ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2021.1.31 エンハーツ10クール目 さらに減量6回目投与後4日目のこと 夫大活躍、私は変わらずダメダメ

2021-01-31 22:42:27 | 日記

 日曜日。一月最終日。またしても明け方腹痛で目が覚める。便秘にせよ、下痢にせよしんどいけれど、今回はどちらにも極端には振れてはいない。けれど、一度で終わらず、なかなかすっきりしない。もう大丈夫かと思ってベッドに入ると、ほどなくして往復することになるので眠りが分断する。
 目覚ましは日曜日仕様の時間で普通に鳴った。眠っていると気持ち悪さを忘れていられるので、出来るだけ眠っていたいが、そうもいかない。今日は夫が実家まで電動自転車で出向いて、あれこれ様子見と作業をしてくれることになっている。

 母には昼過ぎに到着する旨連絡したら、夫の好物の鰻屋さんを予約してくれたという。夫はお昼にお腹が空かないと困るので、となかなか起きていかない私を待たずに一人で朝食を終えていた。
 夫を送り出して、寝てばかりの私は全くお腹が空かない。薬を飲むためにいちご、キウイ、ぽんかん、バナナを一口ずつ頂き、マグカップの紅茶半分、ヤクルト半分で朝の薬一式を流し込んだ。何を食べても美味しくない。

 夫はクリーニング店経由で1時間もせずに順調に実家に到着した模様。昨日工事が終わった和室の畳や先日納品があったテレビのチェックもし、昼食を済ませたその足で母と駅前のショッピングセンターに行ってカーテンやカーテンレールを調達してきたという。

 途中、夫からのLINEビデオ電話で母と繋がる。今は子供用携帯を使っているが、来月末がその更新期間に当たる。タブレットにするかスマホにするか、いずれにせよ、ただ電話で声を聞くだけよりお互い顔を見て話が出来たら便利なのでは、という提案をするために、夫と私のやりとりを母に見てもらった。

 けれど、夫に訊けば、ただぽちっとするだけの操作もハードルが高く、どうも今一つ気乗りがしないようだ。何か新しいことをすることにとても臆病な人だったのは昔からなのだけれど、身軽に様子を見に行けない私としては、LINEビデオ通話が出来たら本当に重宝なのだけれど・・・。

 一方、見すぼらしくて訪れる度になんとなく気が滅入る実家のカーテン。どこもなぜか寸足らずで幅も不十分。なぜにこんな状態で長く放っておいたのだろうという様相なのだ。カーテンレールもいかれているので、ただ新しいカーテンを買って付けたらおしまいというわけでもなく、今回の夫の派遣になった。

 夫が出かけたのをいいことに、こちらは気づけばウトウトウトウト眠ってばかり。大分日が陰りだした頃、朝から、果物ちょっぴり以外何も食べていないことに気づく。レンチンでフィッシュアンドチップスを準備し、レモン汁をビシャビシャとかけケチャップをつけてお腹に入れる。普段はこんな油ぎったものは一切欲しくないのだけれど、完全に味覚がいかれている。

 食後は夕飯の支度をのろのろ始めたが、当然大したことは出来ず、鍋の用意で野菜を切っただけで力尽きる。
 夕方にはベランダやキッチンのカーテンが綺麗に仕上がった写真が送られてきて、有難かった。夫はさぞ疲れただろう。1時間近く電動自転車を漕いでの帰宅途中には、夕暮れの富士山美しい写真も送ってきた。

 夫が帰宅して、1時間ほどしてようやくのろのろと動いて夕食を終えた。とにかく一つの動作をするまでにとてつもない時間がかかる。
 それにしても、いつまでも気持ちが悪い。ムカムカムカムカずっとお腹をこねくり回されている状態だ。昨日洗濯を済ませたのをいいことに、今日は掃除も洗濯もパス。完全に家事から撤退している。
 当然一歩も外に出なかった。明日は仕事だというのに。やはり昨日2時間でも3時間でも外に出ておいて良かった。
 
 耳鳴りは収まっているが、火照りとぱんぱんに浮腫んだ病人顔は相変わらず。怠くて力が入らなくて食卓で身体をまっすぐに立てていられない。すぐに横になりたくなる。
 それでも今日は朝昼晩と3回薬を飲めたのでよしとしよう。昨日誕生日だった息子はどこかに外出するわけにもいかないから、と今日は一人焼肉だと豪華な夕食の写真が送られてきた。
とにもかくにも明日から2月、如月スタートだ。
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2021.1.29-30 エンハーツ10クール目 さらに減量6回目投与翌々日-3日後のこと 食欲不振続く

2021-01-30 21:59:05 | 日記

 木曜日の夜、夫が美容院から帰宅。全く空腹感を感じなかったが、何も食べないわけにもいかないでしょう?と夫にレンチンしてもらって何とか口に入れられたのは、小さな焼きおにぎりに海苔を巻いて1つ、酸辣湯のフリーズドライスープとりんご一かけだった。気持ち悪いしだるいのに眠れない。

 金曜日。在宅勤務。朝食は昨日と同じ小さなクリームドーナツをやっと一つ。バナナスムージーをグラスに半分。まだ残っていたクリスマスティをマグカップに半分。りんご一かけ、いちご1個、ぽんかんをひと房でギブアップ。
 緊急事態宣言中、夫が時差通勤、ライナーの重役出勤なので、私の勤務時間開始と同時に家を出ていく感じ。洗濯も明日廻しにして、持ち帰った資料の校正作業等。前回の治療翌々日はもう便秘状態だったけれど、今回はまだ普通にお通じがある。それなのにずっと腹痛が続き、残便感がある。

 昼休みになっても全くお腹が空かない。それでも薬を飲まなければ、とレンチンの焼きそばに昨夜と同じフリーズドライの酸辣湯スープを用意するがろくに食べられなかった。お腹に何か入れるとまた腹痛でお手洗いへ。夕方階下のポストまで降りて郵便物等を回収。夕飯の支度は、夫の帰宅が1時間ずれ込むので少しゆっくりで助かった。時間があるとすぐに横になりたくなって気づけばウトウトしてしまう。

 生協のミールキットで作ったおかずもご飯も、1対2の割合で夫に多く分けたけれど、それでも食べきれなかった。気持ち悪くて食欲不振。顔が火照って鬱陶しい。
 だらだら撮ったビデオを視ながら気づくとウトウト。日付が変わってすぐに息子にLINEで“お誕生日おめでとう”を伝える。実際の出産時間は夜の9時近かったけれど、誕生祝いのメッセージは一番乗りだったようだ。
 25歳になった。ちょっと信じ難い。初発は息子がまだ8歳だった。再発・転移が11歳。よくここまで生きて来られたなあと思う。
 
 土曜日。明け方、腹痛で目が覚める。食べている量が少ないからそれほどでもないが、普通のお通じ。30分もしないでまた腹痛になり2度目。往復しながらふらふらするのに、残念ながらスッキリ感がない。
 朝の連続テレビ小説をベッドで視て、二度寝。2時間ほど眠れるわけでもなくお行儀悪くスマホをいじる。耳鳴りもするし、火照っているし、生唾が出て天井がグルングルン廻っている。鏡を見ると顔はパンパンに浮腫んでいる。

 さすがにこれ以上寝ていたら洗濯物を干しておく時間が短くなる、とのそのそ起きる。夫がじゃがいものスープを作ってくれたようだが、匂いが辛いので、朝食にはパスにさせてもらう。
 今朝は小さなクリームドーナツすら半分しか喉を通らない。果物も欲しくないし、スムージーもパス。ダージリン紅茶もマグカップ半分でリタイア。昨朝でデカドロン4㎎とイメンド80㎎が終了し、今朝からはいつものタケプロン、ミヤ、コデインにカイトリル朝食後とエルカルチン2錠が毎食後に加わる。相変わらず大きくて飲みにくい。なんとかヤクルトで流し込んだ。

 溜まった洗濯物を夫と手分けして干す。いいお天気だけれど、気温は低いようだ。ニット類も追加して2度目の洗濯を干したら疲れてしまう。

 お昼の時間は優に回っているけれど、朝の薬を飲んでから4時間も経っていない。今日は先日体験クラスに出たヨガスタジオに入会手続き予約をしてある。体調が心配ではあるが、これで何も予定がなければ間違いなく終日寝たきりになりそうだと思って思い切って。カップのにゅう麺を作ってもらったけれど、スープだけ飲んで麺は殆ど一口程度でギブアップ。夫が心配だからと駅前までついてきてくれた。

 私が先日まで通っていたスタジオに5年ほど通っていたという、先週色々説明してくれたGさんが対応してくださった。今私が通っている病院の産科に通院していたことがあるとのこと。ご縁があるものである。
 一通りの説明を受け、来月からの入会手続き登録をタブレットで済ませ、最初の2か月分会費をカード払い、会員証用の写真を撮影し、水素水のボトルを頂き、無事終了。
 お薦めインストラクターのクラス情報等も伺って、スタジオを後にした。話が弾んでしまって3,40分というところ時計を見たら小一時間も経っていた。気が張っていたから疲れないのかな、と思ったけれど、夫と合流したらぐったり。レストランでスイーツとお茶で態勢を整えた。やっぱり気持ち悪い。

 実家では今日、朝から和室の畳の張替えの工事中である。先日納品があったテレビの様子や、カーテンの付け替えも気になっている。私がこんな状況なので、お願いして明日は夫が様子見に行ってくれるということになった。ついでにLINEのビデオ電話がどのくらい便利なのか、夫と私のやり取りなどもデモンストレーションして見てもらおうかと。

 結局、帰宅したら真っ暗になってしまった。洗濯物も冷たくなって浴室乾燥機にかけることになった。
 それでも外の空気が吸えたのは良かった。明日は少し暖かくなるようだけれど・・・。
 草臥れてまたウトウトしてしまい、夫が作ってくれたパスタと朝パスしたスープを何とか頂いた。少しお腹に入れただけで、かなり苦しい。
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2021.1.28 エンハーツ10クール目 さらに減量6回目投与翌日のこと やっぱり不調・・・

2021-01-28 21:07:05 | 日記

 昨夜は吐き気が酷くなり、生協お届けの小ぶりのちゃんぽんをレンチンしてもらったけれど、殆ど食べられず、半分以上夫に差し出す。柚子大根の漬物と煮豆を一口ずつ。薬を飲むためにちょっぴりの紅茶でおしまい。顔が火照り熱っぽく、とてもだるい(もちろん平熱なのだけれど)のはいつものステロイド反応。入浴中もお腹がずっとぐるんぐるんして不快だ。その後ベッドに入ったものの、気持ち悪さは酷くなるばかり。

 いつもどおりマントラCDをBGMに流し、ミントのスプレーを枕と部屋にシュッシュッと撒く。一瞬すっきりするけれど、やはり気持ち悪い。なんとか12時半過ぎには電気を消し、寝返りを繰り返しながらいつの間にか眠りに落ちたようだった。

 今朝は、6時過ぎに腹痛のためお手洗いへ。あれほど身体に各種吐き気止めを入れているのに、不思議と快便だ。普通便からやや緩めになって驚いた。腹痛が収まるまでベッドでぐずぐず。夫が起き出すのもわかるが、気持ち悪さと腹痛でベッドからなかなか出られない。

 のろのろ起き出すも、腹痛が続き、空腹は殆ど感じない。気持ちが悪いだけ。
 食前にナウゼリンを飲んだけれど、気持ち悪さはあまり改善されず。朝食は小さなクリームドーナツをなんとか一つ。ゴールデンキウイをひとかけ、いちごを半粒、ぽんかんを1房。青汁は当然パス。ヨーグルトとプルーンゼリーを食卓に乗せてはみたけれど、そのまま冷蔵庫に戻した。
 グレープジュースは端から用意せず、バナナスムージーはグラス半分も飲めない。極上はちみつ紅茶もマグカップ一杯が飲めない。香りはするけれど味がよくわからないのも前回と同様。甘味だけほんのり感じる程度。いつもはとてもしっかりした味なのだけれど。
 食後は今日、明日限定の吐き気止めイメンド80㎎、デカドロン4㎎が加わり、いつものミヤBM、コデインとタケプロン。何となく胃が重い。

 今日は最低気温と最高気温が殆ど変わらないという。朝のうちは曇り、午後は雨、夜は雪との予報。昨日より10度近く温度が下がるようだ。寒さ対策のためにババシャツの上に厚地のドクターネックのニットを重ねる。気持ち悪いので、ウエストはゴムの厚手フェイク地プリーツスカート。厚地タイツでお腹を温めストールをぐるぐる巻きにして、ロングのダウンコート、ブーツで出かける。マスクはオーガニックコットン地で肌に優しいもの。病院には不織布をして行ったのだけれど、やはり息苦しい。

 在宅勤務と通院を挟み3日ぶりの出勤だ。机上にはあれこれ学内便が乗っている。温度計は14度。封筒の中身をチェックしたり、メールの整理に電話や調査もの対応などで、午前中は息もつけずの大車輪。気持ち悪いけれど、手を休めることが出来ないから、気持ち悪さを忘れられるのがせめてもの気分転換になっているのか。

 今日は月末最終週のため、定例会議がオフなのが有難い。これで午後Web会議に忙殺されると、なかなか仕事が捗らないし画面を凝視するので目が疲れる。
 お昼は迷ったけれど、雨も降り出したので学外に出るのは止めて、13時まで開いているのを確認して生協食堂に行った。おかず類がとても少なくラックはがらがら。豚汁と、あとは何かちょっとした温かいお惣菜をと思ったけれど、食べたいものが何も見つからない。ご飯はもちろん要らない。プラスかけうどんではあまりに栄養不足かとワカメうどんを調達した。

 前回痛い目にあった(給湯器が撤去されているのを知らず、水も買い損ない辛みそラーメンのスープでナウゼリンを飲んだ)ので、マグの紅茶を持参してナウゼリンとミヤBMを飲んだ。
 学生や教員は正午からが昼休みだが、混雑防止のため事務職員は昼休みを後ろに30分ずらしている。そのため、午前中の仕事を終えてから食堂に向かうと既に12時40分頃になってしまう。となると13時閉店迄に殆ど時間がない。

 食べ始めると、奥のキッチンやレジではどんどん片づけを始め、落ち着かなく追い立てられる感じで、食後の時間をゆっくり過ごしていられない。相変わらず火照って熱っぽく、気分は悪い。
 まだ昼休み時間があったので、購買に行って12月の新刊を1冊買った。レジには息子の小学校の同級生のお母様。久しぶりにお目にかかったのでご挨拶。「大変な1年でしたね」「皆さん、お変わりなく?」「何よりです。」と暫し労い合った。

 午後になると雨はあっという間にボタン雪に変わった。これは積もりそうか、困るなと思っていたが、夕方には霙に変わり、帰宅する頃にはポツポツと小雨が落ちる程度になり助かった。それでも路肩には白い雪が積もり、木々からは雨によって時折ドサドサと雪が落ちてきていた。

 治療翌日、なんとか一日乗り切ったけれど、やはりしんどい1日だった。
 夕方は気持ち悪さと疲労で目はしょぼしょぼ、顎が出てぐったり。いくら具合が悪くても辛くても、一旦出勤してしまえば、周りにそんなことを悟られてはならない。それでも、大声でお喋りしながら笑っている声が聞こえてくると、辛さに耐えて仕事をして私はちょっとイラっとする。静かに喋らずお仕事しようよ、と思う。了見が狭いな、と思うのだけれど・・・。

 なんとか定時ちょっと過ぎに席を立った。夫は美容院を予約しているので夕飯は要らないという。吐き気と熱っぽさと腹痛の状態で、夕食の支度をしなくてよいというのは、何よりのプレゼントだ。洗濯物を畳み、かつらをシャンプーしたので、後はマイペースで適当に何かお腹に入れて食後の薬を飲むだけ、なのだが全然食事をしようと思わない。

 明日は在宅勤務。月曜日には少し復活していると良いのだけれど、と毎度ながら思う。
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2021.1.27 採血後腫瘍内科診察、エンハーツ10クール目 さらに6割に減量6回目

2021-01-27 21:15:21 | 治療日記
 昨夜は既にシャワーは済ませていたけれど、お部屋のアメニティの香りがよく、せっかくなのでまたゆっくりお風呂に入ってしまった。秋にオープンしたばかりのホテルには2回目の宿泊。前回はGoToキャンペーンが適用になってかなりお安く泊まれたことを思い出した。大きなダブルベッドはほぼ正方形で、横になっても縦になっても眠れる感じ。

 それほど早寝ではなかったけれど、目覚ましが鳴るまで6時間ほど連続でよく眠れた。12階の窓の外から見る道路はしっとりと濡れている。折りたたみ傘を持ってきて良かった。
 浴槽足湯を済ませ、部屋でミニロールサンドイッチとマンゴージュース、紅茶の朝食。開業以来2階のレストランはずっと休業中の模様。部屋で頂くのは時間もかからないし楽ちん。朝の連続テレビ小説を視、チェックアウト。外に出ると雨は止んでおり、乾燥していた空気はすっかり湿度を含んでいて喉に優しく暖かい。結局折り畳み傘は荷物になってしまった。
 夫は今朝時差出勤だそうで1時間遅い出勤。ちょうどよいライナーの予約を代行した。

 病院に到着する。いつもながら混雑している。IDカードを通す機械は数人が並んでいたけれど、それほど待たずに済んだ。採血受付へ移動。そこそこの混雑かな、と電子掲示板を見ると、すぐに自分の番号が出る。ダウンコートやストールをエコバッグに入れる暇さえなく採血室に入り、番号を見せて、態勢を整える。程なくして呼ばれる。担当は男性。名札が見えなかった。今日はフルチェックなので5本。丁寧だったけれど、少しチクッとした。抜く時もチリッと。

 止血をしながら向かいの腫瘍内科へ移動。いつもの席よりちょっと後ろを確保して、席に荷物を置いて受付へ。紙の番号札が出ている。いつもより早めだからか。4番目に呼ばれて問診票の追加を頂く。その場で全て「ない」に〇をして、息切れの前にだけ“ほとんど”を追加した。

 今日のお供は小山田浩子さんの「庭」(新潮文庫)。帯に津村紀久子さんが「とても小さなことを書いているのに、ものすごく奥行きのある小説。」と書いておられ、「夫。どじょう。クモ。すぐそばにいる見知らぬ生き物。芥川作家の比類なき15編」とあった(主人公は夫と離婚するのだが、夫がどじょうやクモと同列、にちょっと笑った。)ので、手に取った。
 小山田さんは初めましての方だ。なるほど、裏表紙にもあるとおり「ささやかな日常が不条理をまといながら変形するとき、私の輪郭もまた揺らぎ始める」・・・ちょっと不思議な世界観が広がっていく。好きな文章かもしれない、と思いつつ読み進む。

 採血から1時間経過したところで血圧測定へ。84-61、脈拍が85。上がちょっと低めだ。
 測定が終わって20分ほどして「中待合いへどうぞ」に番号が出る。それから15分ほどして先生が診察室からお顔を出して、「○○さん、どうぞ。」と仰った。
 「おはようございます。」とご挨拶をしていつものように大荷物をカゴに、自分の体調管理ノートやエンハーツダイアリー等を出して席に着いた。

 「さて、この3週間は(いかが過ごしでしたか)。」と訊かれ「相変わらずでした。最初の1週間はやはりしんどいです。木曜日は気合で仕事に出、金曜日は在宅勤務、3連休はほぼ寝てばかりでした。吐き気と眩暈、火照り、食欲不振、怠さ、耳鳴りもあり、ずっと眠くてトロトロしていました。月曜日は出勤でなく祝日でしたので、特に、でしょうか。動けませんでした。今回も下痢はなく、投与翌日排便が合った後は、3日間全くお通じなし、その後は5日ほどウサギさん状の便、週末に普通になったと思ったら、また4,5日ウサギさんに戻り、ようやく週末から普通に、昨日今日は快調になっています。雪が降った寒い日はやはり胸部は痛みました。先週末の夜、息苦しさで胸がつかえる感じがしました。とりあえず1日で済みましたが、びっくりして酸素量は測りました。97%ほどで問題なかったです。頭痛も何日かあり、ロキソニンを久しぶりに飲みました。」とご報告すると、その場でパルスオキシメーターで計測してくださった。98%、問題なしである。

 目の前には自分の輪切り状のCT画像が出ている。肺の腫瘍部分は前回とあまり大きさが変わっていない様子。
 先生から「採血は普段通りですね。白血球も5,000で十分、好中球も1,900あります。マーカーもちょっと下がっています。CTは安定期に入った感じですね。完全に同じ。胸骨も不変で、新しい病変はなし。」とのこと。確かにCT画像は違いが分からなかった。エンハーツの心配な副作用である間質性肺炎もなさそうだという。ほっとする。

 コロナウィルスにかからないうちにワクチンを打てるかどうか、という話になり、先生も副作用を考えると迷っているところだとのこと。確かに治験が猛スピードだったし、たとえ40万人に一人の重篤な副作用とはいえ、自分に起こったらその確率は1なわけで・・・。けれど、優先接種の流れで促されて打たざるを得ないのだろうな、とのこと。

 「ということで、治療続けましょう、ですね。次回は3週間後、2月の治療は1回だけなので、次回もフルで血液検査を入れましょう。」と先生。「1週間から10日はしんどくても、3週間するとこうして何とか持ち直すので、まあ量的に妥当だということでしょうか。」と言うと、「これ以上副作用の軽減を優先すると、治療としてどうなのか、ということになりますからいい感じなのだと思います。」と仰る。今の減量6割でめげずに続けていくということだ。診察室での検温は6度7分。
 
 既に4月の化学療法室の予約も入れてくださる。薬の処方も前回と同様で、ヒルドイドローションはまだ残っているので次回にお願いし、ご挨拶して診察室を後にした。

 化学療法室の待合いには、どなたもいない。LINE受付で待合い者1人とある。夫やお友達にいつものようにLINE報告。
 10分もしないでKrさんが「お薬飲みましょう。」とイメンド125mgを持ってきてくださる。イメンドを飲んでから約1時間後、エンハーツがスタートだ。「今日はベッドも椅子も空いてますが、どちらでもお好きな方を、」とMさんが仰り、眠ってもいいようにベッドをチョイス。ここまでで病院に入ってから2時間ちょっと。順調である。

 ベッドのリクライニング等環境整備し、お手洗いへを済ませる。席に戻って20分ほどでMさんが針刺しにみえた。やはりちょっと痛い。針刺しが痛いと、ポートの中の針の位置が落ち着くまで点滴の前半はチリチリすることになる。
 
 Kwさんが薬を持っていらっしゃる。「血圧が低いですね。ちょっと測り直しましょうか。」と測定。103-62で問題なかった。「髪の毛が抜けるのが少しペースダウンして、新しい毛が生えてきてちょっと密になっています。」とかつらを外してみせると、「整えたらベリーショートで行けそうですね、でも今、美容院は行かない方がいいけれど・・・。」とのこと。

 点滴開始。まずはデキサートとアロキシのミックスから15分。続いてブドウ糖15分にチェンジするまで、副作用の状況等の問診も含めて色々お話しする。今日は化学療法室の患者さんが少なく静かなようだったので訊いてみると、ご多分に漏れずこの病院も病床ひっ迫なのだそうだ。コロナ病棟も満杯、入院して頂けない状況にならないようにと祈っているという。Kwさんが思うには、不織布以外のマスクをしている人が鼻を出して喋っているのが良くないのでは、とのこと。

 イメンドを飲むと、ちょうどエンハーツ30分の間にうんと眠くなる。今日も20分ほど本を閉じてうとうとしてしまった。最後はブドウ糖15分、生食である。Cさんが終了時の血圧測定にみえる。108-56、脈拍は77。

 久しぶりにKrさんの抜針。珍しくちょっと衝撃があった。
 管が外れて身軽になってお手洗いでかつらを整え、ご挨拶をして腫瘍内科受付へ移動し、ファイルを提出してから処方箋のデータをFAXのように薬局に送るテーブルまで移動する。前回はうまくいかず2回送り直したが、今日はすんなり読み取って成功。10分ちょっと待ってお支払い。カードで11万弱。

 外に出ると、雨は降っておらず、ちょっと薄日が差している。気温が高くコートの前を開けても大丈夫。薬局へ到着すると「ファックス届いていました。」と、番号札を頂く。椅子がそこそこ埋まっている。今日は珍しくそれほど待たずに30分弱で私の番号が呼ばれた。いつもの薬剤師Iさんから薬を頂き、9,000円弱をカード支払い。今日から新しいお薬手帳だ。今日の病院と薬局の滞在時間は合計で5時間強。とても順調だった。

 まだそれほど空腹でもないし、電車が空いているうちに乗換駅まで行ってしまおうとそのまま駅に向かう。運よく快速に乗れて席も空いていてゆっくり本が読めた。
 乗換駅前にある紅茶専門店で久しぶりにパスタセットを頂く。ランチタイムというよりお茶の時間だったのか、それなりに女性のグループやカップル等がいて、ケーキとともに愉しんでいた。私もお腹が大丈夫そうならケーキも、と思ったけれど、お腹一杯になってギブアップ。

 まだ元気だったので、最寄り駅からはタクシーに頼らず明るいうちに歩いて帰宅出来た。
 生協のお届け品をえっちらおっちら取り込む。この時期スーパーに行かないで済むように注文品がかなり多くなっているので、納めるのが結構大変だ。薬やら何やらの片付けをなんとか完了し、洗濯物を干し終わりようやく着替えを済ませてリビングにほっと座った。

 ランチも遅かったし、だんだんお腹がもたもた、気持ち悪くなってきた。夫がお見舞いに、と京焼き栗を買ってきてくれたけれど、全く食欲が湧かない。夫には生協宅配のわっぱ飯等を摂ってもらう。

 明日は出勤、明後日は在宅勤務だ。
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2021.1.25-26 週の初めは手続きあれこれ、在宅勤務の通院前日

2021-01-26 22:31:50 | 日記
 月曜日。早くも睦月最終週。毎年思うことだけれど、“1月は往き”のスピードがどんどん加速しているような・・・歳のせいなのだろうか。
 金曜日の在宅勤務を挟み、三日ぶりの出勤だ。週明け月曜日の朝、事務室は冷えている。午前中にパタパタと仕事を済ませ、昼は最寄り駅窓口まで出向いてICカードのオートチャージ有効期限延長手続き。担当の方にお知らせの紙とICカードを渡しただけで、あっという間に手続き終了。次回は5年後。あと一度更新が出来るかどうか。免許の更新も、携帯の機種変更も、いつもいつも次回はあるのだろうか、というモヤモヤした感情が頭をよぎる。

 残りの休み時間、カフェでぱぱっとランチを済ませ、職場に戻る。いいお天気で暖かい。午後は来客対応の後、初のZoomによる論文審査会に陪席した。例年は別会場実施なのでなかなか聴きに行けないが、今回は人数も少なく、自席で聴くことが出来たので有り難かった。プレゼン後には教員側からは鋭い質問が飛び、学位申請生の緊張が伝わってきた。予定時間を若干オーバーして終了。ポチッとZoomの退席ボタンを押して退席し、残務整理をして定時に職場を後にした。

 ヨガスタジオに向かう。今日と明日のクラスに出たら早くも明後日は治療日だ。また当分通えなくなる。
 クラス開始前にフロントで契約終了を申し出る。とてもびっくりされた。
 2006年11月のスタジオオープン当初から通い始め、コロナ禍の休業中にも休会も退会もせずに続けてきたのだし、色々お世話になってきたわけで、私自身こんな日が来るなんて思っていなかった。帰りに書類を出しておきます、と言われスタジオに入った。

 今日はリアルインストラクターではなく、スクリーンの動画投影によるダイエット初級クラス。男性2名、女性8名の10人の参加者だった。強度2のクラスだけれど、冒頭にカラダ年齢確認の片足立ちやプランクタイムがあるので、皆20代平均だという1分経過まで必死で頑張る感じ(ちなみに50代平均なら各々20秒くらいのキープで良いのだけれど。)。代謝を上げることをモットーにキープ時間が長いので、結構きつい。
 汗はそれほどかけず終わったが、体幹が鍛えられた実感があった。シャワーを浴びてフロントに。そもそもスクリーンクラスの時にはスタッフがフロントに1人しかいないので、Iさんは次のクラスの受付対応などで忙しく、プラスアルファの手続きをお願いするのは申し訳なかったのだけれど。

 月末で退会が出来るのは当月15日の申し出まで。既にその日を10日過ぎているので、最短で2月末日退会になる。更に、今の月会費プランは2年縛りがかかっており、満期が今年の9月まで。7ヶ月早く退会ということで17ヶ月分に渡る割引き相当分の違約金も発生した。
 冷静に考えれば、あと少し早く決断して、15日迄に申し出が出来れば良かったけれど、治療の合間の体調を考えると日程的に厳しかったのでやむを得ない。

 1か月の会費相当分になった違約金はカード支払いし、今月、来月分で銀行引き落とし終了というペーパーを頂き、慰留されることもなくあっけないほど簡単に手続きは終了した。
 14年数ヶ月、思えば色々あった。タキソテール治療や卵巣嚢腫の手術時には数ヶ月ずつ休会したし、今ほど頻繁に通えていなかった。そして始めた頃は、10年後に患者会でクラスを開催する立場になるとは夢にも思わなかった。2014年、このスタジオを介して瞑想ヨーガである恩師Sさんとの出会いもあり、その後均整術師の資格も取り、M先生や沢山のヨガ仲間との出会いもあった。

 コロナ禍になってからは色々な意味で制約が多くなったけれど、1,330回を超えるクラスの参加回数を目にして、やはりヨガとの出会いは間違いなく私の人生を変えたのだな、と改めて感謝である。

 帰宅後、夫が用意してくれた夕食を有り難く頂き、片付けと洗濯を終える。
 今月2回目のお花が届いていた。白、淡いクリーム、八重の黄色やピンクの濃淡、橙、深紅など色とりどりのガーベラが合わせて9本、白いマトリカリア、カスミソウ、菜の花が1本ずつ。花言葉はそれぞれ「前進」、「楽しむ」、「幸福」、「快活」だという。菜の花が入っただけでぐっと春の色が濃くなった。前回の薔薇やデンファレなどもまだ元気。玄関正面の特等席からはちょっと後ろに下がってもらったけれど、お正月の花も健在で我が家は花だらけ。寒中ではあるけれど、心がほっこり温かくなった。

 続いてずっと気になりながら今ひとつ気乗りがせず、なんとなく放置していたマイナンバーカードの申請手続き。ご丁寧なことに、また市役所から申請書が送られてきた。息子は就職前にささっとスマホで申請し、既にポイントをもらっていると言いつつ重宝しているようだ。
 さすがに今年の確定申告はオンラインで行わなくては、と重い腰を上げて夫とトライした。QRコードを読み込み、示されたとおりに進めばあっという間に申請完了。夫が、指が太くてスマホのキーがうまく打てないなどと宣うので、代行して申請して差し上げ、2人揃って無事完了。後は1ヶ月後に交付連絡が来るのを待つだけである。
 あれこれと手続きが捗った月曜日であった。
 
 火曜日。在宅勤務。お天気は下り坂で寒くなるという。時折日が差すが、曇天で気温も低い。
 朝一番でZoomの会議に参加し、さくさくと午前中が過ぎる。いつものように在宅勤務の日はレンチンの簡単ランチだ。夕刊を取りに行くのに階下のポストまで降りる以外は一歩も外に出ず、というのもいつもと同じ。
 定時で仕事を終え、ヨガスタジオに向かい、Iさんによる美Body life yogaのクラスに参加した。物販はスルー。ヨガを指導するだけでなく、物販も仕事のうちになっている彼女たちも正直、気の毒だなと思う。
 クラス後は、どこの飲食店も20時閉店なので、お泊まりバッグを持ってきてくれた夫と合流し、急いで駅前のファストフードに駆け込んで軽い夕食を摂るつもりだったのだけれど、タッチの差でラストオ-ダ-に間に合わず。夫は一人で夕飯は済ませたというので、私はそのまま、病院最寄り駅に向かい、コンビニで夕飯と明日の朝食も調達してから前泊するホテルへチェックインした。

 明日は今月2回目の治療日、エンハーツ10クール目である。
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