東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

試作2回目

2018-03-17 14:39:24 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 以前からご依頼いただいていたお稲荷さま授与用の狐の試作の改訂版。これまで他のお稲荷様への製作で手一杯だったので、思いがあっても手いっぱいでご希望に沿った改良?に実働できず申し訳なく思っていました。今やっと改定版の着色を終わってこれから神社さまへお送りします。ご希望に叶っているかどうか、、、。

 ご覧いただいて一目瞭然でこの狐さまのお姿、今戸焼の形ではありません。神社が鎮座されているのは宮城県内なんです。ご神職は昔あったのに今ではなくなってしまった土狐を今に蘇らせたいとのことで、このブログをご覧になって今戸の鉄砲狐を当社へも、というお考えだったのですが、宮城に今戸の狐が流れて行って残っていたというケースは無きにしも非ずですが、宮城の神社の鎮座されている土地であればかつては仙台の堤人形とか花巻人形の狐が並んでいたと考えるのが自然だし、土地の風物にも無理なく溶け込みやすいのでは、と思い、堤風の狐をモデリングしてご提案したのです。形や彩色は前回のでよい、ということだったのですが、側面に入れる文字の陽刻は2番目の文字が細かいので「○○稲荷」の4文字だと小さくなってしまい陽刻もみえずらいので「○○山」の3文字にしてゆったり入れたほうがよい、とのことで、今回そうしてみましたが、浮き出た文字を地色のままにするか、上から色でなぞり書いたほうかよいか、両方やってお送りしたいと思います。文字下手なので恥ずかしいですが、、。

 とにかくこれは今戸ではないんですが、頼まれればできることならお役に立ちたいということでやっているわけで、何でもかんでも全国各地のものの真似をする節操のない奴だと思われたくはありません。自分としては生まれ育った東京のローカルを大切にしたいと思ってやっていることですが、必要とされることであればたまにはこういうこともやるのは間違いではないと考えています。堤風のくじら眼、慣れていないので下手ぴですが、すこしづつ慣れていけばもっとましに描けるかなと思っています。