生き生き箕面通信

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1755 ・遅ればせながら、国連の「核の非人道性を訴える共同声明」に署名へ

2013-10-12 07:32:03 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1755(131012)をお届けします。

・遅ればせながら、国連の「核の非人道性を訴える共同声明」に署名へ

 世論に押される形で、安倍政権は「核兵器の非人道性を訴える共同声明」に、しぶしぶ署名する方針を固めたようです。来週発表される国連の共同声明です。岸田外相が昨日10月11日の記者会見で、「わが国も参加する予定」と語りました。

 日本政府は昨年は、同じ趣旨の国連共同声明に署名を見送り、国内外からさんざんに批判されました。安倍首相は昨年8月9日の「長崎・平和祈念式典」で、田上富久・長崎市長から「日本政府は核兵器の非人道性を訴える共同声明に署名をしなかった。これは状況によっては核兵器に使用を認めるという姿勢を示したことになる」と、壇上からメッセージという形で面と向かって批判されました。世界各地からの代表が参列する中での批判ですから、安倍首相も辛かったことでしょう。

 なぜ、署名しかったのか。共同声明の中に、「いかなる状況でも核兵器が二度と使われないことが人類存続の利益になる」との表現があったからです。これは、しごくもっともな内容ですよね。ところが、日本の政権担当者らはご主人・アメリカさまの顔色をうかがって、「アメリカの”核の傘”に入っていることと矛盾が生じる」という屁理屈をひねり出したのです。

 しかし、そんな屁理屈をこねてまでも、「核兵器を使える余地」を残しておきたかった。それはまた日本政府の本音でもあります。

 田上・長崎市長のメッセージには、こうありました。「「このむごい兵器をつくったのは人間です。ヒロシマとナガサキで二度までも使ったのも人間です。核実験を繰り返し、地球を汚染し続けてきたのも人間です。人間はこれまで数々の過ちを犯してきました。だからこそ忘れてならない過去の誓いを、立ち返るべき原点を、折りにふれ確かめなければなりません」

 日本が核廃絶の世界の先頭に立つべきなのは、平和を求める多くの人が望むところのはずです。その平和を求める世界の声に押されて、日本政府も重い腰を上げざるを得なかった。

 だけど、まだ油断はできません。安倍政権は、「ウソをつくこと」をなんとも思っていないからです。世論をかわすためなら、あるいはオリンピックを日本にもってくるためなら、平気でウソをつく。安倍首相は、そんな節度もない人間です。

 昨日、ノーベル平和賞の授賞者が発表されたあと、有力候補に上げられていたマララさんは、これまでと同じように、「一人の教師、一冊の本、一本のペンが世界を変える」と訴えていました。

 教育から世界を変え、世界の平和を確固とした「21世紀の到達点」にしたいものです。核廃絶はそのための一歩です。世界の多くの人々は、日本のリーダーシップを期待していると思うのですが――。