ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.11.9 乳がんディクショナリー完成

2010-11-09 06:48:45 | あけぼの会
 先週末のこと。
 作成にあたって少しお手伝いをした乳がんディクショナリー第5版があけぼのニュース等と一緒に送られてきた。

 コンパクトなA5版。情報満載の65ページで1冊わずか500円、が会員には無償で頒布されている。これまで版を重ね、第4版は編集後記で事務局Tさんがお一人で作成された、とあった。その大変さはいかばかりか、と非力ながらメールのやりとりで出来るお手伝いならば、と昨年12月の初冬のお集まりの時に手を挙げてからもうすぐ1年になる。

 メールでオーダーがあり、年内に通読して気付いたこと、今後欲しい言葉などをそれぞれ送付した。化学療法等、薬剤名は一般名あり、商品(ブランド)名あり、そのあたりがごっちゃになってしまうと本当に分かりづらい。それをなんとか分かりやすくしたかった。また、閉経前・閉経後で使用するホルモン剤は薬が異なることもパッと見て明らかにしたいと思った。各支部長さんからの要望をまとめる作業等があり、赤入れをしたものをエクスパックでお送りした。
 また、その後、春には具体的にこうした文言についての説明文を作ってほしいというオーダーがあった。

 言うまでもなく私はただの1患者であって、医療従事者でも医師でもなんでもない。そんな原案を私が作っていいのですか・・・、と正直なところ驚いた。そして、これまではTさんがそういう作業を全て一人でなさっていたのだ、と実感した。

 何度も読み直すとその時その時で思うことが出てくる。それでも正直なところ、ずっと読み込んでいるとついつい余計なことを考えてしまい、予後のことなどもチラチラとしてきて、滅入ってしまうのも事実だ。
 いずれにせよ最終的には先生が監修してくださるので、と背中を押されつつ、ウィキペディアやもろもろの情報ネットから探しつつ、なんとか作成してお送りした次第だ。

 通院時に持って行けるようにと、持ち運びできるコンパクトな冊子だから、ある程度ページ数も限られているが、毎年の医療の進歩と同様どんどん新しい薬も治療についての言葉も要望も増え、項目を取捨選択しつつ文章を精査する本当に地道でしんどい作業だ。かつて担当していた広報の仕事を思い出した。当然のことながら、自分が行っている治療等で分かっていることは書きやすいけれど、聞いたこともない言葉も沢山出てきて、我が身の勉強不足を痛感した。

 最終的な監修・校正作業にはお声がかからなかったけれど、ずっと気にかかり、その完成を待ちわびていた。
 先月の全国大会の時に、「完成しました。今日もお買い求め頂けますが、近いうちに会員の皆様には送ります。」と伺っていた。

 編集長であるTさんの編集後記にはしっかり私の名前を載せて頂けた。
 変な言い方だけれど、こうして私という人間が第5版の作成時、2010年10月発行までにこういう作業をした、ということが残った。名前が残せたことが、なんだか生きていた証のように感じられ、素直に嬉しく思う。
コメント
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