ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2021.7.30-31 ワクチン2回目接種翌々日、文月晦日のこと

2021-07-31 20:04:52 | 日記

 金曜日。
 水曜日に行った2回目の接種の副反応が出たのは初回の時より大分早く、当日夜から肩の痛みと頭痛。翌木曜日朝からはそれに加えて身体中の筋肉痛があり、午後からは倦怠感と発熱が加わった。

 それでも就寝時のロキソニンと冷えピタが効いてくれて、今朝起きたら6度台に下がっていて、ほっとした。
 初回接種の際に、2日目から頭痛と倦怠感に悩まされ、夕方から発熱したことに鑑み、今日は当初入れていた予定をキャンセルし、申請していた休暇はそのままにしていた。
 熱は下がったとはいえ、病み上がり感は強く、休暇にしておいてよかった、と思う。
 
 夫を送り出してからは撮り溜めてた映画を観たり、読みかけの文庫を読んだりだらだらして過ごす。
 新聞を取りに階下のポストに降りる以外、一歩も外に出なかった。夕方には大分調子が戻ってきて、夕飯の支度は普通に出来、食欲も戻った。

 肩の接種あと周辺には赤みと熱が残り、さらに痒みが加わって白いぽつぽつした隆起が2つ出てきた。友人は初回接種から10日後に痒みと白いぽつぽつが出来たと言っていたけれど、それと同じようなものか。
 夜、8月2日から首都圏3県と大阪府に緊急事態宣言を追加発出し、現在の1都1県の宣言も来月末まで延長するという首相の記者会見があった。冒頭だけ見たけれど、なんだか馬鹿らしくなって夫とチャンネルを変えた。この状況下、あまりに無策な為政者を見ると、情けなくもげんなりする。
 
 土曜日。
 早くも7月最終日。明日からは8月である。
 今日も土曜日の贅沢、ベッドの中で連続テレビ小説のおさらいを視てからだらだら起きる。朝食を用意していたら夫が起きてくる。
 テレビを点けるとどこもオリンピック中継ばかり。食休みをしてから夫と2人で掃除に励む。動くと汗が噴き出してくる。シャワーを浴びてから書斎のクーラーで涼む。

 息子の小学校時代の学芸会のビデオを視ていたら、あっという間に1時間が過ぎる。あの子はなんというお友達だったっけ・・・と10年以上ぶりに卒業アルバムをめくったら、息子の作文等が出てきて笑ってしまった。
 鉄道会社に勤めるのが夢で、自分の運転する電車で私たち夫婦をあちこちに連れて行ってあげたいと書いてあった。まあ、ある意味夢を叶えたわけであるから、紆余曲折はあったけれど結果オーライだろう。卒業式の写真を見たら、夫も私も若いこと。

 ランチを摂りがてら、夫が「4駅先のブックセンターまで行ってみよう、気分転換になるから。」と誘う。前にも言われたことがあり、不要不急のお出かけはどうよ・・・と最初は渋っていたけれど、とんでもなく大きな書店だというので、重い腰を上げて出かけることにした。
 まだ肩の赤みと熱は残っているが、それ以外は復調したし、昨日は全く靴も履かずに歩いてもいないし、と。

 目的の駅は、息子の中高時代に保護者会があった帰り、シャトルバスで送ってもらった駅でもある。それ以来10年以上降りたことがなかった。当時はまだ開発中で、大きなバスターミナルの周りにはショッピングセンターが1か所ある程度だったけれど、今日降りてみると、駅から伸びる遊歩道の両サイドに大型家電店やらショッピングセンターやらが出来て、かなり奥まで開発が進んでいた。

 お昼を1時間以上過ぎていて、夫が焼肉ラブモードになったので、私は冷麺を頂くことにして付き合う。給料日後ということで、ご馳走してくれた。ほぼ個室だったので、他のお客さんと接することもなく、安心。デザートも頂き、満足してお店を出た。

 そして目的の書店へ。本当に大きくてびっくり。書籍、文具、音楽、カフェと4つの巨大ゾーンから成っている。あまりに沢山の本が迫ってきて、どうしたらいいかわからなくなる。慣れない売り場で本の並びもわからず迷ってしまう。
 私は新刊しか買わないことにしているので(そうでないと、既に読んだことに気づかずに同じものを買ってしまう、というお馬鹿なことをやってしまうので。)、新刊コーナーとしてまとまっている方が見やすかったのだけれど、作者別になっている売り場が延々と続き、物色するのに大分手間取った。

 それでも1時間ほどウロウロして、腰が痛くなったところで3冊だけ厳選してピックアップ(本当はもっと買いたかったけれど、既に積読状態の本がかなりある。)。夫はCDを物色し、それぞれお買い上げ。レジではカフェのサイズアップ券を配布してくれて、そのままカフェにどうぞ、という形になっている。

 CDを買ってあげたら、夫がお茶はご馳走してくれるというので、カフェへ。冷房で身体が冷えてしまったので暖かいカフェラテのSサイズをサイズアップでMにしてもらえれば十分、とお願いして席で待つ。
 すると、夫は見たこともない巨大なグラスに入ったアイスラテ2つとソフトクリームを持って戻ってきた。目が点になる。
 普段から冷たい物は飲まないし、飲むときは氷なしか氷少な目にしているのは知っている筈。さらに寒いしお腹が壊れそうだからと言っているのに、なんで氷が山のように入った飲み物を買い求めてくるのか。

 「代えてきてね」と言うと無言で立ち去り、ホットカフェラテを買い直してきた。既に2枚のサイズアップチケットは使ってしまっていたわけで、Sサイズで構わないのにわざわざMサイズにしてくれた模様。さすがの夫も、MサイズをLサイズにサイズアップしたアイスラテを2杯+ソフトクリームはお腹に入れられなかったようで、2杯目はほぼ残して帰る羽目になった。
 それにしても、話題に事欠かない人である。私の言うことをちゃんと聞いていないよなあとつくづく思う。

 外はまだまだ日が高く暑い。東京の感染者数は4,000人を超えたと言う。当然というかなんというか。
 皆、オリンピックをやっているし・・・、なのだろう。1年半頑張って極力ステイホームをして、家族以外とは食事もお茶もほぼ諦めている私も、さすがになんだか馬鹿らしくなってきている。緊急事態宣言をしさえすれば、というかもはやそれしか策がないのか。本当にこのままオリンピックを続けていてノープロブレムだと思っているのか。国民を馬鹿にしているとしか思えない。もはやため息しか出ない。

 スーパーで最低限の食材を買い、再び電車に乗って最寄り駅まで戻ってきた。最寄り駅前ではアウトレットモールで買い物を愉しんだ人たちが紙袋を沢山下げ、マスクを下げて飲み物を飲みながら歩いている。5,000人に達するのも時間の問題だろうなと思う。

 
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2021.7.29 ワクチン2回目接種翌日

2021-07-29 22:43:01 | 日記
 今日は通常出勤。
 昨夜はじんじんと痛む接種周辺に湿布をして眠った。最初はひやっとして気持ち良かったけれど、そちらの腕を下にすると痛みでおちおち眠っていられないので、寝返りが自由に打てず、寝つきが悪かった。
 結局2時過ぎまで、マントらCDを2回聴く羽目になった。
 眠りが浅かったのか興奮していたのか、今朝もアラームが鳴る1時間以上前に目覚めてしまった。3時間寝たかどうか。寝不足である。

 夫は休務日。
 熱は平熱だけれど、接種した側の肩が初回よりかなり痛んで、上に上げられない。朝の瞑想ヨーガでは、左腕は耳の横ぴったりどころか肩の高さとあまり変わらないところまで上げるのが精一杯だった。
 そして、寝不足も祟っているのか眠くてだるい。頭痛は眠る時にロキソニンを飲もうかどうか迷ったけれど、朝起きたら収まっていたのでほっとした。このままやり過ごせると良いのだけれど、と家を出た。

 昨日はワクチン接種前、丁度良い時間だからと参加した★2つのコアトレヨガ、これが私にはあまりにハード。クラスが終わるか終わらないうちに身体中が筋肉痛になった。
 7月からこのスタジオにいらして今日が2回目のクラスというF先生はボーイッシュでエネルギッシュ。普段平日参加するのは夜のクラスなので、お昼をメインに参加している方が殆どだったせいか、顔見知りの方はほぼいなかった。
 皆口々に「きつかった」「できなかったけど面白かった」と更衣室で話していた。

 1月まで長く通ったスタジオは確か強度が1.5から0.5刻みで5まであったけれど、私が参加出来るのはせいぜい3どまり。かなり調子のよい時に3.5に参加したみたけれど、もうゼエゼエハアハア、ついていくのがやっとだった。
 けれど、今は★1つ(初心者でも安心)、2つ(初級・中級者向け)、3つ(上級者)の3段階しかない。★2つは体感的には前のスタジオでは3から4に該当するのではないかと思う。インストラクターによっても少し違うのだろうけれど。2.5くらいのクラスがあると良いが、まあこれはないものねだりである。

 一昨日からかつらを取って4度目の地毛デビューをした。職場では誰からも何もコメントはなかった。まあアンタッチャブルと思ってくれているのか、興味がないのか、どちらかだろう。本人が気にするほど人様は他人のことは見ていない、ということかもしれない。

 かつらを装着する必要がなくなったことで、朝の身支度の時間が5分短縮された。かつらにリフレッシュスプレーと艶出しスプレーをかけて、鏡を見て被って整えて、かつら置き台を所定の位置に戻す、という一連の作業がこんなに時間を取っていたのか、と改めて思う。朝の5分は実に貴重だ。

 ヨガスタジオでも、見えないようにかつらを取ってぱぱっとターバンをして、シャワー後に着替える時はまたささっと被って、ということがなくなったので、こっそり隅の方のロッカーを陣取る必要もなくなった。本当に楽だ。

 初回接種後の翌日は、夕方には肩の痛みが大分軽減されていたので、★1つのストレッチクラスに参加したのだけれど、今日は身体中の筋肉痛なので思うように動けないだろう、と参加を諦めた。
 まあ14日の治療がなかったので、本当なら通えなかった日にも何日か通えたから、それで良しとしよう。

 案の定、午後あたりからだるさが増し、ふらふらして熱っぽさを感じるようになった。とにかく定時まで頑張ってやり過ごし退勤したが、歩きながらヨロヨロした。
 そのままパジャマに着替え、おでこに冷えピタと赤く腫れた接種した肩の辺りに湿布を貼ってソファに横になったらそのまま眠ってしまった。
 眠る時はまだ7度弱だったけれど、起きたら7度6分まで上がっていた。だるくて身体が重い。

 食欲もあまりないが、夫が作ってくれた夕食を頂けるだけお腹に入れる。味がイマイチよくわからない。治療後と同じような倦怠感だけれど、吐き気はないので、それに比べればお腹に入れることが出来る。
 夕食後はいつもの薬にロキソニンを足したが、熱は下がらずだるさも身体がバラバラとまとまりない感じも平行線。なかなか辛いものである。


 
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2021.7. 28 ワクチン2回目接種の日に思うこと Mさん逝く

2021-07-28 21:44:34 | 日記
 昨日は通常勤務。週明けから職場のネット環境が不安定ということで、メールから何から仕事が進まず、とても苦労する。そんな中、職場の集団接種予約が始まった。
 若い人たちがヨーイドンで専用頁にアクセスしており、待ち時間がどんどん長くなっています等とこぼしていたけれど、そこは自治体の対象者レベルとは違い、学内だけのこと、ほどなくして皆無事に予約が取れたようだった。
 毎朝オリンピックの号外が挟み込まれる中、東京のコロナウィルス感染者数は明日にも3,000に届きそうな勢いとなった。

 そして今日。午前中は在宅勤務、午後はワクチン接種休暇を頂いた。居住市予約システムの色々な不備に憤りながら、とんでもなく苦労して一番近い最寄り駅前のスーパー会場で接種機会をゲットした。会場に辿り着くまでに複数の方に助けて頂いた初回ワクチン接種からちょうど3週間。2回目のワクチン接種日である。

 予約時間の5分前に到着すると、1つ前の予約枠の方に限って受け付けており、待合い椅子で待つ。時間とともに受付が開始されて、椅子を離れて並ぶ。1回目のようにテントの屋根はあったにせよ灼熱の屋外ではなく、冷房が効いた店内だったので、立っていてもとても楽だった。
 15分間の1枠、優に30人はいただろうか。5分ほど並んでスムーズに受付。検温と手指消毒を終えると、問診に案内される。

 ドクターから「2回目ですね。前回は何か副反応がありましたか」と問われ「2日目の夜に7度8分の発熱がありましたが、翌朝すぐに下がりました。」とお答えする。「特に薬のアレルギーはありませんね。」と確認が終わり、すぐに接種ブースへ。女性の看護師さんだろうか。
 フレンチスリーブのカットソーを着ていったのでさっと肩を出し、消毒後、直ぐにチクリ。予約時間から10分後には経過観察の椅子に座った。15分間、特に何の体調変化もなく、名前を呼ばれて仮の接種証明書と問診票の控えを頂いて無事終了。会場を後にしたのは椅子に並び始めて30分のことだった。

 喉が渇いたので1階のカフェでお茶をして人心地つく。接種から1時間弱、特に何の変化もなく無事家路についた。これで2週間経過すればとりあえず一安心である。何とかこのまま乗り切りたいと思う。

 そうこうしているうちに今日の感染者数が出た。3,177人とのこと。緊急事態宣言開始後2週間を経、オリンピック最中の感染爆発、最悪のシナリオではなかろうか。政府の目論見どおりこのまま閉会式まで乗り切れるのだろうか。
 
 訃報のこと。2014年7月初め、このブログのコメント欄を通じて取材依頼があり、以降新聞や単行本等、数回の対面取材を経てからも、同じステージⅣの患者仲間としてもやり取りをさせて頂いていた記者、Mさんの訃報に接した。

 最初にご連絡を頂いたのは、編集から記者の仕事に移られてすぐのことだったと知る。Mさんの編集者として最後のお仕事だったという白石一文さんの「神秘」は読みたかった本で、手にして一気に読んだ記憶がある。
 2018年、東京本社から地元関西へ異動されたが、関西在住の息子を訪ねる折にご連絡すると、お忙しい中いつもランチやお茶をご一緒する時間を取ってくださった。本当はお酒が飲める夜がいいのだけれど・・・と仰っていたけれど、私が不粋な下戸でお付き合い出来なかったのが申し訳ないことだった。

 シリーズとなったがんの記事の反響が大きく、記事を待ち遠しく思っている読者が多かったのは言うまでもない。けれど、その一方で、それはそれとして、記者としてはご自身が専門とする分野の記事を書きたいという強い思いも、お話をしながらひしひしと感じていた。
 比べるべくもないけれど、細々とはいえ37年近く仕事を続けてきた私が、仕事人としてよりもステージⅣの再発治療中のがん患者としての顔の方が大きくなっていることで、得も言われぬモヤモヤ感をどこかで持っていることに通じるように思えたからだ。

 昨春、コロナでロックダウンされるギリギリのタイミングに勤続30年旅行で欧州から帰国された。そのお話を伺いながらタフだなぁと思うことしきり。
 その後はこんな世の中になってしまい、リアルにお目にかかることは叶わなかった。「エンハーツでお互い定年まで頑張りましょう!」と合言葉のように言っていたけれど、今年3月末の通院日、「お互いに少しでも穏やかな日を過ごせますように」というLINEでのやり取りが最後になった。

 3週間後、4月下旬の通院日にLINEしたところ、普段ならすぐにお返事が来るのに、既読にならなかった。体調を崩しておられるのだろうか・・・と案じていたし、どこかでもしや・・・と覚悟もしていたのだけれど、5月1日に永眠されたというから、既に入院されており、私への返信どころではなかったのだな、と思う。私より3歳年下でおられたから、卒業まであと4年近くあったのに・・・。

 お会い出来たご縁に感謝したい。私はもう少しこの世界で居残りになるのだろうか。それでもまたあちらでお喋り出来ますよね。合掌。

 夫は帰路の私鉄が人身事故で運転見合わせ、それに伴い予約していたライナーが運休。乗車出来たのは予定時間の1時間以上も遅れ、情報通りに電車が来ずにホームを渡り歩いたそうで、ぐったり疲労困憊して帰宅した。
 暑い中、皆疲れているし、言っても栓無きことだけれど段々苛立ったに違いない。駅員さんも苦情を受け止めるのが大変なことだろう。このあたり息子に訊くと鉄道会社の内情が分かる。

 私は接種後3時間ほどして肩の痛みが酷くなってきて、左手でフライパンを持つのがきつかった。夕食後は頭痛も始まった。今日は接種側の左肩を下にして眠れないかもしれないが、先日ヨーガスートラ講座の折にSさんから頂いたアドバイスのとおり、シータヒーリングの手法でコマンドを試みたので、うまく副反応を乗り切れると信じたい。

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2021.7.25-26 4度目のかつら卒業とちょっぴり海辺の夏休み

2021-07-26 21:38:04 | かつら
 日曜日。世間では4連休最終日。3泊した息子が帰阪する日である。
 日曜日にしては早起きして3人揃って朝食を摂る。今日は3か月半ぶりに朝一番で美容院を予約している。この間、前髪もトップもそれほど伸びていないけれど、この連休明けにかつらを卒業するのが目標だった。

 予定通りにJさんが専属でカットから仕上げまで担当してくれる。まずはカットからスタート。久しぶりに人さまにシャンプーして頂き、ちょっと贅沢にヘッドスパもお願いする。フローラルの華やかなオイルの香りに満たされて気分が華やぐ。
 マスクをしていると耳の周辺がとても凝るけれど、すっかり解して頂いてスッキリ、頭が軽くなった。マッサージの後、ブロー仕上げ。なんだか髪の毛がかなり少ない(かつらを被っていたのだから当然か)感じで落ち着かない。
 次回2か月後に予約をし、お誕生日プレゼントのシャンプーを頂いてサロンを後にした。

 いつも帽子を被っているような違和感からは解放されてさっぱりはしたけれど、同時にちょっと心もとないのは毎度のことだ。それでも夏の暑い間、ずっとかつらを被り続けるのは辛かったから、ほっとした。もう強風が吹こうが頭を押さえる必要がない。被り物の試着だってへっちゃらだ。
 その後、書店で文庫の新刊を見繕って買い求め、時間調整を。

 お昼はホテルの中華レストランを予約した。母と息子と4人揃って食事をするのはお正月以来のことである。息子と私は1回のみだが、母と夫は2回のワクチン接種も6月の初めに終わっている。予約の時間より10分ほど早く到着したところ、満席の札が出ており、何組もの人たちが「1時間は待ちます」とお断りされていた。

 そこに夫と息子が現れ、続いて母が到着し、4人揃って一番奥のテーブル席に案内され、お昼のコースをチョイスしてまずはジュースとお茶で乾杯。ダイエット中の息子に、寄ってたかって食べきれない分を廻すのは少しセーブした。お腹一杯で後半は食べきれず。デザートだけは頂いたが、母をバスターミナルまで送っていく頃から急に腹痛に。
 バスが到着し、あとは息子が出発するまで見届けるというので、急遽ホテルに戻ってお手洗いへ急ぐ。またお腹が壊れてしまった。冷房が効いているところでちょっと普段より沢山の食事を摂るとすぐにお腹が壊れるのは相変わらずだ。

 息子と合流し、新幹線乗換駅で一旦降り、改札口で息子を見送る。夫がこの駅まで見送るのは時々あったが、夫と私と2人揃って見送るなんて初めてではないだろうか。
 息子の後ろ姿が見えなくなるのを見届けて、少し涼しい風を感じてリフレッシュしたいと、そのまま海を見にみなとみらい地区まで足を伸ばした。

 車内でのお伴は伊予原新さんの「月まで3キロ」(新潮文庫)。
 帯には「『気づいたら、泣いていました』(担当編集)新田次郎文学賞受賞!ままならない人生を月や雪が温かく照らし出す傑作6編」とある。初めましての作家さんだが、理系で博士課程修了という珍しい経歴。これは面白いかも、と手に取ったら大アタリだった。表題作を含め半分の3編のみ読み終わった。逢坂剛さんとの対談が末尾に収録されているが、ミステリ大賞がデビュー作とのこと、なるほど・・・と頷いた。

 さて、目的駅に到着。前回訪れた時に「次に来たら乗りたいね」と言っていた日本初、世界最新の都市型循環式ロープウエイに乗るのが今回の大きな目的だ。駅を降りるとすぐに乗り場にアクセス出来る。エレベーターでチケット売り場へ。
 ロープウエイは当日のみ有効ということだったので、大観覧車と片道セット券をゲットして、殆ど待たずに乗車。8人乗りのキャビンは、コロナ禍のせいか、相席にはしておらず2人で貸し切りだった。冷房も効いており、広々として実に快適。
 いいお天気なので、海も空も青く陽射しが眩しい。運河パーク駅まで片道僅か630mの距離だったけれど、その空中散歩は実に楽しかった。運河パーク駅を降りると20分待ちとのことだったので、駅前の乗り場から乗って正解だった。

 ホテルに到着するのはちょうどいい時間だったけれど、チェックインの人たちで長蛇の列。何度も泊っているが、30分近く並んだのは初めてだった。草臥れたのでそのままラウンジに移動して、ウエルカムドリンクを頂いて人心地着いてから14階の部屋に移動した。

 夜景を見ながら観覧車を乗ることにして、逆算すると早めの夕食の方がいいね、ということで、小一時間部屋でのんびりしてから夕食はカジュアルイタリアンでパパっと済ませる。
暮れなずんでくる窓の外には大観覧車のライトアップがだんだんハッキリしてくる。
 見れば、世界初、オリンピックの動くピクトグラムである。開会式を思い出して思わず動画を撮影し、息子にも送った。レストランのスタッフも「初めて見ました」とのこと。灯台下暗しである。

 お腹が満ちたところで、大観覧車を目指す。閉園15分前までの入園ということだったのでその15分前に到着したら、観覧車入場受付終了の札がちょうど出たところ。なんとかなりませんか、と粘ったけれどダメだった。残念。
 何となくお腹も心配で、その後運河界隈を散策。夫は以前も乗船したナイトクルーズに乗りたそうだったけれど、30分近く待ち時間があるので、そのままぐるりと近辺を一周してホテルに戻った。昼間に乗ったロープウエイのライトアップがとても綺麗だった。

 暑い中結構歩いたので、ちょっぴり読書をした後は早々に入浴して就寝。今日読んだ3編では表題作「月まで3キロ」が良かったかな。

 月曜日。夏休み初日。
 いつもどおりの時間にアラームが鳴ったけれど、消して寝直し、朝の連続テレビ小説をベッドの中で視る贅沢よ。外は遊園地と海が臨める大好きな風景だ。浴槽足湯を済ませ、のんびりと支度をする。
 今日はホテルのブッフェ朝食を止めて、ベーカリーカフェで軽い朝食を摂ることに。焼きたてのパンはやはり美味しい。

 食後は部屋に戻って食休み。夫はオリンピックを観、私は読書を再開。チェックアウトの時間となり、清算方々ラウンジでの桃のアフタヌーンティを予約した。
 昨日、ウエルカムドリンクを頂く時に予約しようとすると、「あいにく既に予約席は満席で、明日チェックアウトの時間がオープンの時間なので、当日席が予約出来れば・・・」と言われていた。
「あまり良いお席ではありませんが・・・」とのことだったけれど、無事席が確保出来た。なんといっても桃ラブの夫は目がハートになっている。

 荷物を預けて世界最大時計型大観覧車に乗りに。入り口で検温を終えてエレベーターで乗り場へ移動。さすがに月曜日の昼下がり、空いており待ち時間はなし。こちらも8人乗りだけれど、相席はなし。1周およそ15分の大観覧車は、息子が小さかった頃から何度も乗っているけれど、みなとみらい地区の景色が360度見渡せてとても楽しい。

 大観覧車から見える、何やらイベントが行われていると思しき場所まで散歩してみようということで、暑い中、港方面へお散歩。赤レンガ倉庫ではあれこれイベントで混雑していたけれど、アフタヌーンティの予約まで1時間ちょっとということで、ゆっくり入場している時間はなく、スタスタと歩く。

 青い海に青い空、大きな船を見ると、なんとなく心が軽くなる。海風は強いけれど、もうかつらを押さえる必要がないので、日傘だけ注意していればよいのがとても楽だ。かつらを被っていないとこんなに頭が涼しかったのだ、と今更のように気づく。嗚呼、願わくばこのまま長く素頭で過ごしたい。
 赤レンガ倉庫内で涼みがてら、お菓子や紅茶等のお土産をゲットしてホテルに戻ったのは実にパンクチュアルに予約時間ぴったりだった。

 確かに窓際ではなかったけれど、優に3人は座れる長いソファと椅子が2つの広い席に案内される。3段重ねの桃尽くしのアフタヌーンティが運ばれ、飲み物は21種類から好きなものをチョイス。
 暑かったのでミントティからスタートして、マスカットティ、ラウンジの名前がつけられたブレンドティ、レモングラスティに最後はカフェラテ迄頂いてお腹ぱんぱん。よりによってゴムのスカートでなくウエストがきちんとしたスカートを履いていたので、1番上のスイーツのお皿は完食出来ずじまい。

 1時間半以上食べ続け飲み続けの優雅なアフタヌーンティタイムを終えて、お腹ごなしに駅まで歩き、始発の電車にしっかり座って帰路についた。帰路、残り3編の中では「エイリアンの食堂」が良かった。伊予原さんの作品、また別のものも読んでみたい。

 帰宅後、夫はいつもの薬を頂きに近所のクリニックへ。私は洗濯機を廻し、食洗器を廻し、かつらをシャンプーし、今月2回目のお花を活けた。ピンクと赤のグラジオラスが2本ずつ、ピンクのスプレーカーネーションとデンファレが1本ずつ、初めて見るイネのようなスモークグラスが2本とアレカヤシが1本。花言葉は「用心深い」、「集団美」、「わがままな美人」、「率直」、「元気」だそう。
 暑いので、マメに水切りをしても水を変えてもなかなかお花は持たない季節だけれど、生花があるとやはり良いものである。
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2021.7.23-24 ひねもすのたりのたりの後はメンテと家事に励む2日間

2021-07-24 21:05:11 | 日記
 金曜日。世の中では四連休2日目だけれど、木曜日が祝日出勤だったので、連休初日。普段通りにアラームは鳴ったけれど、しつこく寝直してベッドで朝の連続テレビ小説を視て、だらだらぐずぐず。
 遅い朝食を3人揃って頂く。息子は、母のご機嫌伺いに行くことに。お昼に鰻をご馳走してもらういつものパターンである。
 土用の丑の日前で、昨日が休業日だったせいか、母が朝一番で予約に出向いたら完売の看板が出ていたとのこと。めげずに孫が関西から楽しみに来るので・・・とお願いしたところ、ランチ最後の時間になんとか予約をいれてもらえたそうな。孫のためなら普段は無縁な交渉も頑張る米寿の母である。
 というわけで息子は昼前に出かけ、夫と私はのたりのたり。レンチンの昼食を済ませビデオを視てだらだら。

 夕方から祝日特別プログラム実施中のヨガスタジオへ。冷たいものを摂りがちな夏、胃腸を温めて“消化力を高めよう”というTa先生のクラスだ。入会した時、フロントのGさんから「Ta先生のクラス、いいですよ」と言われていたのだけれど、なかなか時間が合わずに1度しか参加したことがなかった。
 連休だからか15人ほどでのびのび。内踝と足の甲は冷え防止のツボということで、溶岩石の床にちょうどその2か所が付くようにうつ伏せの姿勢になってお腹を温めてからレッスンスタート。45分のクラスだったけれど、途中で眠くなるくらい気持ち良かった。

 シャワーを浴びてさっぱりしてから夫と息子と合流し、スーパーで食材の買い物を済ませた後、息子のリクエストでアウトレットモールへ。前日ちゃっかり下見をしていたそうで、来月一人旅をするときに着るTシャツやらデニムのパンツを買ってあげることになった。

 帰宅後は久しぶりにしゃぶしゃぶの夕食に舌鼓を打ち、オリンピックの開会式を視る。
「始まってしまえば(反対していた人も)感動して、開催して良かった、と言うようになる」という総理の発言に(なんて国民を馬鹿にした失礼な!)と思っていたのだけれど、選手や準備に頑張ってきた人たちには罪はない。結局、4時間近くだらだらと。

 東北復興をダシにしているようなあざとい部分も散見されたし、IOC会長挨拶は予定の3倍というとんでもない長さで辟易したし、思うことは多々あるけれど、コロナ禍で初の無観客のオリンピックがとにもかくにもスタートした。CGもドローンで作った地球も凄かったけれど、仮想大賞を思い起こさせるような動くピクトグラムが秀逸で、一番楽しめた。

 というわけで聖火が灯ったのは日付も変わる頃。二人がごみ捨てに行ったら、上の階の奥様がちょうどご実家から帰宅されたところでご挨拶出来たという。訊けば明日、最寄り駅前を通過することになっているオリンピックの自転車競技を見るために車を飛ばして帰ってきたそうな。うーん、そうなんだ。
 入浴してベッドに入ったらすっかり日付が変わっていた。

 土曜日。夜更かしのせいで今朝も寝坊助のスタート。朝の連続テレビ小説の復習を視てからノロノロ起き出し、洗濯機を廻す。息子が帰ってくると洗濯物は倍になる。お天気の良い夏の日で薄い夏物だからまだ良いのだけれど・・・。
 朝食を済ませてから、ベランダ一杯に洗濯物を干す。
 2週間前、初回ワクチン接種後に発熱したため、ドタキャンして延期させて頂いたWさんサロンのお楽しみマッサージの日だ。
 今日、明日と最寄り駅前の公道をオリンピック自転車競技ロードが通過する。ステイホームで観戦しましょうと言いながら、駅にはなぜか通過する時間帯を掲げた垂れ幕があちこちに・・・。もう支離滅裂である。

 私はその時間は観られないし、最初から観るつもりもなかったけれど、我が家の2人はせっかくなので観に行くことにしたらしい。私が駅前を通ったのはレースが通過する1時間半ほど前だったけれど、既に警官や緑のユニフォームを着たボランティアたちの姿があり、観客もちらほらと場所取りを始めていた。うーん、密はよろしくなかったのでは・・・。

 Wさんサロンでは、ひとしきり先月楓ちゃんに会いに行った話や体調報告等をして、施術が始まってからは毎度のようにぐっすり眠ってしまった。
 施術が終わり、次回以降の予約確認をしながらハーブティを頂き、吐き気止めに分けて頂いたアロマオイルのお礼を言ってサロンを後にした。

 家族LINEを見ると、2人が観戦した自転車競技や沿道の人たちの写真が送られてきていた。うーん、見れば案の定かなりの人出である。観戦後は隣駅まで歩いて好きなラーメン屋さんでお昼を済ませ、以前から気になっていたというロマンスカー博物館へ出かけるという。

 私はWさんサロンから戻り、レンチンのランチを済ませ、急いで拭き掃除をし、洗濯物を取り込んで畳み、念入りに歯磨きをしてから夕方からのT先生のビギナーヨガのクラスに参加した。朝ぶつけた右の小指が痛くてなんとなく立っていても力が入らない。

 その後、帰り道にそのままM先生の歯科クリニックへ2か月ぶりの歯科検診へ。奥歯の磨きにくいところはもう少し歯間ブラシを頑張れるといいですね、ということでその部分をお掃除して頂いた。次回は3か月後の10月に予約を入れて頂いた。
 帰宅して夕食の支度を終えた頃、2人が帰宅した。
 
 このところ、不注意であちこちぶつけて痛い思いをすることが続いている。先週末はドレッサーのスツールにしこたま左足の脛をぶつけた。ぶつけただけだと思ったのに、ちょっとえぐった感じで、直後から内出血どころか表皮が出血した。消毒したら沁みること沁みること。数日間は半べそだった。

 それがようやくかさぶたになったと思ったら、今朝はリビングから和室に入る時、目測を誤って柱に思いっきり右足の小指を激突させた。あわや前につんのめって転ぶところだったが、すんでのところで踏ん張った。けれどそれはもう目から火が出る痛さ。
 大きな音がしたものだから夫も息子も驚いて、「大丈夫?」。その次には「動きがガサツだ」とか「不注意だ」とか痛がっている私を捕まえて、2人で酷い物言いである。溺れた犬に石を投げるような人たちである。今も痛むが、酷く腫れてきてはいないので、骨折だったりヒビが入ったりということは免れたようで、ほっとした。

 それにしても普段は手袋をつけ、靴下やスリッパを履いているのにそういう時に限って素手だったり素足だったりするわけで・・・。ああ、もう不注意なのは自分が一番わかっているのだけれど。ハーセプチンを長く続けているせいで皮膚も爪もかなり弱くなっている。(加齢もあるかもしれないけれど)びっくりするほど簡単に皮膚が傷つくし、爪が折れたり欠けたりするのは十分わかっているのに、本当にトホホである。
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