ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.11.28 代休はマイペース!・・・のつもりが

2018-11-28 20:18:25 | 日記

 昨日の朝から夫が鼻をくしゅんくしゅんいわせて風邪の様相を呈していた。先日私が罹った風邪と同じ症状。早めに葛根湯を飲めば熱も咳も出ないし、3日くらいで治るから、と送り出した。けれど、帰宅した姿は結構辛そう。三連休のPC攻撃ですっかり免疫力が下がったせいだと思う、とのこと。
 夕飯の時、ポロリと「明日は休めないの?」と訊いたら、いきなりお休みしようかな、モードになってしまった。早く治さないと、と早々に入浴を勧め、ベッドに入ってもらった。

 というのも、今日は先日の土曜出勤の代休を申請しており、平日丸1日マイペースで好きなこと三昧!を目論んでいたから。今朝、通常通り起きて夫を送り出したら、夫が帰ってくるまであれもこれもして、何食わぬ顔をして帰宅する算段だった。
 朝、夫が一足先に起き出していたので、「大丈夫?出勤する?」と訊くと、「休む」とのこと。トホホ。もう黙っているわけにいかない。私は代休ですが、予定通り出かけて夕方戻ってきます、と家を出た。お天気は夕方から下り坂だが、気温は高くなるとのこと。なるほど暖かい。

 夫は先日ようやく行った採血検査の結果を聞きにクリニックに行ったり、やむなく昨日買ってきたPCのメールソフトやら何やらをやったりする、とのこと。それなら私がいない静かな部屋に限るだろう、と。

 朝一番の目的地はシネコン。レディスデーなので今日の休みを調整したのだ。これまで全然興味がなかったのだけれど、やけに評判がいいので、食わず嫌いもないだろう、と1本目は「ボヘミアン・ラプソディ」。
 朝一番の上映にもかかわらず、一番大きなスクリーンが老若男女で結構埋まっていた。クィーンが好きな中学時代の友人はいたが、私は全く触手を動かされなかった。それでも、出自やセクシュアリティといった差別、当時不治の病とされたエイズを抱える主人公フレディと父親との和解のシーンにはジンとしたし、歌詞にこめられた想いにも心を動かされた。ラストは本人が憑依したようだという圧巻なステージシーン。あっという間に2時間余りが過ぎた。

 次に向かうはヨガスタジオ。いつもは余裕をもってレッスン開始30分前、オープンとともに入るのだけれど、今日は映画の終了時間が既にレッスン開始20分前だったのでちょっとアタフタ。そういう時に限って信号にひっかかったり、エレベーターがなかなか来ない。
 平日にレッスンに参加することはほぼないので、とても新鮮。来ている人たちの顔ぶれも夜や土日とは違う。男性も結構いて、へ~皆お休みなのかしら、という感じ。ハタヨガビギナーのクラスで足の付け根をしっかり伸ばしてたっぷり汗をかいた。レッスン後はおまけの10分ヨガで鳩のポーズにトライしたけれど、なかなか出来ない。いつかは出来るようになる日が来るだろうか。

 シャワーを浴び、さっぱりしてからファストフード店で遅いランチ。
 再びシネコンに戻って、本日の2本目は東野圭吾さん原作の「人魚の眠る家」。脳死や臓器移植という重いテーマだったけれど、主人公夫婦の迫真の演技には唸らされた。

 ということで、月末の水曜日は映画、ヨガ、映画と好きなこと三昧をしてご機嫌で夕方帰宅。ところが夫はメールが開通したと思ったら、今度はネットが繋がらないとご機嫌斜め。LANケーブルの爪が折れていたようで、私とバトンタッチでケーブルを買いに駅前まで出かけた。一方、採血結果は問題なしとのこと、これにはほっとした。白血球も赤血球も羨ましいほどの数値。

 その間、こちらはウエアの洗濯やら夕食の支度やら。夫の帰宅後、無事ネットも繋がり一段落。それにしても今回のPC騒動は大変だった。一番の立役者は夫なのだけれど、なかなかうまくいかずにずっとイライラしているので、本当に困りものである。

 明日は平常勤務。すっかりリフレシュしたところで、霜月の残り2日間頑張りすぎずに頑張ろう。
 
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2018.11.24-25 連休2日目はPCに振り回され、最終日はトリプルヘッダーの佳い一日

2018-11-25 21:12:35 | 日記

 土曜日連休2日目。
 昨夜は夫のPC修復作業が難航し、なんとなく付き合っているうちにかなりの夜更かしになってしまう。
 今朝もお行儀悪くベッドの中で朝の連続テレビ小説を視て、ボーッと生きてるんじゃねえよ!のチコちゃんを途中まで見たところで、まだ寝足りない、と寝直したのが運の尽き。30分だけ、のつもりが2時間も寝てしまった。トホホ。
 夫は昨夜、私より遅かったというのに既に一人で朝食を終え、またPC修復作業中。一人申し訳なく朝食を済ませる。いいお天気でもったいないので、シーツや昨日の衣替えでおうちクリーニングができそうなものも見繕って3回洗濯機を回し、ベランダ一杯に洗濯物を干す。続いて掃除も。夫も気分転換ということで掃除機をかけて参戦してくれた。

 それにしてもなんということか。ハードディスクの修理が終わってPC本体は返ってきたものの、メールは使えない、20年来つけていた家計簿もどこに行ってしまったのか見つからない。その他もろもろデータバックアップをしていた筈なのに、このパソコンにして以来2年分のデータがすっかり消えているというのだ。何度もお助けコールセンターに電話したり、再読み込みをさせたりしながら、あまりの徒労感に夫のメンタルは相当参っている感じ。何度も何度も同じことをやりながら、達成感がないわけだから当然だけれど・・・。

 簡単にお昼を摂り、夕飯の支度もほぼ済ませてから顎が出始めている夫を励ましつつ、私は瞑掃(想ではないのが味噌)ヨガ~自分の声を聴いて~のワークショップに出かけた。
 Sインストラクターオリジナルの90分もの。最寄駅スタジオでは初開催ということで、楽しみにしていた。“最近「自分の声」聴いていますか?毎日を過ごす中で、自分自身の声に耳を傾け、自分自身に言葉をかける機会はどのくらいあるでしょうか。このレッスンは、そういう時間を持ちたい方、自分自身を癒したい方、本当の自分に出逢いたい方、何より心と身体をスッキリさせたい方にぜひ受けていただきたいレッスンです。マントラを唱えて自分の身体に自分の声を響かせたり、少し頭を使って流れるように身体を動かした後、瞑想へと入り、心と身体をクリーニングします。今の自分に必要かもと思ったら、その直感を信じて是非いらして下さい。”という惹句。

 自分を癒すことを目的にこのレッスンを作りました、とレッスンが出来上がるまでのお話があり、 ॐ(オーム)を3回唱えることからスタートし、ウオーミングアップ、流れるように全身を使って動くフローパート、クールダウン、シャヴァーサナ、最後に25分間の自分への4つの声かけによるイメージ瞑想タイム。あっという間の90分でとても楽しかった。「瞑想大好きなので、楽しかったです」とお礼を言ってスタジオを後にする。
 レッスン後はシャワーを浴びてスッキリ。食料品等の買い物をして帰宅。相変わらず夫の修復作業は難航している模様。

 夕食後、夫は再び作業に。腫物を触るようにして余計なことは言わないように静かにしていたけれど、ショックなことに2年間のデータはほぼ見つからない(自前でバックアップをしていたので、業者に修理に出すときデータ吸い上げのオプションは断ったとのこと)ことが確定した。調子が悪いね~と言いながら、だましだまし1か月ほど使っていたのが致命傷だったのだろうか。日記も読書や映画のメモも医療メモも全部なくなってしまった。これについてはもうゼロから修復するのは不可能。

 医療費の確定申告用の資料はほぼあと1か月分の入力をすれば出来上がるところだったけれど、領収書を見ながら1年分を再作成。
 家計簿のデータはなぜか最新2か月分が更新されていないものの、なんとか見つかった。手書きの家計簿やら、カード明細やら、通帳やらを駆使しつつ修復作業ができた。
 けれど、相変わらずメールは雲隠れしたままで使うことができない。今やPCがなければ日々の雑務もとてもとても立ち行かないのは事実だけれど、前回の写真データが全部消えてしまった後、それに懲りて、バックアップをしていたつもりなのに、こんなことになるとは・・・。
 outlookを再インストールしたら、これまでのものとは全く違った感じで、これまで使ってきたメールアドレスのセッティングが上手くいかないようだ。プロバイダーに電話で聞いたところ、この現象が多く起きていて、これはoutlook側の問題らしい。
 二人で打ちひしがれつつ、一日を終えた。息子からはライトアップされた夜紅葉の写真が能天気に送られてきたのだけれど・・・。

 日曜日。連休最終日。
 今日は昨日のように寝坊をしていては始まらない、と目覚まし通りに起床。朝食は軽く済ませ、昨日の掃除でし損なった水回りを補強して掃除し、夕飯は鍋ということでサイドディッシュ等の準備をする。

 今日は以前同じ職場にいたKさんがわざわざ地元まで会いに来てくださるとのこと。いつも学内で定期的にランチをご一緒しているSさんと3人のランチ会だ。Sさんは午後からイベント動員で出勤というので、職場から近い女子会向きレストランのオープンと同時に入店した。
 Kさんは9年ほど前、私が再発治療で一度休職していた4月に大学を出て本庁に戻られた。その後、ずいぶん前になるが、私が本庁に出向く機会があった折にランチをして以来の再会だ。それも彼女に言われるまで記憶が薄れていたため、もしかすると9年ぶりかも・・・と思っていたのだけれど。
 それでもお会いしてみればあっという間にその不在期間はどこかに飛んでいき、昔一緒だった仲間の今の様子や家族の状況など話題に花が咲く。
 残念ながらSさんは1時間半も経たないうちに職場に向かわれ、Kさんと2人で引き続きお喋り。ちょうど母より1つ下のお母様に病気が見つかり、近々介護休暇を取られるとのこと。KさんもSさんも私より6つ7つ下なのだけれど、2人ももうそんな年頃なのだ、としみじみ。

 デザートも頂いてまだまだ話は尽きなかったのだけれど、今日もこの後ご実家を訪問されるとのことで、あまり長くお引き留めするのも、と思っているうちに、“土日祝日は混雑により90分の制限時間がある”という注意書きどおり、「もう時間を経過しているので会計をお願いします。」と問答無用で出された感じになった。ずいぶん突然でしたね~、と言い合いながら店を出たが、時計を見ればたっぷり開店から2時間半以上いた計算になった。

 彼女を駅までお見送りし、さて、予約したリラックスヨガの時間までまだ大分あるし、ちょうどいい塩梅の時間に公園墓地までのシャトルバスがあることを思い出し、急遽駅前のスーパーでお花を買い求め、父の墓参に行くことに。
 前回お彼岸の時には、バスが満員で乗れず、タクシーで行ったのだけれど、今日は見渡す限り誰も来ない。結局、定刻にロータリーに現れたバスは私一人だけをピックアップ。貸し切りで墓地まで向かい、スイスイとものの5分で到着した。事務所でお線香を買い、風よけライターをお借りして父のお墓まで歩く。お天気が良いのでそこそこの墓参客がいる。お花もまだ新しいものが活けてあるお墓が多い。お花を替えて水をかけてお参りし、その場で母に今、お墓参りに来ていると報告の電話。

 帰りも駅までのシャトルバスの乗客は私一人。申し訳ないくらいだった。渋滞なく5分ほどで戻ってこられた。その足でスタジオへ向かい、リラックスヨガのクラスに参加。
殆ど寝ポーズでのんびりまったり。深呼吸をしながらゆっくりストレッチしてスッキリ。レッスン後にはおまけの10分ヨガの時間もあり、テニスボールを使って筋膜リリース。お尻や肩甲骨のあたりは‘イタ気持ちいい’を通り越してイテテテ・・・だったけれど、身体がよくほぐれて、整った。シャワーを浴びて外に出るともう真っ暗。帰宅後はウエアの洗濯をしてから夫とタラチリ鍋を囲んだ。

 この3連休はお天気に恵まれ、痛みがひどく出ることもなく、普段なかなか手が回らない家の事もあれこれ出来、懐かしい人に会うことも叶い、父の墓参にも出向け、100点満点の休日だった。
 望むべくは2年分のデータがどこからかひょっこり出てきてくれて(これはもう望みはゼロのようだけれど)、明日夫がメールソフトを購入してきたら、これまで通りメールが復旧するようなので、本当にそうなりますように、なのだけれど・・・



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2018.11.24 乳がん患者さんのための瞑想ヨーガクラス1月コース開講

2018-11-24 20:22:15 | お知らせ

 早いもので今年も残り1ヶ月余りとなりました。今年は暖冬という予報で、この数日小春日和も続いておりますが、皆様お風邪などお召しではありませんか。

 来年の話をすると鬼が笑うと言いますが、来たるべき2019年亥年1月、第一回の開催が決まりました、患者会ASHAREさん主催の「乳がん患者さんのための瞑想ヨーガクラス」のお知らせです。

 昨年11月、スタッフの方たち向けのお試し会から始まって、今年の1月に第1回目を開催し、回を重ねること先日の11月で8回。9回目となる年内最後12月もおかげさまで満席となり、事務局のご配慮でキャンセル待ちも承ることが出来る運びとなりました。もしよろしければキャンセル待ちフォームからお申し込みくださいませ。

 毎回参加してくださる皆様のおかげで、自らを振り返る時間としても、これからも少しずつでも進化を続けていきたいという気持ちを頂いております。本当にありがとうございます。

 これまで同様、素敵な広報の頁がアップされましたので、下記にリンクさせて頂きます。
 昨年の11月のお試し開催分から活動レポートにリンクも貼ってくださっていますし、私の過去の記事もご覧になれます。
 もしご興味がありましたら、是非ご覧ください。そしてご都合がよろしければ、どうぞお申込みください。

 年末年始のお忙しさでお疲れが出る時期、寒い季節ではありますが、出来るだけ上手に冷えやコリをリリースして、心も身体も健やかに新しい年、何かとイベント続きの年度末を乗り切ってまいりましょう。
 多くの方とお目にかかれるのを楽しみにしております。

 乳がん患者さんのための瞑想ヨーガクラス1月クラス
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2018.11.23 勤労感謝の日はのんび~り、まった~り

2018-11-23 23:29:23 | 日記

 今日から3連休。勤務する大学も息子の大学も祝日授業日。おかげさまで私は出勤当番に当たっていないので、有り難くお休みさせて頂く。
 火曜日の夜から調子の悪かったお腹は昨日の夜あたりからようやく落ち着きつつある。何が原因だったものやら。
 朝は休日の贅沢~ベッドの中で朝の連続テレビ小説~を楽しみ、続いて放映された勤労感謝の日特集の“サラメシ”もなんとなく見てしまい、多くのシーンでうるうるする。
 のそのそ起き出すと、普段と変わらずに起きたとおぼしき夫(昨日の夫婦の日は宴会で遅いご帰還だったのだけれど)が、朝食の用意を調えてくれていた。有り難いことだ。

 今日は夕方のヨガクラスまで予定のない休日だ。最寄り駅前のスタジオは定休日なので、2つ先の駅前スタジオを予約した。朝食後はお天気がいいので昨夜干した洗濯物をベランダに出し、これまで暖かいのをいいことにさぼってきた衣替えを一気に頑張る。ちょっとだけ断捨離も。それにしても衣類は増える一方で、困ったものだ。もちろん買わなければいいといえばそうに違いないのだけれど、元気の素だから致し方ない。
 夕飯の下ごしらえも完璧。午前中に先日修理に出したパソコンが無事戻ってきた。夫はその対応にかかりっきり。うまくファイルの復元が出来ないとずっと唸っていて、かなりストレスフルな様子。

 2人で遅いお昼を摂って、PCとにらめっこをする夫を横目に洗濯物を畳み、一人で家を出た。最寄り駅前はアウトレットモールのブラックフライデー(いつからこんなに取り沙汰されるようになったのか)セールと、何やら延々と露天の出店が続いている。色々なジャンクフードの匂いもすさまじいし、いかにも景観がよろしくないのだけれど、賑わっているのだから需要があるのだろう。駅前のショッピングセンターでは地元アイドルのステージがあったようですごい混雑。人混みでまっすぐ歩けず、予定していた準特急に乗り損なってしまった。

 3連休初日、お天気も上々ということでお出かけの人が多く、ヨガスタジオは空いているかしらと思いきや・・・とんでもない。まさに芋洗い状態で、お隣とぶつかりそう。それでもベーシックのクラスで呼吸を整え、身体を動かすと汗が出ること出ること。シャワーを浴びてさっぱりして家路に就く。
 駅のホームで見上げた朧のお月様はちょうど満月。大きくて淡い黄色にポワンとしてとても幸せな気分。思わず写真を撮って夫に送り、母にも電話をして伝えた。

 夫が気分転換に、と駅まで迎えに来てくれたのでセール中のアウトレットモールを通り抜けていく。結局、夫の冬物インナーやらニットやら買ってしまった。パソコンのセットアップをなんとか頑張ってもらわねばならないので、まあニンジン代わりである。
 帰宅後は、朝のうちから仕込んでおいたシチューを仕上げて、夕食。こんな普通でなんのことない勤労感謝の日が夫と2人で過ごせることに感謝である。カレンダーを見れば今年も40日を割った。なんと早いことか。今年は暖冬という予報のとおり、まだ木枯らし一号も吹いていないようだ。それでも暖かいのは有り難い。明日も掃除洗濯と家事に勤しみ、ヨガクラスでリフレッシュしよう。

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2018.11.21 採血・レントゲン後腫瘍内科診察、ハーセプチン204回目(3倍量再開15回目)、アリミデックス続行に

2018-11-21 22:08:22 | 治療日記

 昨日、夫は夜歯科クリニックの予約が入っており、「夕飯を待ってもらうと出かけるのが遅くなるから前泊直行でいいよ」と言われていたので、すっかりそのつもりで荷物を持って出勤した。ところが、勤務終了後、忘れ物に気づき、一旦帰宅する羽目に。自業自得とはいえトホホであった。しかも、お昼を摂ったお店にまだおろしたてのお気に入りのハンカチを落としてきてしまい、確認しに寄ったものの、届いていませんねということで、これまたトホホであった。そしてなんだか急に腹痛も始まる。

気を取り直して病院最寄り駅に近いホテルに向かった。行きの車内で柚木裕子さんの「ウツボカズラの甘い息」(幻冬舎文庫)を読み始めたら面白くて頁を繰る手が止まらなくなった。到着駅に着くや否やお腹を壊す。夕食を摂らないわけにも行かないので、駅ビルで暖かい麺を頂いたけれど、久しぶりに食後ミヤBM錠のお世話になった。さすがに食欲がいまいちで、完食は叶わず。
チェックイン後、お腹を温めるべく早めに入浴。少し本の続きを読みながら過ごす。安眠ピロースプレーのおかげか疲労困憊か、なんとかお腹は落ち着いたかな、と思うか思わないかのうちに寝落ちしてしまった。

 明け方1回お手洗いに起きるまでに6時間近く眠っており、さらにあと2時間寝直せた。8時間睡眠である。モーニングコールが鳴り、朝ヨガをしながらゆっくり身支度をする。夫にモーニングLINEを入れ1階のレストランへ。こわごわと朝食を摂り、新聞を持って部屋に戻った。やはりまだお腹が緩いので、アリミデックスにプラスしてミヤ錠を。朝の連続テレビ小説を視、チェックアウトして病院へ向かった。

 いいお天気だ。今日は日中暖かくなり、小春日和という予報。通院日はどうもお天気が悪い日が多いので、いいお天気だと素直に嬉しく、足取りが軽くなる。単純なものだ。それでも、ただでさえ憂鬱な場所に行くわけだから、あれこれ気持ちをアップさせる条件は整っていた方が良い。

病院に到着し、IDカードを通し、採血の受付番号を取る。51番。かなり混雑しており、17分待ちとあった。態勢を立て直し、昨日の本の続きを読み始める。室内に入り、待ち時間通りの時間に順番になった。今日は涼やかなお名前の、お上手な看護師さん。ふと名札を見ると、名字が変わっている。「あら、おめでとうございます・・・ですか?」と言うと「ありがとうございます」とのこと。待ち時間にホットパックで温めておいたので、チクリともせずにフル検査の5本採血が無事終わった。抜針も全くストレスフリー。昨日のツキの無さはリセットされたようで、ほっとする。

 止血しながら2階レントゲン受付へ。すぐに案内され、中廊下へ移動。こちらもほとんど待たずに呼んで頂く。今日は予め撮影がわかっていたので、ブラトップ着用で検査着は要りませんと申し出る。
今日も正面と側面からの2枚。順調に撮影が終了して、再びエスカレーターで1階の腫瘍内科へ移動。
 まだそれほど待合椅子には人がいない。席を確保してから、受付へ。月初めなので保険証のチェックも終えてまた読書に没頭した。

 550頁ほどの文庫。帯には「こんな私にしたのは誰?主婦が落ちた甘美な罠―。戦慄の犯罪小説、たちまち重版!!」とある。なるほどプロローグから興味を引かれる。登場人物が交互に章立てされ、それらが絡まりながら加速度的に一つに繋がって行く面白さ。どんどん引き込まれる。どこからが真実でどこからが主人公の妄想なのか。ラスト間際にまさか・・・という衝撃の事実が明かされる。女優の松井玲奈さんが解説を書いておられるが、その顛末を知ってから再読すると、なるほど、と思う書きぶりだという。映画化されても面白いだろうと思うし、彼女が演ってみたいという女性刑事もとても魅力的だった。

 小一時間ほど待ちながら、ずっと集中して本を読んでいたが、そろそろ中待合へどうぞの番号が出るかな、と思って血圧測定。100-66、脈拍は75。戻るとタイミングよく、中待合に入れることになった。Kwさんが「薬変わってどうでしたか」とヒアリングに見えて、「関節痛などはありませんが、胸骨のあたりがとても痛んで薬を飲みました。肩こりもひどくて。今は落ち着いていますが・・・」とご報告。「先生にお伝えしますね」とのこと。
 それから30分ほどして先生がお顔を出された。

 ご挨拶して椅子に座ると、「あれ、風邪ですか」と鼻声に気づかれる。「風邪は葛根湯を数日飲んでもう大丈夫です。おかげさまで、久しぶりのホルモン剤、関節痛も出ずでしたが、飲み始めて数日後にやけに骨が痛み、ロキソニンを2度、3度飲んでも足りずコデインを何度か飲みました。大丈夫な日もありますが、気圧の関係、お天気の関係で痛みます。眠気はありますが、今までのような気持ち悪さもだるさも出ないので、やはりホルモン剤は楽です。インフルエンザの注射も無事済ませました。お腹も昨日の夜久しぶりに壊しましたが、基本ミヤBM錠も飲まずにすんでいます。手袋はまだ爪や皮膚が弱いのでしていますが、赤みと痛みは大分軽減しています」とご報告。

「そうでしたか。ホルモン剤は最初、何かドカンと(副作用が)出ることもあるけれど(大丈夫で)よかったです。」と仰る。そして、レントゲン画像をPCで見せてくださる。「右肺下部の腫瘍が一回り大きくなっていますが、それ以外のここやここ、左のここは不変です。」とのこと。確かに右下は白い影の部分が前回より大分膨らんでいる。側面からの画像ではあまり変わっているようには見えず。先生曰く、まあ3週間なら想定内なのだそうだ。
 採血の結果も副作用と思われる数値は出ていないとのこと。そして、5月から上昇を続けていた腫瘍マーカーCA15-3が7ヶ月ぶりに1割弱下がっていた。

当初はホルモン剤を始めると、直後に一度上がることもあると言われていたので、「不思議ですね」と言うと、「よくわからないですね、でもまあ大丈夫そうなので、続行しましょう」とのこと。念のため他の数値を確認してみたが、なんと白血球は5,900、好中球も3,900あるという。いままで3,000台、1,000台だったというのに(抗がん剤をやめると)こんなに回復するんですね、と言うと、「まだまだ若いということですよ」などと仰る。いやいや、アラ還ですから・・・と独りごちる。

 というわけで、次回は3週間後、年内最後になる。「前回は何があるかわからなかったので、アリミデックスをきちきちの21日分しか出しませんでしたが、今回は少し余裕を持って出します。」と5日分おまけをつけてくださった。なんといっても小さな小さな錠剤だから、手が滑って落としたりしたらアチャーであるので、予備を頂けてほっとした。
 痛み止めはまだ余分があるので、今回は1種類。診察室での体温は6度8分。次回も念のためレントゲン撮影を入れて頂き、フル採血の予約が入った。

 ご挨拶して診察室を後にした。化学療法室に入ると、待合椅子がそこそこ埋まっていた。呼ばれるのを待ちながら夫やお友達に報告LINEしながらやり過ごすのはいつもの通り。
 しばらくして助手さんから内の通路寄りリクライニング椅子に案内される。
 20分ほどしてKrさんが針刺しに見えた。「薬が変わったのですね。」と仰るので、いきなりひどい骨痛があったことなどもろもろ状況をお話した。ちょっと衝撃があったが、無事針刺も終わり、逆血も確認。薬が届くのを待つ。

 それから20分ほどしてMさんが薬をセットにいらっしゃる。同じように状況をお話し、読書続行。途中Okさんが様子を見に来られたので、待っていました、とばかりお話する。手を見せ、ハイソックスのタイツを脱いで足も見て頂いた。「大分きれいになりましたね。」と言われる。以前のように赤黒く腫れ、テカテカして皮膚が薄くなっている感じではなく、いかにも色素沈着した茶色、皮がむけたところは所々黒っぽい感じで、赤みはとれてきている。「半分の量でもやっぱり副作用出ていたんですね、やめると綺麗になるんだものね。」と仰る。このまま痺れも軽減してくれると有り難いのだけれど。そして、痺れが引き起こされるタキサンを使うのもできるだけ先延ばし、叶うならば使わないでいたい、と訴えておく。

 ハーセプチンと生理食塩水で1時間半弱。ヘルプのSさんに終了間近に血圧を測って頂くと、130-78、脈拍は63。私としては高い。130台になったのは初めてです、と言って再計測して頂く。2回目の122-79、61と記入された。頭が痛かったりはしないですね、と確認があり、大丈夫ですと答える。
 抜針はMさん。やはり衝撃。それでも無事終わって良かった、良かった。  

 総合受付で会計。かなりの混雑だったが、本が面白いので待ち時間はあまり気にならず。30分ほど待って病院滞在時間は5時間弱。採血・レントゲンと点滴の3割負担の3万円強をカードで支払う。
 外は予報通り暖かい陽射し。とても穏やかないいお天気だ。

 薬局はあまり待っている人がいなかったし、薬も1種類になったからか、これまでで一番待たず20分ほどで済んだ。アリミデックス26日分で3,500円ほどをカード払い。21日分だと3,000円にいかず現金かも、と思っていたけれど、カードが使えて有り難かった。

 病院と薬局の合計滞在時間は5時間半ほど。なんとなくお腹が心配だしそれほど空腹を感じなかったので、電車に乗り、途中駅でランチと読書の続き。読了。相変わらずお腹が緩い。

 夫が宴会で夕飯は不要というので、一人なら適当にありあわせで、とお弁当も買わず、荷物も増えなかったのでのんびり歩いて帰宅した。
 えっちらおっちら生協から配達された食品を運び入れ、収納を済ませる。

 今月2回目のお花も届いていた。ピンクと深紅の薔薇が合わせて5本、かわいらしいイチゴ草が2本、ピンクのスイートピーが2本、白い可憐なオーニソガラムが2本。花言葉はそれぞれ「愛らしい」、「友情」、「潔白」、「青春の喜び」だという。ガラスの花瓶に投げ入れたら春が訪れたような按配になった。

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