東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

2013-06-07 22:32:57 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

P1011173 しばらく作っていなかったのですが、久しぶりに犬を作ってみました。前回の戌年の干支用に作ったのがはじめてで、最後の生粋の今戸焼の人形師であった尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)のお作りになった人形をお手本にモデリングしたのですが、当時年の瀬ぎりぎりだったため大きさがお手本よりも大きめに仕上がっていたのでした。今回やっと縮小してひとまわり小さくなりました。都内の近世遺跡から、こうした姿の犬はよく出土しているので、安産への呪いとの関係での需要が少なくなかったのだと思います。尾張屋さんのものと同じサイズの明治出来の犬は首輪が群青色になっているのも観たことがあります。

頭から尻尾までのちょうど背骨に沿ったラインに型の割目が延びているのですが、案外シンメトリーになりにくい型です。そういう意味では尾張屋さん作の犬も左右いくらかいびつだったりします。難しいモデリングだと思います。


煉瓦積みの稲荷祠

2013-06-07 22:21:44 | 散歩

P1011137 この画像昨日今日ではなくて、GW中西新井大師まで自転車で出かけた折、帰り道で撮影したものです。

 昔足立区内に勤めで毎日通っていた頃に見つけて以来気になっていたのを思い出して今回も立ち寄ってみたのでした。

 ここは江北橋と鹿浜橋の中間にある堀之内という町内で、荒川土手のすぐ下、上には首都高が走っていますが、ここだけタイムスリップしたかのような牧歌的な雰囲気が残っています。

 屋敷のお稲荷さんなのだろうと思います。東京での煉瓦歴史が今戸焼との関係があるみたいですね。その煉瓦で積んだ祠です。もっと川下には小菅があり、かつて小菅の刑務所の中で煉瓦が焼かれていたとか、亀有あたりにも煉瓦工場があったとか聞いた憶えがあります。

 浅草奥山の十二階(凌雲閣)も煉瓦積だったはず。

 今から20数年前に葛飾お花茶屋にいらした今戸焼白井家の本家善次郎家の白井和夫さんにお邪魔してお話を伺った折に、和夫さんの祖父の善次郎という人が名人であったという話、この方は煉瓦つくりにも携わっていて、浅草の吾妻橋の土台になっている煉瓦を焼いたとか、丹那トンネル建設の際、出向いて指導したとかいう話を聞いたように思います。

 東京駅の煉瓦は埼玉県深谷市のホフマン窯で焼かれたという関係で現在の深谷駅舎は東京駅を小さく縮めたサイズで煉瓦の外観でできています。旧今戸八幡の狛犬の台座に刻まれている「深谷」姓の名前がありますが、もしかしたら、深谷出身なのでそういう姓なのか勝手に空想してみたりするのですがどうなのでしょう。深谷辺りでも火鉢とか蚕用のボウズのようなものも作られていたようです。

 ここ堀之内の川上の鹿浜にも神社の境内に煉瓦に祠があったように思います。こんど確かめに行ってみたいと思います。ちなみにこの祠の内部は画像はありませんが、千住の吉田絵馬屋さんの経木の絵馬が納められていました。これもいかにも地元ローカルな感じでうれしくなってしまいました。(でも鉄砲狐はありませんでした。)

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