ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.11.3 未来をつくる君たちへ

2010-11-03 14:15:12 | 日記
 文化の日はやはり晴れの特異日。
 ずっと気になっていたレンジ周りも綺麗に掃除して、懸案の家事も終了。洗濯物も乾いたので、今日はこの後ピラティスに出かけようと思っている。白血球は下がっている時期だから、十分うがい手洗いをして感染症予防には気をつけなくてはいけないけれど、お天気がいいので、ついつい頑張ってしまう。

 さて、今朝、連続テレビ小説の後にたまたま見た番組がとても興味深かった。

 未来をつくる君たちへ~司馬遼太郎作品からのメッセージ「夢を志へ~山内昌之が語る西郷隆盛と大久保利通」 という幕末の2人の志士、大久保利通と西郷隆盛を扱ったもの。東大の歴史学者、山内先生が鹿児島の中学2年生たちに総合学習として2日間授業をする、という趣向。
 NHKオンラインによると、“海図なき時代、「未来をつくる子どもたち」に、プロジェクトJAPAN は何かヒントを贈れないか。司馬遼太郎の作品に登場する幕末・明治の人々の姿から、著名な“語り部”たちが、子どもたちに、生きるヒントと勇気とを伝えていくシリーズ。1回目は司馬さんの長編「翔ぶが如く」に登場する西郷隆盛と大久保利通の生き方を探る。幕末の薩摩藩に生まれ、幼少期から友情を育んだ二人は、世の中を変えたいという同じ志で明治維新を成し遂げるが、新たな国づくりをめぐって次第に対立していく。歴史学者の山内昌之さんが、鹿児島の中学生と、志とは何か、ほんとうの友情とは何かを語り合う。“
とあった。

 驚いたのはやはり鹿児島という土地柄だから、誰にインタビューしても西郷人気がとても高い。そして当初は中学生もまた圧倒的多数で西郷ファン。それを山内先生がいろいろなエピソードを話しながら、かつての大河ドラマ司馬遼太郎さんの『翔ぶが如く』の映像をふんだんに取り入れつつ番組が進んでいく。

 中学生男子の口から西郷の好んだ言葉「敬天愛人」がすんなり出るところ、商店街を歩いている人たちが“情の人”西郷について熱く語るところにびっくりした。東京で同じインタビューをしても、若い人なら「誰ですか、それ」と言いそうではないか。

 西南戦争で負傷後、西郷が自害したのは51歳。その訃報を聞いたときの大久保の様子。その『為政清明』を座右の銘とする“理の人”大久保利通が志半ばで暗殺されて命を落としたのは49歳。幼少時代からの友である西郷からの手紙を胸に持ったままだったという。享年が私と同じ年だったのだ、とまたうなだれ、そのエピソードに朝からうるうるしてしまった。
 明治維新後、日本が目指す方向を巡って対立した二人ではあったが、子供の頃から育んできた友情や信頼感は、それでもなお揺るぐことはなかったのだと思うと、悲劇的な結末を迎えた二人ではあるが、羨ましくまた眩しく感じるものがある。

 あいにく寝坊スケの息子はまだ熟睡中。見せたかったな・・・と思った。
 それにしてもこんなふうに歴史を教えてもらえれば、みんな歴史を暗記科目などとは思わず楽しめるのだろうに、と羨ましく思った。そしてまた、中学2年生の6月(ちょうど撮影は6月中旬のようだった。)という時期に、こんなふうに男女とも議論が出来るのだな、とも。
 奇しくも3年前に2回訪れた鹿児島の地がなんだかとても懐かしく思えた。

 日本人として、歴史小説も読まなくては、と反省。ああ、時間が足りない!

コメント
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