのKは人間力を高めるエッセンスだと思うが、どうだろう。
 自分を戒めつつ、意識して実践していければ、と思う。

 昨夜は夫の帰りが遅かったので、仕事を終えてからリラックスヨガのクラスに参加した。週の初めにこのクラスがあるのはとても嬉しい。相変わらず足の痺れと痛みがあり、夕方にはかなり浮腫みも出てきて足首やら足の甲の血管が見えなくなっているが、ゆっくり身体を動かして深い呼吸をして、随分癒された。

 帰宅すると今月2回目のお花が届いていた。毎年この季節だけの限定プレミアムな白と濃いピンクの芍薬があわせて5本、目も覚めるような鮮やかな青のデルフィニウムが2本、ソリダコが1本。花言葉はそれぞれ「はにかみ」、「清明」、「永遠の青春」だという。
 芍薬はまだ堅い蕾だったけれど、この気温の高さではあっという間に花開くだろう。今はすっくとした細身のガラスの花瓶に生けているが、花開いたらかなりのボリュームになりそう。

 夫の帰りのフライトは遅れなく順調だったようだが、リムジンバスは酷い渋滞に巻き込まれ、着陸から3時間以上かかってぐったりして帰って来た。
 洗濯物を抱えて帰ってくるだろうから、と待っていたが、荷物は宅配で今夜届くとのことだった。今日は夕食と届いた洗濯物の始末を終えてから明日の通院に備えて前泊だ。

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2019.5.26 一人の日曜日はマイペースで

2019-05-26 22:05:40 | 日記

 昨夜はついつい夜更かしモードでウトウトしながらビデオ三昧。気づけば入浴は日付が変わってからになってしまった。
 夫は若干飛行機の離着陸が遅れたようだが、無事庄内入り。ホテルの部屋でまったりと湯あがりアルコールを楽しむ写真が送られてきた。

 今朝は少し寝坊するつもりが、頭痛と腹痛でいつもの時間に目が覚めてしまった。何度かお手洗いを往復し、あっという間に普通便が泥便になり、下痢まで。うーん、特に昨日食べ過ぎたつもりもないし、どうしていつもいつもこうなるのだろう。さらに頭痛が酷く起き上がれなかった。ベッドから出られず、ぐずぐず。今日は昨日より気温が上がるという予報を聞き、ゲンナリする。
 夫からは、今日明日の予定がLINEで送られて来た。親戚付き合いもそれなりに大変らしい。法事後の旧友との再会がせめてもの息抜きだろうか。

 今日は、治療副作用のため、2週間延期して頂いたWさんサロンのマッサージの日。キャンセルするわけにもいかないし、とにかく楽しみにしていたので、なんとか起き出して、既にパリパリに乾いた洗濯物を畳んでから朝食を済ませる。
 支度をして出かけたが、まだ午前中なのに昨日に負けない陽射しで顎が出る。ロキソニンを飲んでもなかなか頭痛が落ち着かない。仕事をしているわけでもないのに肩こりもいつにも増して酷い。Wさんサロンに到着してもなんとなく頭もお腹も心配な状態だった。

 ひとしきり先月来の報告をしながら、施術が始まるとほぼ180度にしたリクライニングシートでいつのまにか熟睡していた。ハラヴェンの副作用と思しき発症神経障害で、手先や足裏が針で刺されるようなチクチクした感じとビリビリして熱を帯びたような痛みは相変わらず。特に朝から午前中にかけて、下肢の感覚がとても鈍い。自分でマッサージして触ってもなんだか隔靴掻痒という感じで、とても嫌~な気分。今日はオプションでアロマフットマッサージもして頂いたけれど、ほぼ眠っていたから、なんとなく夢を見ている間に終わってしまった感じ。ああ、もったいない。
 ゆっくりさせて頂いたおかげで施術終了時には頭痛はどこかへ行っていた。その間お腹もなんとか落ち着いてくれた。

 レモンバームのハーブティを頂き、次回以降の予約をしてWさんサロンを後にした。明日は母が予約しているというので、今回腎がんが見つかったことやポートレートを撮ったことなどお話ししておいた。

 昼は駅ナカカフェで簡単に済ませ、ヨガスタジオへ。ヨガベーシックのクラスに参加出来るのも休薬週で体調がまずまずだからだ。こちらのスタジオももうすぐオープン1周年になるが、随分会員が増えたようで、大混雑。女性だけなのがせめても、だけれど、やはりヨガは人気があるのだな、としみじみ。マッサージして頂いた後で代謝がかなり良くなっているので、滴るようにたっぷり汗をかいてスッキリデトックスした。

 帰路は息子や夫のものを買い物し、ついでに(⁉)自分のものも買い足してから帰宅した。ウエアの洗濯をし、適当にざっと掃除をして本日の家事はこれにて終了。

 それにしても明日もまだこの調子で暑いそうだ。早くも夏バテだなんて、笑いごとではない。早く通常の風薫る5月のさわやかな気候に戻ってほしいと思う。地球温暖化でこの国は本当に亜熱帯にでもなってしまうのだろうか。
 
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