ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.12.31 2015年総決算、どんな1年だったか

2015-12-31 10:20:04 | 日記
 2015年大晦日。早朝、夜行バスで都心まで戻ってきた息子が、帰ってきた。久しぶりに3人で朝食を囲んだ。定期演奏会後に参加した合宿での話等々お喋りが止まらず、いきなり賑やかな我が家になった。
 今日も心は穏やかだ。振り返れば、今年は公私ともに実に色々なことがあった。そして昨年に続き、相変わらずよく動き回っている。

1月
 年明け早々患者仲間の訃報が続き、心が沈む。
 再発が判った時にはとても迎えることが叶わないだろうと思っていた結婚25周・銀婚式の記念に、八重山諸島へ2泊3日の旅行。息子からは思いもよらず夫婦湯呑が届く。
2月
 初発手術から10年経過。そして、予防注射のおかげで軽くは済んだけれど、10年ぶりにまさかのインフルエンザ罹患。息子が学年末試験を終え、2週間の里帰り。
 タイケルブに別れを告げていよいよ真打カドサイラ(T-DM1)を使うことに。
3月
 熟慮の末、30年勤めた公務員の職を辞す。息子の引っ越し手伝いのために3か月半ぶりで京都を往復。
4月
 法人職員として再スタートを切る。退職記念で人生初の人間ドックを受診、胃カメラの辛さに涙。
5月
 連休に江の島に一泊し、鎌倉を散策。あまりの混雑に顎を出す。
 視野欠損等の症状から、脳梗塞の恐れありということで神経内科を受診。人間ドックの結果、右網膜全膜の疑いで眼科受診。
 息子がお世話になっている大学の父母会総会に夫が出席するのに便乗して、京都を往復。鵜飼船に乗船。
6月
 息子の定期演奏会を聴きに関西へ。洛西の青紅葉や紫陽花も満喫。無事54歳に。
7月
 再び息子の演奏会を聴きに関西へ。
 ヨガリトリートの旅、第三弾に参加。14名という少人数で初めて3泊4日の濃い時間を過ごす。
 OB・OG合唱団の練習に参加するも、今年はこれが最初で最後になる。
 がん患者と家族に希望の光を与える情報誌「ライフライン21 がんの先進医療」に3回連載させて頂いた闘病記が無事終了。
8月
 21年越しの夢が叶い、家族3人で北欧3カ国を巡る6泊8日の旅、実現。
 帰国後、母の病気が判明し、10月の校友会音楽祭OB・OG合唱団参加を断念。
9月 
 義母三周忌の為、夫の郷里に帰省。親子3人で庄内を回る。
 月末の母の直腸がん手術にあわせ、父は介護付き有料老人ホームにショートステイ。
 カドサイラ(T-DM1)の副作用(痺れ、疼痛)が酷くなり8割に減量して続行することに。
10月
 母の入院と退院後の再入院、父のショートステイのドタバタで、精神的にも肉体的にもハードな毎日。
 中旬にはプチ虹のサロンでずっとご一緒してきたKさんが亡くなる。
11月
 夫の父母会総会出席に再び便乗して、今年5回目の京都往復。3人で高雄を巡る。
 CT検査の結果、両肺腫瘍の増大が認められ、薬剤変更の可能性。
12月
 1月以来11か月ぶりにプチ虹のサロン開催。5人のメンバーが3人になってしまった。
 息子の定期演奏会の為、今年6回目の京都往復。大学時代の友人も同行してくれて、久し振りに楽しい時間を過ごす。

 と、こう書きながら、今年も腰を落ち着ける暇もなく、ひたすら動き回っていることに我ながら苦笑いである。今年最大のニュースは私の退職と再就職、母の入院だろうか。
 3月からは、再び通院が3週間に1度のペースになった。にもかかわらず、読書量は相変わらず振るわない。今年は87冊止まりだった。昨年は84冊、一昨年は134冊、それ以前はコンスタントに300冊を超えていたのだけれど。
 レビューもろくに書く時間がとれず、当日の治療日記でちょっと触れて、お茶を濁しているだけというのが情けない。
 映画もそこそこ。昨年より15本少ない43本。観っぱなしで、これまたなかなかレビューが書けていない。

 けれど、昨年に引き続き今年も京都通いに加えて、ショートトリップ等で動き回っているし、ヨガスタジオに通う時間が多くなっている。今年レッスンを受けた回数は昨年の170回より更に増えて180回を超えている。
 単純に2日に1度通っているわけだから、これは自分で言うのもなんだけれど、大したものである。もちろん、毎日通っておられる方も沢山いらっしゃるけれど、仕事をしながら毎日通うのは、今の私にはとても無理な話。それでも、治療を続けながらこうしてコンスタントに運動を続けられることは、本当に有難いことだ。何よりも治療を続けていくうえで体力維持は至上命題だと思っている。

 そして、今年心したことは、土日に2日連続で人と逢うために都心に出かけるのは止めたこと。どちらかは休む。どちらかは自分だけの用事に使う。
 もしかしたらこれが最後かもしれない、と自分を追い込みながら皆にいい顔をしていては、身体も気持ちも持たなくなってきたからだ。この姿勢は来年以降も変わらないだろう。

 明日からの2016年はどんな年になるのだろう。心穏やかに潔く精一杯生きていくことが出来るだろうか。もちろん、私なりに私らしく、細く長くしぶとく、がモットーであることは変わらない。

 長々と書き連ねてしまいましたが、今年一年お付き合い頂きまして、どうもありがとうございました。
 来年もまた細く長く綴っていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
 皆様にとって、来たる2016年がより健やかで穏やかな1年でありますことをお祈りして、今年最後の記事としたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015.12.29 やっぱり我が家が一番、ヨガ納め

2015-12-29 20:10:06 | 日記
 さすがに2泊3日の強行軍が堪えたとみえて、昨夜はベッドに入るなり、コロリと眠りに落ちた。明け方一度目が覚めたけれど、その後もしつこくウトウトウトウトと惰眠を貪った。
 いつも旅から帰ってきて思うことは、やっぱり自分の枕とベッドが一番!である。
 とはいえ、これ以上眠ってしまうとヨガ納めに行けなくなる。ということで、頑張って起床。既にブランチの時間になっているが、いつもどおりの我が家の簡単朝食を済ませた後、ヨガスタジオへ向かった。

 スタジオは今日が年内最後の営業日。午後も3時からのクラスが最終で、早じまいである。お昼からのリンパプラスヨガに参加する。ゆったりした気分でたっぷり汗をかき、今年一年の感謝を込めて、「ナマステ、良いお年を」の挨拶。

 夫と待ち合わせて、実家から頼まれていた家電を買い、遅いお昼を摂ることに。どこも混んでいて順番待ち状態。それなら・・・と、先日オープンしたばかりのお洒落なパンケーキ屋さんに行ってみた。
 新規開店ということで、いつもお客さんが列を作っているのだけれど、今日はラッキーなことにスイッと入ることが出来た。食事タイプとスイーツタイプを2つ注文してシェアすることに。これが以前とんかつ屋さんがあった場所だろうか、と思うほど凝った内装で若い女性好みだ。
 お味もなかなか、美味しい紅茶をポットでたっぷり頂き、満足して帰宅した。

 洗濯物を片付け、溜まった新聞を読み、あっという間に夕食の時間。5日ぶりの夕食の支度で、何だか要領悪くモタついてしまう。一方、夫は寒空の下、電動自転車で芸術的(夫曰く「あくまで芸術的に撮りたい、と自己中心的に思って撮る写真である。」という。)写真撮影方々サイクリングをしてきた。大分疲れたと見えてお夕寝中である。

 夕食後はレイトショーに出かける予定だ。
 いよいよ今年も残すところあと2日、最後の最後まで往生際悪く好きなこと三昧。年末年始は有難いことにお天気も安定しているようだ。明日は家事メインに過ごす予定。
 あれこれ幸せな年末年始休暇である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015.12.28 お買い物日和、無事帰京

2015-12-28 23:07:57 | 
 昨夜のうちに友人とはお別れを済ませ、今朝は別行動。ゆっくり起床してのんびり浴槽足湯を済ませた。彼女が無事に新幹線に乗車したことをメールで確認し、ゆるゆるとパッキングをしてからチェックアウトした。

 今日も青空が広がるいいお天気だ。今年は本当に暖冬で、外歩きするには有難い毎日だ。身軽になってホテルを出発。駅ナカに新しく出来たお店でモーニングセットを頂く。
 今日の予定は電車とバスを乗り継ぎ、この辺りでは最大だというアウトレットモールに繰り出すこと。ここまで来て神社仏閣を愛でることなく、物欲の権化の如くアウトレットですか・・・と言われても仕方あるまい。なんとも酔狂だとは思うけれど、これもまた我が家らしい旅の思い出だ。

 京都駅からボックスシートの快速電車に乗ると、ちょっとした遠足に行く気分。30分ほどで、こんなことがなければ一生降りることもないだろう駅に到着する。これまた二度と乗ることもないだろう路線バスに揺られること20分余り。京都駅を出発してから1時間ほどで、見慣れたロゴマークのアウトレットモールにやって来た。

 とりあえず一通り見て目星をつけてから食事をして・・・、などと最初は呑気に構えていたのだけれど、行きつけの地元にあるアウトレットモールよりも数段大きく、店舗数も多い。あっという間に1時間半が過ぎ、それでもまだ半分も見ていないかも、この調子だとお昼は摂れないかも・・・という状況になってくる。
 ということで、後半はかなりスキップしながらとりあえず一周。結局、どうしてもこれ・・・というほど欲しいものは見当らず、随分草臥れていた私のかばさん靴の替えと夫の財布を即決で買い求める。

 帰りのバスの出発まで残り15分のところで慌ててサンドイッチと飲み物を買い、3時間弱のアウトレットツアーはおしまい。バスの車窓から見る、湖あり、山ありの長閑な風景に癒され、帰りの快速電車に乗り込んだ。

 京都駅に戻ったのは、帰りの新幹線の発車時間まであと1時間という具合。駅ナカのカフェでお茶をして体勢を立て直す。ホテルで荷物をピックアップし、買い残したお土産を調達し、無事に新幹線に乗り込んだ。

 車内で文庫本を開いたものの、あっという間に瞼が重くなり、結局1つの短編すら読めずに眠りこけてしまった。

 新幹線を降りると、一昨日出発する時には気づかなかった駅構内の門松を目にする。ああ、今年もあと3日なのだ、と改めて気付かされる。駅ビルのエレベーターに乗り込めば、お琴の音が響きすっかりお正月モードに切り替わっている。いやはやこのクリスマスからお正月への変わり身の早さ、さすが日本である。

 駅ビルのレストランで夕食を済ませ、その後、電車を乗り継いで無事帰宅。
 荷物を片付け、洗濯も済ませた。大晦日の朝には息子も久しぶりに帰宅する。明日からはのんびりとお正月支度である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015.12.27 若い歌声に包まれて・・・

2015-12-28 00:23:12 | 
 夫の鼾のおかげで眠りが浅い。どうしようもないけれど腹が立つ。ようやくトロトロしたと思ったら早朝、息子からの電話で起こされる。今日はよろしくと同時に、コンサート・リスナーへの注意事項の伝言。
 嗚呼、あと1時間半は眠るつもりだったのに・・・。往生際悪く二度寝しようと思ってはみたが、そうもいかず。ぐずぐずと起きて、いつものように浴槽足湯を済ませる。

 友人とロビーで待ち合わせ、駅ナカに新しく出店していた老舗珈琲店で“京の朝食”を摂る。早くも旅行客が列を作っている。京都駅の朝は早い。先月訪れた本店の雰囲気には敵わなかったけれど、同じメニューを愉しむことが出来た。

 しっかりエネルギーチャージをした後、西国第十七番札所、六波羅蜜寺へ向かう。
 ここの宝物殿には、日本史の教科書で目にした空也上人立像がある。念仏を称える口から六体の阿弥陀が現れたという伝承のままに、洗練された写実的彫刻は、運慶の四男康勝作だそうで、鎌倉時代に作られた重要文化財だ。左下からお顔を見上げると、眼窩に嵌め込まれた玉が光り、まるで生きているように見えるのだとお寺の方に教えて頂く。

 その隣には平清盛が経巻を手にした坐像。運慶・湛慶父子の坐像も並んでいる。閻魔大王像の凄味に溢れた表情には怯むほど。ここには以前より一度訪れてみたいと思っていたが、こんなに間近に落ち着いて数々の重要文化財を拝むことが出来てとても満足した。
 紅白の可愛らしい夫婦円満御守を見つけた。珍しいので買い求めようとしたところ、友人が買ってくれて有難く頂戴する。

 そのまま道なりに、7月にも訪れた建仁寺・摩利支尊天堂を散策しながら、花見小路へと抜ける。当時は桔梗や蓮が美しかったが、今回は南天の赤が燃えるようだ。
 奇しくも今日は有馬記念の日。何故にこんな観光客で賑わう通りにWINSを建てたのかと思うが、既に馬券を買う人たちでごった返している。そして、狭い道に駐車場に入る車が渋滞中。お茶屋さんが並ぶ街並みで記念撮影をしようと思っても、なかなかうまくいかない。

 早々に道を抜けて、お土産屋さんを冷やかしながら八坂神社を目指す。やはり前回、夏に訪れた時は子供たちが舞台で踊りのお披露目をしていた。今日はお正月を数日後に控え、その準備に余念がない感じ。お参りを済ませ、混まないうちに早めに昼食処へ向かう。

 お目当ては、以前Mさんに連れてきて頂いた鯖姿寿司のお店。冬季限定のむし寿司を頂く。小さな箱に綺麗に詰められたお寿司はびっくりするほどボリュームがあって、食べ終わるまでずっとホカホカだ。お腹の中から足の先まで温まるようだ。今回、友人と一緒に訪れたのは、Mさんに教えて頂いた太鼓判のお店ばかり。友人にも満足してもらえて、本当に嬉しい。

 お腹を満たした後はお腹ごなしに少し速足で歩き、百貨店で息子への差し入れを買い求め、私鉄に乗って一路コンサート会場へ向かう。こんな年末の押し迫った日曜日の開催で、どれだけの人たちが来てくださるのだろうとちょっと心配・・・。

 4月に移転した新しいキャンパスは、5月に初めて訪れて以来、2度目になる。緑一色だったグラウンドもすっかり冬枯れしており、ちょっと寂しい様相。到着したのは開場30分前だったが、既に当日販売の列が長く伸びていてびっくりする。
 チケットを無事受け取り、グランドホールの入り口に並ぶ。1か月半ぶりに見る息子は、何やら髪の毛が随分伸びて雰囲気が変わっていてびっくり。開場の挨拶で入り口に並んでいた。

 今回の演奏会、テーマは「共創」だという。共に創るの共創と切磋琢磨の競争をかけているそうだ。
 4つのステージから成り、第1ステージは「今日、この庭に咲く花」というテーマで、東日本大震災の復興を願って作られた「花は咲く」、混声合唱組曲「このみちをゆこうよ」より「星とたんぽぽ」、同じく混声合唱組曲「詩の歌」より「コスモスのうた」、混声合唱とピアノのための「花に寄せて」より「ばら・きく・なずな-母に捧ぐ-」。
 息子と同じ2回生の学生副指揮者によるステージだ。最終曲「母に捧ぐ」は大好きな星野富弘さんの詩で、ちょっと涙腺を刺激される。

 続く第2ステージは、常任指揮者による混声合唱組曲「いのちのうた」。フォーメーションを変えながら「誕生」、「あの感じ」、「負けるな」、「遠くへ行こう」、「いのちのうた」と5曲が軽やかに続く。2曲目の「あの感じ」、息子がいい歌なんだよね、と言っていたのが良く分かる。

 第3ステージは、今回のテーマ「共創」のステージ、みんなでうたおう。
 お揃いのTシャツに身を包み、学生正指揮者の指導により「負けないで」のサビの部分を会場皆で練習。なんと振付もつく。数回練習をして歌えるようになったところで、舞台だけでなく、あちこちの扉から団員たちが入ってきて、お隣同士手を繋ぎ、一同で大合唱。工夫を凝らした楽しい趣向のステージである。

 そして最終ステージ。団員たちが1年をかけて取り組んだ大曲、混声合唱とピアノのための組曲「万象」のお披露目だ。夏のコンサートではフィナーレの「蕃熟の大地」のみ聴いていたが、今回は全5曲40分を通しで初めて聴くことが出来た。第3ステージまででかなり喉を使っていた筈だけれど、この40分でトドメという感じ。全曲暗譜は天晴である。

 何より、作曲家の先生が遠方より駆けつけてくださって、観客席にいらしているという。この曲を仕上げるために、学生正指揮者他数名が実際に玉名平野にも訪れたそうだ。息子が夏に出かけた九州一人旅で、有明海でムツゴロウとなり(泥んこ体験)、玉名花火大会に出向いたのはこの曲と向き合うためだったのだ、と改めて知る。
 指揮者も団員達も精根使い果たしたかに見えたステージを終え、一瞬水を打ったように静かになった後、拍手が鳴りやまなかった。
 さらにアンコール曲も2曲サービスされ、2時間15分ほどで定期演奏会が無事終了した。

 その後、イベントホールでのレセプションにも出席させて頂いた。OB・OGに加えて、今回は家族の皆様もどうぞということで、ずうずうしく3人で参加。
 聞けば、息子は来年部長を拝命するとのこと。現部長とともに関係の皆様にご挨拶に回っていた。いつも彼がお世話になっている先輩や同級生たちにもご挨拶をしながら、果たしてこの大所帯の部長が務まるのか、と母としては気が気ではない。年末開催ということで心配された入場者数は、昨年より200名増、900名弱の大入り満員。立ち見も出ていたようだ。

 帰りはJRで京都駅まで戻り、ラーメンでお腹を満たし、ホッと一息。ホテルに着いてラウンジでケーキとお茶。この2日間の旅を振り返りながら、一服。部屋に戻ってきた。

 友人は明朝の新幹線で帰京し、午後から出勤するという。あれもこれもとハードスケジュールに付き合わせてしまったが、また来年も是非聴きに来たいと言ってもらい、申し訳ないほど。
 この2日間、スケジュールから何から夫が全面的に手配してくれて、カメラマンやら何やら、全面的にエスコートしてくれたことにも感謝である。

 今日は朝から晩まで時空を超え、歌声を超えて、フル回転だった。明日はゆっくり起きて疲れをとりながら1か所訪れた後、夕方の新幹線で帰京の予定である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015.12.26 師走の京都三人旅、満喫

2015-12-26 23:25:55 | 
 今日から年末年始休暇。寝坊もせずに洗濯を干し、ゴミ捨てを済ませて家を出た。今日も暖かないいお天気である。

 今回の旅は夫と2人ではなく、明日の息子のコンサートを聴いてくれるという学生時代の友人も同行している。一昨日は通院のために降りたばかりの駅、今日は颯爽と旅支度だ。
 少し早めの帰省客なのか、チビッコ連れの家族やカップルたちで構内はものすごい人出だ。車内で頂く駅弁を調達してから、カフェでお茶をして時間調整。
 始発から乗車していた友人と同じ車両で合流した。既に車内は満席だ。この時期3分間隔で発車する新幹線はあたかも山手線のよう。よくもまあ、ぶつからないものだと感心する。

 車内のお伴は姫野カオルコさんの「昭和の犬」(幻冬舎文庫)。ご本人がジャージ姿で走って現れた受賞会見が記憶に新しい直木賞受賞作である。私より3歳年上の姫野さんを彷彿とさせる主人公のイク。
 「平凡なイクの歳月を通して見える高度経済成長期の日本とその翳り。細やかで尊い日々の幸せを描く」と裏表紙にあったが、なんとも懐かしい昭和の香りを愉しんだ。
 お弁当をしっかり完食すると、あっという間に新幹線は京都駅のホームに滑り込んだ。

 駅前のホテルにチェックインし、荷物を置いて街歩きに出かける。市バスに揺られてたっぷり1時間かけて終点まで。友と久しぶりのお喋りに花を咲かせるに有り難い乗りでのある時間だ。
 今日最初の目的地は、世界文化遺産に指定されている上賀茂神社(賀茂別雷神社)。下賀茂神社と並ぶ賀茂氏の氏神で山城一の宮、京都でも最古の社の一つだ。折しも今年の10月に第42回式年遷宮であったが、既に主なイベントは終わっており、広い境内は人影もまばらだ。
 国宝である本殿・権殿でしっかりお参り。ここは競馬発祥の地ということで、友人は馬の守護札を買い求めていた。明日のレースは必勝だろうか。来年の干支・お猿さんのチェーンソーアートの彫像がシニカルな表情で面白い。

 その後、社家の街並みを散策。社家の屋敷が立ち並ぶ社家町は、国の重要伝統的建造物郡保存地区に指定されているという。上賀茂神社の“ならの小川”が、明神川とその名を変え、清々しい音を立てながら流れている。
 社家は上賀茂神社に仕えた神官達で世襲され、今も子孫達は葵祭などで上賀茂神社を支える役割を果たしているが、300ほどあった屋敷は現在10分の1ほどになってしまったそうだ。また、上賀茂神社の本殿より高くあってはならないため、平屋もしくは低い2階建てになっているのがとても印象的。

 再び別系統のバスに乗り、いつも訪れる和菓子店のお休み処を目指す。目の前で職人さんが手作りしてくれる生菓子とお抹茶を頂く。今月は“冬椿”と“冬長者”という二種類のお菓子。椿の花びらを茶巾絞のように整えた後、花芯や花粉を仕立てる芸の細かさに溜息。日本人で良かったと思う。毎月お菓子が変わるそうなので、まだまだこれからも訪れなくては、と欲張る。

 ラッキーだったことに、年内の営業は今日が最終という。私達3人の前には外国人を含む7人連れがいたが、私達が席を立った時間でほぼオーダーストップ。今年最後の客となった模様。明日訪れてああ、残念・・・ということにならず本当に良かった。店内は既に新年の飾りで整えられている。1階のお店でお年賀の和菓子など数種類買い求めて店を出た。

 外は既に真っ暗。この3月まで息子が住んでいた学生会館はここから数分とかからない所。その場所を友にご披露しながら、近くの晴明神社をお参り。暗い中、一条戻橋から陰陽師が出て来そうでちょっと怖い感じ。それぞれの息子たちにお守りを頂く。
 三度目のバスに乗り、一旦ホテルまで戻って小休止して足を伸ばす。

 夕食もいつも訪れる京料理のお店へ。優しい味で京野菜たっぷりの工夫を凝らしたお料理の数々にすっかり満足。ご主人は、これまたいつものように、私達が見えなくなるまでお店の前でお見送りしてくださる。心もお腹もすっかり満たされてホテルまで戻ってきた。
 欲張ってよく歩いたのでさすがに疲れた。ちょっと疼いていた胸痛が出てきてしまい、夕食後にロキソニンを飲む。

 明日は午前中祇園界隈を散策し、午後には息子のコンサート会場へ向かう予定だ。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする