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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

160818  ・「日本国民統合の象徴とは」と、天皇が国民に、そして安倍総理に問うています

2016-08-18 10:49:53 | 政治

おはようございます。生き生き箕面通信160818(2763)をお届けします。

・「日本国民統合の象徴とは」と、天皇が国民に、そして安倍総理に問うています

 天皇の「お気持ち」は、人によって幾重にも受け取られているようです。しかし、もっとも「お気持ち」に沿うものは、象徴天皇の大前提は「国民主権」であり、天皇の考え方を示す「国民統合の象徴としての役割を果たすためには、能動的でなければならない」というもののようです。

 朝日新聞の本日8月18日の「オピニオン」の欄で、三谷太一郎(東京大学名誉教授)さんが、そのあたりについて論考を寄せていました。そこで指摘しているのは、私たち国民には「まだ十分な議論を積み重ねてきていない。憲法学者も政治学者も、象徴天皇の位置づけや任務について、あまり踏み込んだ議論をしてこなかった。それを考える重要な機会にすべきでしょう」というものです。

 三谷さんは、福沢諭吉の論考を踏まえて、「現在の日本の政治は、懸案は多数で決めさえすればよいという多数決主義と、それに抵抗する少数者の意見を尊重すべきだという議論が非生産的に対立しています。しかし、多数・少数を超えた、憲法にいう『国民の総意』に基づく権威を欠いた、権力闘争だけでは、安定した政治秩序は作れない。日本の現状を見ると、そうした思いを禁じ得ません」

 「象徴天皇は、憲法によれば国民の総意に基づくわけですから、そもそもその総意とは何かを考えることが、象徴天皇のあり方を考えるために決定的に重要です」と、結んでいました。天皇のよく考えられた「お気持ち」の中に、深い、深い意味がいっぱい入っているようでした。