ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.7.27-30 投与後の不調を脱し、均整術師養成コース基礎講座・無事修了!

2017-07-30 21:45:09 | 均整術
 木曜日。午前中からの会議が長引き、昼休みを取れないままキャンパス移動してまた打ち合わせ。投与翌日のことで気持ち悪さ全開。食欲は全くなかったけれど、会議が終わって職場に戻る合間に、薬を飲むためにスープだけお腹に入れた。さすがにぐったり。早々に帰宅し、手抜きの夕食を作って早めに就寝。

 金曜日。相変わらず不調が続く。昨日は一日机から離れていたので、溜まった書類やメールの後始末で半日がを終わる。午後になっても気持ち悪さとどうしようもない怠さが改善されないため、時間休を取って早退させてもらった。帰宅後、生協から届いた食材を取り込み、溜まった洗濯物を2回に分けてゆっくり廻し、干し終えてから横になる。夕食もなんとか準備して、入浴後は早々に就寝。

 土曜日。特に予定がないので、朝の連続テレビ小説はベッドの中で。夫は私が起き出す前に録画した映画を1本観終わったとのこと。気持ち悪さは少し軽減してきたが、相変わらずドンペリドンは手放せない。そしてマグラックスを飲んでも便秘。怠くて身体が重くて何もやる気が出ない。
 ウトウトダラダラ、リビングのソファで終日過ごす。一方、夫はクリーニング店に行ったり、クリニックに行ったり、実家に用足しに行ってくれたり。夕方近くから雨が本降りになってびしょ濡れで帰宅した。その後、夕食まで用意してもらって申し訳ない限り。

 日曜日。昨日一日静養したせいか、時薬なのか、ようやく体調が戻ってきた。早く寝たので朝の眼覚めも良い。今日は均整術養成講座基礎コースの最終日。
 5日目のスケジュールは
・実践施術法3:よくある症状への施術法(その他の部位:手、腕、顔、腹部 )だったが、これまで学んだことを全て使って1時間の施術をコンプリートさせるというまとめだった。

 まだ小雨が残る中、30分ほど前にスタジオに到着。着替えを済ませ、出席簿にマルをつけてガネーシャ神像にご挨拶したら、いつもの場所のマットをキープ。今日もHさんとご一緒だ。
 そして朝一番に嬉しい頂き物を。いつもお世話になっているIさんから、ガンジス河のほとりで手に入れたというガネーシャ像を頂いた。白い石に彫られた可愛らしいガネーシャは水に濡れるとピンク色になるという。いつも私がレッスンの前にガネーシャ像に挨拶するのを見ておられて、私が自宅でもお祈り出来るようにと思ってお渡ししたかった、とのこと。ガネーシャの力によって私の様々な困難が取り除いてもらえますように、と願ってくださったのだ。本当に有難く、嬉しく、感謝・感激のクラススタートになった。早速今夜から枕元に置かせて頂くことに。
 
 定刻通りクラスがスタート。これまでの学びにより人の身体を触って気づいたこと等に関して、シェアしたり質疑応答があったり。私はなかなか実践が出来ていないけれど、皆さんの話を聴きながら学ぶことは多い。とにかく練習しながら色々経験するのが一番のようだけれど、家族以外の人に「ちょっと身体を触らせて・・・」と声をかけるのはなかなか難しい。悩みの種だ。

 今日も被験者の方が午前午後ともお見えになるという。まずは40代のKさんご夫妻が見えて、K先生がデモンストレーションでカウンセリングしながら、ご主人の施術されていく。ご本人も見ている方も、ビフォー・アフターがとてもわかりやすいので、実に興味深い。

 午前の後半からは先生のデモンストレーションの後、ペアになって実際に首、肩、背中、腰、股関節、肘、膝、足首、手首に網羅される悩みの解決法を実践していく。
 Hさんとはお付き合いも長いしお互い信頼関係もあり、とてもリラックスしながら施術しあえるので安心で楽しい。縦にほぐすストレートファイバーやあおり法、ストレッチ等々。色々なほぐしの手技を実践していく。

 うつぶせになったり仰向けになったり、手だけでなく足も駆使して様々なほぐし方を実践しながら、お互いに心も身体もどんどんほぐれていく感じ。骨格の模型を使い、実際に受講者の身体に触れ、浮遊肋骨の場所等注意点もしっかり頭に入れながら、ひたすら施術に努める。
 
 背中までの施術を終えた所で午前中は終了。
 外は曇天。雨は止んだが相変わらず蒸し暑い。今日はSさんもご一緒にHさんと3人でタイ料理レストランへ。運よくカウンターに3人並んで座ることが出来た。結局、5日中4日はここに通ってしまった。また当分通えないのがちょっと寂しい。

 午後は、卒業生がつれてこられた30代の男性被験者を使ったデモンストレーションを見学。先生が巧みにカウンセリングされながらその場でどんどん施術。食事や生活についてのアドバイスもされる。目をとても酷使して疲れておられたようだが、終わった後は一目でわかるほど目がぱっちりされていた。その後、受講生のご主人も被験者に。それぞれの悩みをその場で解決される先生は均整術師歴31年、さすが!の一言である。

 後半は腰、膝、肘、足首、手首と股関節のほぐしをして、全身完了。今日習った手技をゆっくり全て行うと75分くらいかかるという。手際よくぱっぱと出来るようになれば40分コースだそうだ。なるべく60分で出来るようにするのが目標だそう。

 5日間のコースが全て終了した。先生から一人ずつ修了証書を頂く。こうしてまた若い方たち、健康な方たちとともに同じコースを受講し、無事クリアすることが出来て本当に嬉しい。
今回の基礎コースは健康体向けの施術だったが、10月からの後期はお金を頂いて施術する方向け、エステや医療関係者他も含めたアドバンスコースになる。せっかく始めたわけだから、10月からの後期コースも是非、と思っている。

 修了証書を頂いた後は、スタジオでお菓子やお茶で懇親会。皆で集合写真を撮ってから、9月の練習会でまたお会いしましょう、と解散した。

 明日からまた新しい1週間が始まる。休薬週だからといって無理はし過ぎず、そうはいってもせっかくほぐれた身体も動かさなければまた元の木阿弥。大切に動かしつつ元気に8月を迎えたいと思う。

 
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2017.7.26 採血後腫瘍内科診察、ハーセプチン183回目(3.3倍量3回目)、ジェムザール(5割減)11クール1回目)口腔外科経過観察

2017-07-26 22:30:44 | 治療日記
 明け方、お手洗いに起きてからもう一寝入り。2時間後に鳴る筈の目覚ましがなぜか鳴らなくて、夫からのグッドモーニングLINEにも気づかず。レスがないのを不審に思った夫からの電話で起こされたのは、起床予定時間の30分以上後。

 慌てて起きて恒例の浴槽足湯を手短に。外は小雨。日差しもなくて外の明るさに気づかずだったのだ。一晩中ドライ運転をしたが湿度がかなり高い。空気清浄機を見ると70%超えだ。レストランに降りる時間がいつもより30分遅れたせいか、かなり混雑していた。今晩からはまた食べられなくなるから、とビュッフェで焼きたてのデニッシュなどを少しずつ色々頂き、チェックアウトして病院へ向かった。

 IDカードを通して採血受付機へ。ピンクの番号札を見るとすぐに採血室へどうぞ、だった。5分も待たずに席へ案内される。今日は以前お世話になったFさん。昨日の職場健診での採血跡が青く内出血していたので「?」と驚かれたが、事情を話して同じ血管から取って頂く。その後バリウムを飲んで(下剤が効きすぎて)大変だったこともお話。フル検査なので4本。刺す時も抜く時もちょっぴりチクリとしただけで無事クリア。

 止血しながら腫瘍内科受付に移動。まだ早いので定位置を確保して読書開始。今日の御伴は角田光代さんの「笹の舟で海をわたる」(新潮文庫)。
 帯には「悪意は過去においてきた、はずだった。」と意味深な文字。裏表紙には「平凡を望んだある主婦の半生に、壮大な戦後日本を映す感動の長篇」とある。角田さんの作品で面白くないわけがなく、あっという間に引き込まれて頁を繰る。別記事にするとまた後回しにしそうなので、少しだけレビューを。

 主人公の左織は小学校5年生の時に学童疎開をしているので、私の母と同い年。そして、その娘は私より1つ下、弟である息子は私より4つ下。世代的にも家族構成も我が家と通じる設定だ。
 昭和から平成に至るまでの時代が実にリアルに描かれている。色々なことを思い出しつつ、母や自分の来し方に重ね合わせながら読むことになった。息子が都内の大学に進学すると思いきや、いきなり京都の大学に進学するという件にもびっくり。

 あちこちで気になるフレーズ、心に響くフレーズがあったけれど、ここでは2つだけ紹介したい。
 左織の夫、大学教員の温彦の「(高度成長期の寵児になった義妹の)風美子さんのような人がそばにいると、何かしたいと思ったら、名を成したいでも、何かやり遂げたいでも、なんでも、いともたやすく出来てしまうような気になってしまう。そして、何にもしない自分が、どうしようもない、つまらない人間に思えてくる。何かしなくてはいけないと思う。なんだってできるのだから何かしなくてはと。・・・いや、そんなことはないとようやく気付いた。何ものにもなれない人間のほうが圧倒的に多い。何ものにもなれないことは、別に悪いことじゃない。力もないのに何ものかになろうとあがくほうがみっともない」。
 左織が最後に呟く「私は幸せかしら?不幸かしら?ああやっぱり、悪いことをしたら不幸になるのでも、いいことをしたから幸せになるのでもない。そのどちらもが、人生に影響など及ぼさず、ただ在るのだ。ただ在る、でも私たちはそれから逃れられない」。
 現実世界は理不尽の連続。それでも生きていくというメッセージを受け取った気がする。

 本を読みながら1時間経過。面白くて本を閉じるのが憚れるが、忘れないうちに血圧測定。104-57、脈は83。ほどなくして中待合へどうぞ、と番号が出たが、さらに小一時間ほど中待合で本が読めた。

 先生が診察室からお顔を出され、ご挨拶しながら診察室へ入る。「さていかがお過ごしでしたか」と問われ、「今回は気持ち悪さが早く抜けて、土曜日午後からは寝込むこともなく動き始められました。」とお答えする。ロキソニンも日に2度以上飲んだ日はなかった。

 診察室での検温は6度8分。採血の結果、白血球は4,300、好中球は1,600ほどで問題はなし。気になる腫瘍マーカーは「うーん、上がっていますが、まあ上がったり、下がったりでこんなものかなあ、という感じですね。上がり続けたり下がり続けたりすることはないので、ひとまずこのまま続けましょう。」とのこと。数値としては前月比1割増。

 ということで、予定通りの治療。「今回は口内炎も出来なかったので、喉元過ぎれば熱さを忘れる、を地で行っています。今日は口腔外科の予約は入っていますが」と言うと「いずれにせよランマーク注射は、口腔外科の先生からの見立てがハッキリしてからにしましょう。」と方針は変わらず。次回はレントゲン撮影の予約も入った。

 席を立つ前に「今年の夏休みのご予定は」と訊かれ、少し夏休み談義。母と息子もともに3泊で旅行を予定しているお話をすると「いいですね」とお墨付きを頂いた。夏はやはりしっかりリフレッシュして、治療へのモチベーションをキープしなくては。次々回は先生の夏休みの関係で木曜日の予約となった。4週間分の各種内服薬を処方して頂き、化学療法室へ向かった。

 今日は1週目の治療として予定通りハーセプチンとジェムザール。
 化学療法室へ移動する。待ち時間にはいつものように夫やお友達に報告LINEやメールを打つ。10分ほどでヘルプの看護師さんから声がかかって、内側のリクライニング椅子に案内された。20分ほどすると、Mさんが針刺しに見える。なるべく平常心でいようとするが、なぜにこんなに痛むのか、と顔がしかめっ面になる。Mさん自体も私の前に来ると苦手な感じを纏っているようだ。針をテープで固定させてからも、なんとなく落ち着かない感じでチリチリと痛む。逆血確認は問題なかったようで、薬が届くのに15分ほど待つ。

 今日は、3.3倍量のハーセプチン、デキサート(ステロイド)とアロキシ(吐き気止めのセロトニン拮抗薬)の混合、5割減量のジェムザール、生理食塩水の4本だ。Okさんが薬を持ってこられ点滴を始めるが、薬液が入る度にやけにチリチリピリピリする。「今日は長いから我慢しないで刺し直しますか」と問われ、「うーん、Okさんが刺してくださるなら」と応じるが、ポート部分を確認して針の角度を真っ直ぐにすると痛みが落ち着いたようなので、そのまま続行。出来ることなら抜針も刺針も1回セットで済ませたい。

 「ポートはいつ入れましたっけ」ということでポート留置の小さな証明書をお見せする。1つ目は2008年11月17日、タキソテール開始とともに入れた。一生もののつもりが2年経たずして破損、ナベルビン漏出の疑いがあり、ということで2010年9月22日に急遽外来から一泊入院で2つ目に入れ替えている。その2つ目は既に7年近く経過している。「もう金属疲労(また入れ直し)ですかね」と問うと、そんなことはないとのこと。抜去・設置の1泊入院手術、出来ることなら3度目はご勘弁被りたいのが本音なのでほっとする。

 まずはハーセプチンを1時間ちょっと、吐き気止めは20分。ジェムザールの30分と最後の生理食塩水の15分。生理食塩水に替えたところで、Krさんが血圧を測ってくださる。109-64、脈拍は63。
 抜針もKrさん。やはり衝撃はそれなりにある。既に口腔外科予約時間から1時間過ぎている。連絡をしておいて頂くようお願いしてご挨拶。化学療法室を後にする。

 エスカレーターで2階に上がって口腔外科へ。受付で書類を出すと「今から診察ですか」と問われ、「腫瘍内科に時間がかかり1時間以上遅れてしまいました」と事情を話す。ほどなくして「K先生は2週間前に退職されたので、今日は別の先生が診ますが、その先生が病棟を回っているので、もう暫くお待ち頂くことになります」とクラークの方からご説明。
「えー、そんな・・」6週間前に予約を取って4週間後に退職とは、随分突然のことである。とはいえ、致し方ない。読む本もあるし、ということでひたすら待つ。

 結局1時間ほど待ってようやく呼んで頂けた。今度は男性のW先生。「喉元過ぎれば熱さを忘れる状態で、今は落ち着いています。」と診て頂く。「確かに全く問題ありませんね」とカルテに記入される。「先月末の投与後、口内炎が酷く食事が摂れなくなったことがあり、酷い口内炎にはレーザー治療が良いと聞いたのですが、近くのクリニックで治療をしても問題ないでしょうか」と問うと、全く問題ないとのこと。

 「口内炎は皆さん本当に苦労されていて、○○さんだけではありません。あなた一人ではないですからね。」と励ましてくださる。現在3か月に1度近くのクリニックで検診は続けているが、切開等はクリニックでは出来ず、こちらでお願いすることになるので、今後も経過観察を続けて頂きたいと言うと、「次回は3か月後にしましょう」と10月に予約を入れてくださった。「今は全く問題ありませんが、何かあればいつでも」と言って頂けただけでほっとする。念のためにケナログ軟膏も1本出して頂き、診察室を後にした。

 会計をお願いしてから、1階に降りる。今日は2科受診、採血・点滴で5万円弱、カード支払い。
 外は相変わらず小雨。昨日までの暑さほどではなく、湿度は高くとも気温が下がっているので少し楽だ。昨日の日傘は今日の雨傘。薬局へ移動。午後も大分時間が経っているので待合椅子はそれほどの混雑ではなかった。6種類の薬をビニール袋一杯。

 前回発熱した時に抗生剤1回分を飲んでしまったので、それを補充しなければならなかったが忘れたことに気づく。「主治医に電話で確認すれば追加してもらえます。それほど待ちませんがどうしますか。」と薬剤師さんが気を利かせてくださったが、既に朝から7時間が経過。空腹を通り越して胃が痛む。昨日のバリウム後遺症もありぐったりしているので、もう帰りたいと本音を言って次回廻しにする。3,000円弱を現金払い。

 病院と薬局の滞在時間は7時間以上。駅ビルのランチタイムには間に合わなかった。気持ち悪さはそれほど酷くないが、さすがにぐったり疲れている。こんな時間に食べるとまた夜は食べられないけれど、薬も飲みたいので、時間をかけてさっぱりしたパスタとサラダを頂いた。

 食事が済んだら既に夕方。電車では途中駅まで座ることも出来ず、荷物は多いしで顎が出る。乗換駅でお弁当を調達し、最寄り駅からは迷わずタクシーで帰宅。

 帰宅時間はフルタイムで仕事をして帰ってくる普段と変わらず。前泊してこれなのだから、自宅から通院したらさらに+1時間半、本当に疲れるな、と思う。とにかく治療を続けるには体力を維持することが一番だと改めて思う。最低限の片づけをしてリビングで横になる。早くも気持ち悪くなり、食欲はない。夫が帰宅したが、まだ昼の食事を終えてから3時間も経っていない。2時間ほどしてなんとかお寿司を3つつまんで薬を飲んで終了。怠くて気持ち悪い。

 明日は、月末なのだが、定例会議とは別の会議が午前中にあり、午後からはキャンパスを移動して臨時の打ち合わせ。とにかく明日を乗り切れば、明後日は少し一段落出来るのだから、乗り切らなくては。
 
 記録のために。昨日届いた今月2回目のお花は、ピンクのカーネーションが5本と、枝ぶりが良く沢山の花と蕾を付けた淡い紫色のエゾアスターが3本、カスミソウが2本。花言葉はそれぞれ「女の愛」、「甘い夢」、「清い心」だという。ガラスの花瓶に夫が投げ入れて玄関に飾ってくれた写真が昨夜LINEで送られてきた。昨日はちょうど義父の31回目の祥月命日だったから、エゾアスターを仏壇に供えてもらった。お花があって良かった。来月は切り花はお休み。恒例の蘭の鉢植えが届くことになっている。
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2017.7.25 職場健康診断受診

2017-07-25 23:18:11 | 日記
 例年7月の最終週は職場の健康診断ウィークだ。
 明日は通院日で、ジェムザール投与をすればここ数日の快食・快便はあっという間に崩れ、食欲不振・便秘になる。ただでさえそうした体調不良が目前に迫っているのに、その前日にわざわざバリウムを飲んでお腹の調子が悪くなるのは嫌だなあ・・・と昨夜も書いた。とはいえ、投与直後の木曜日や金曜日、体調不良の状況で受診するのも躊躇われる。

 母にそんな話をしたら「(胃のレントゲンは)やめちゃえば?」と言われ(本当に能天気な人である。)、夫に同様に愚痴ったら「でも(転移や原発の)可能性もあるんだし、ちゃんとやった方がいいんじゃない?」と言われ、ごもっとも・・・と諦めて昨晩の夕食以降断食で臨んだ。

 8時半の受付時間より30分ほど早く出勤して順番とり。無事待合椅子の1列目がゲットできた。今年は受付前にレントゲンだけ先に撮影してくれるという。早速8番の札をもらって、車寄せに2台並んだレントゲン車に向かう。胸部レントゲンは今年も既往の事情を話してキャンセル。少し待ってすんなり胃部レントゲン車へ。着替えが最小限になるように今日もブラトップ着用で臨む。湿度も高く既に気温がかなり高くなってきている。

 最初で最大の関門である胃レントゲン。やはり憂鬱。それでも今日は私としては発泡剤が上手く飲めて、ゲップが出そうになる前にバリウムを飲み終えることが出来たので、それほど苦しくならないうちに検査が始まった。

 それでもお腹にバリウムと発泡剤が入った状態で、やれうつぶせに、仰向けに、左右斜めに回転しながら吸って、吐いて、息を止めて・・・と、だんだんどちらに回っているのかわからなくなってくるのはいつものこと。ようやく終わった時にはやっぱりため息が出た。辛い検査が先に済んでしまったので後はリラックス。

 受付で大腸がん検診の検体を提出した後は、会場へ移動。身長・体重ともほぼいつも通りだが、165.3cm(去年より0.3cm縮んでいた。)、体重は風袋込みで45.5kg。(昨年より0.5kg増、バリウムと発泡剤の影響か。)腹囲は69.0cmで、またしても0.5cmの増だったけれど、まあどれも誤差範囲だということで納得する。
 血圧は112-60、2回目は106-60で問題なし。採血は3本。今年も針刺しが早業で、チクリ!とした途端にテンポよく進んですぐに針を抜く準備。止血ベルトが巻かれた。

 視力は、裸眼で遠見が右0.5、左0.9。去年、右は同じで左が1.5だったからかなりのガチャ目だったのだが、今年は悪い右目の方に平準化している。56歳になった今も老眼鏡デビューはしていないけれど、50cmの近見は左右とも1.5。
 健康診断時限定で使っている30年以上前の就活中に作った(!)流行おくれの眼鏡(近視と乱視の矯正用)を使った遠見視力は左右とも1.5のままだが、近見はピントが合わず見づらかった。もし余り疲れるようなら一度きちんと眼科で測ってもらってもいいかもしれないとのこと。

 内科診察では「今日は体調いかがですか。」と問われ、「おかげさまで変わりありません。」とお答えする。問診票をご覧になった後、両目のあっかんべーをして貧血をチェック、顎や鎖骨リンパ節をチェックして頂いた後、心音を聴き、別段コメントもなく今年も「所見なし」に○がついた。

 心電図も特にコメントなく無事終了。尿検査は糖・蛋白は(-)、何故か潜血が(±)。長年にわたり各種薬を飲み続けているから致し方ないのかもしれない。最後の聴力は左右2種類の音の聴こえとも異常なし。
 待ち時間を入れて一時間ほどで全て終了し、頂いた下剤をたっぷりの水で飲んでから9時過ぎには自席に戻って平常勤務。今年の健康診断、とりあえず第一段階は、無事クリア。今抱えている病気以外、何も見つかりませんようにと念じつつ。

 その後、昼過ぎから既定量を飲んだ下剤が効きすぎて往生した。お手洗いを何度も往復し、お昼休みは脂汗が出るほどの腹痛で大変な思いをした。ただでさえ昨夜からの絶食でお腹が空いて胃が痛むのに、ランチどころの沙汰ではない。午後にはだんだん落ち着いてきたけれど、胃がん検査は検査そのものも検査の後もハードルが高い。昨日の記事ではないけれど、こんな検査が血液1滴の採取で済むことになったらどれほど楽になるだろう・・・一日も早い実用化を!と切に思う。

 仕事を終えてから、2週間ぶりにSさんのスタジオに向かった。
 指導者養成コースのメンバーやスタジオでお馴染みの方たちともお会いできて、リラックスするとともにとても癒された。90分のクラスではマントラを唱え、身体をゆっくりと丁寧に動かし、深く瞑想し、キールタンを歌い、穏やかに心も身体も満たされて、幸せな気持ちのまま明日の通院に備えて定宿にチェックインした。

 心地よく疲れて今夜もゆっくり眠ることが出来そうだ。
 明日は腫瘍内科での治療に加え、6週間ぶりに口腔外科の診察もある。長い一日になりそうだ。
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2017.7.24 時代は変わる

2017-07-24 21:36:20 | 日記
 今朝の読売新聞で、ああ、いよいよ時代は変わると思った。
 早ければ3年後、といえば2020年、東京オリンピックの年だ。
 オリンピック開催が決まったとき、とてもそこまで命は繋げないだろうと思ったけれど、今日で開幕までジャスト3年、3年後の今日、今のように元気に動き回っているかどうかは神のみぞ知るだが、それでも全くの絵空事というよりも射程範囲に入ってきたようにも思う。
 以下、転載させて頂く。

※   ※   ※(転載開始)

血液1滴、がん13種早期発見…3年めど事業化 (2017年07月24日 06時00分)

 国立がん研究センター(東京都)などは、血液1滴で乳がんなど13種類のがんを早期発見する新しい検査法を開発し、来月から臨床研究を始める。

 同センターの研究倫理審査委員会が今月中旬、実施を許可した。早ければ3年以内に国に事業化の申請を行う。
 一度に複数の種類のがんを早期発見できる検査法はこれまでなく、人間ドックなどに導入されれば、がんによる死亡を減らせる可能性がある。
 検査法では、細胞から血液中に分泌される、遺伝子の働きを調節する微小物質「マイクロRNA」を活用する。がん細胞と正常な細胞ではマイクロRNAの種類が異なり、一定期間分解されない。
 同センターや検査技術を持つ東レなどは、がん患者ら約4万人の保存血液から、乳房や肺、胃、大腸、食道、肝臓、膵臓すいぞうなど13種類のがんで、それぞれ固有のマイクRNAを特定した。血液1滴で、がんの「病期(ステージ)」が比較的早い「1期」を含め、すべてのがんで95%以上の確率で診断できた。乳がんは97%だった。
ただ、保存血液ではマイクロRNAが変質している可能性もある。臨床研究では、患者や健康な人約3000人から提供してもらった新しい血液を使う。
 乳房や胃、肺、大腸などのがんの早期発見では、エックス線や内視鏡などによる検診が有効とされるが、部位ごとに検査を受ける必要がある。
 今回の検査法では、診断の確定に精密検査が必要になるが、同センター研究所の落谷孝広分野長は「いくつものがん検診を受けなくて済む。いずれは、がんのステージや特徴も分かるようになるだろう」と話している。

 黒田雅彦・東京医科大主任教授(分子病理学)の話「欧米でもマイクロRNAを使った病気の早期発見を目指す研究が盛んだが、今回ほど多数の患者で解析した例はなく、非常に有用だ」

(転載終了)※   ※   ※

 こと乳がんでは97%の確率だという。100人検査すれば97人までが正しく診断できるということか。100発100中とはいかなくとも凄い確率だ。
 がんの検査はどれもこれもなかなか大変。余り嬉しくない痛い思いを何回もすることになる。それが血液1滴でOKというのだから、検査を受けようと思う気持ちのハードルはうんと低くなるだろう。しかも一回でたくさんの部位のがんが分かるのだから。不必要な痛い思い、嫌な思いはしないで済むということだ。

 まあ、私の場合早期ステージ1で判明し、その後当時の標準治療は全て行ったもののこうして再発転移したので、早期で発見したからといって絶対完治ということはない。だから絶対安心ではないにせよ(まあ医療の世界はもとより残念ながら世の中に絶対、というものはない。)、難治性のがんや、見つかったときには進行していることが多い部位のがんにとっては本当に有難いことだろう。

 文字通り医療の世界は日進月歩。かつて考えられなかったような不可能なことがどんどん可能に近づいていく。
 今すぐに自分がその恩恵を被れるというわけではないけれど、時間はかかっても希望は捨てることはない。自分の世代には間に合わなくても、次の世代の患者さんたちはその恩恵を被って助かる人が増えるだろう。

 もちろん、奢る気持ちを持ってはいけない。いわゆる神の手の部分まで侵食してはならない。生や死に対する畏れの気持ちは忘れてはならない。どこかで持っていなければならない。けれど、それと同時に希望は持ち続けたい、素直にそう思うのである。
 そんなわけで明日はバリウム、やっぱり飲まないといけないかなあ、とちょっとブルーな職場検診前日の夜である。

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2017.7.22-23 今年も無事にお誕生日プラン満喫

2017-07-23 21:42:22 | 日記
 土曜日。
 休薬週の好調な週末だ。朝の連続テレビ小説を見終わって、すんなり起きる。朝食後は掃除・洗濯も済ませて、夫と2人、都心までお出かけである。

 昨年、父の死後、表情が無くなり「私のお迎えももうすぐです・・・」と言わんばかりに憔悴し切った母に、せめて気分転換をしてほしいと、某ホテルのお誕生日特別プランに連れ出した。一泊だけだったけれど、とても喜んでもらった。
 「今年も良かったらどう?」と水を向けると、「連れて行って頂けるなら是非行きたいです」ということで、では、と予約を入れた。

 昨年は実家まで迎えに行き、帰りも実家まで送り届けたが、今年はホテルの最寄り駅まで1人で来てもらった。ちょっと心配ではあったけれど、乗る電車も車両も指定し、駅のホームで無事合流することが出来た。

 チェックイン後、ルームサービスで「お誕生日おめでとう」のプレートと、いちごやベリー類が沢山載った小さなホールケーキが届いた。今年も夫にも入ってもらって一緒にお祝い。
 84歳になったわけだけれど、ろうそく4本というのも落ち着かないので、今年も3本立てて吹き消してもらった。昨年は1本ずつしか吹き消せなかったけれど、今年は2本、1本と分けて2回で済んだ。少しずつ元気になってきているのだと思い、安堵する。

 ケーキと、ポットにたっぷりのお茶で幸せな気分になったところで、リフレクソロジーサロンに誘う。整体院で足を揉んでもらったことはあるけれど、リフレクソロジーは初めてということだったが、一緒に小一時間ウトウトしながら施術を受けて随分スッキリした様子。
 私は相変わらず「目・肩・腰がお疲れですね」と言われ、母には「この暑さで内臓全般が疲れているようなのでしっかり水分を摂ってください」というコメントがついた。

 予約した夕食時間までまだ大分時間があったので、百貨店で母のお買い物アドバイザーとして同行。昨年はこの時間に都庁見物をして、買い物を翌日にまとめたところ、優柔不断な母に延々と付き合ってぐったり疲れたので、今回は2日に分けて買い物することに。店内はそれほど混雑もしていなかったので、ゆっくり試着等も出来た。旅行に着ていきたいというトップスを2着、パンツを1本購入。

 ホテルに戻り、夕食前に、宿泊プランの特典である“バーでお誕生日のマンスリーカクテル”を頂くことにした。昨年は工事中でクローズだったスカイラウンジが改装オープンしていた。スカイツリーや東京タワーが見渡せ、だんだん暮れなずんでくる夜景を楽しんだ。クイーンオブハートという赤いバラが添えられたルビー色のカクテルは、ポートワインをベースにした、ダージリンが香る高貴なバラのような真紅の一杯。紅茶のリキュールやクランベリージュースで飲みやすく、昨年のように一口舐めてギブアップ、にはならなかった。母も美味しそうにフレッシュマンゴージュースを頂いた。

 そのままエレベーターで予約したフレンチレストランへ移動。非日常のハレの空間に少女のように嬉しそうな母だ。こんなに食べられない・・・と言いつつも、メインのお肉を夫に助けてもらった以外は完食。84歳、立派である。
 夫には申し訳ないが、宿泊は母と私だけ。帰宅する夫をホテルのエントランスでお見送り。部屋に戻って、入浴後は早めにベッドに入った。

 日曜日。
 昨夜ベッドに入ってから蚊に刺されたところが痒くて痒くてたまらなくなった。なかなか眠れず、時折母が寝息を立てるのが恨めしい。痒くて眠れない~、とLINEに当たったら、珍しく枕元にタブレットを置いていたという夫を起こしてしまった。「巻き添えにしないで」とレスが来る。申し訳なかった。

 明け方、目覚ましよりも数時間早く目覚めた母がお喋りを始め、なんとなく起きる羽目に。カーテンを上げると外は薄日というより曇天。地上35階の外の景色を贅沢に楽しむ。
 恒例の浴槽足湯を母に薦めると、そういえば去年もとても気持ちよかった、と乗ってきた。じんわり汗をかいてから和食のレストランへ向かう。ビュッフェレストランや洋食レストランよりもずっと静かで広々落ち着いており、大正解。朝から少量多品種で目にも綺麗な和食に舌鼓。私でも食べきれなかったというのに、母は完食。小さい身体で大したものである。おかげさまで36㎏になったと喜んでいた。

 1時間ほどかけてゆっくり朝食を摂った後は、食休みの後、お腹ごなしに再び百貨店へ。今度はバッグや靴の買い物に付き合う。昨日洋服の買い物は済んでいたので、迷ってああでもないこうでもない・・・はあったけれど、1時間ちょっとで無事配送手続きまで終えた。今年もこうして大人買いが出来て、これまでの優柔不断さを思い出せば上出来である。 

 ホテルに戻り、ラウンジで軽食休憩の後、荷物をまとめてチェックアウトした。「おかげさまで今年も親孝行することが出来ました」とホテルの方とお話。たっぷり23時間近い滞在、贅沢な時間だった。

 時折雨がぽつんぽつんと落ちてくるようなお天気で、移動するにも暑過ぎず助かった。「来年もお互いに元気だったらまた来ようね」と言って母を特急の優先席に乗せ、出発を見送り、私も最寄り駅行の準特急に乗り込んだ。
 夫が駅前まで迎えに来てくれて買い物を済ませる。私は気分転換のためリラックスヨガのクラスに参加してから帰宅した。

 昨年は電車とバスを乗り継いで母と一緒に実家に戻り、夫にも実家に来てもらって夕食も一緒に摂ったのだった。それを思えば、気持ちも足取りも随分しっかりしてきたよね、と夫と言い合う。後は術後の眼の視力がもう少し回復してくれれば良いのだけれど。

 ということで、あっという間に土日が終了。
 先週火曜日、旅行中に日野原先生105歳の訃報に接した。このブログでも10年日記をつけておられる先生のことは書かせて頂いたことがある。文字通り生涯現役、どれだけ沢山の患者さんたちを力づけられたことか。ご冥福を心よりお祈りしたい。

 そして、あと1週間ずれていたら私たちも温泉宿に足止めを食ったかもしれない秋田地方の集中豪雨。
 北九州集中豪雨といい、今回の秋田豪雨といい、被害に遭われた方たちのことを思うと、自然の猛威に言葉がない。被害の全容もまだわからないというが、どうか・・・と祈りたい。

 昨日今日と飽食が続いてしまったが、来週は職場の健康診断週。治療日も控えている。無理なく暑さ負けしないように過ごしていきたい。
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