生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1631 ・「ベトナムへの原発輸出を止めてもらいたい」と、ベトナムの反原発グループから要請

2013-06-10 07:35:32 | 日記

おはようございます。                                                               生き生き箕面通信1631(130610)をお届けします。

・「ベトナムへの原発輸出を止めてもらいたい」と、ベトナムの反原発グループから要請

 「日本では依然原発を廃止するべきという意見が多数派と聞いているが、自分たちが廃止を希望しながら他国に輸出するのは筋が通らない」と、ベトナムの反原発活動家が、日本政府に抗議する署名集めをネットで続けているそうです。

 京大大学院の伊藤正子・准教授が昨日6月9日、「ベトナムへの原発輸出――たれ流される安全神話」と題して現地を視察した結果を大阪のエルおおさかで報告されました。

 安倍首相は今年1月にベトナムを訪れ、ズン首相と原発輸出などについて改めて話し合いました。安倍首相は、アベノミクスの成長政策の根幹の一つにインフラ輸出を掲げ、原発輸出に力を入れています。

 すでに日本政府は、実施可能性調査に約20億円を税金から支出、このうち5億円は東日本復興資金からまかなわれたことが明らかにされています。

 日本側の企業連合などが、ベトナムの原発立地地元住民を日本の原発に招待し、「原発の安全性」も宣伝しています。

 ベトナム政府は、原発に対する報道を規制する一方、「原発の安全神話」をテレビなどでながし、国民の洗脳に力を入れています。そして、原発反対運動は厳しく取り締まり、反対運動は封じ込められています。場合によっては、国家に対する「反逆罪」に問われかねない情勢だそうです。

 そのなかでも、反対運動を続けている、たとえばグエン・スアン・ジエンさん(国立ハンノム研究員所属の任期ブロガー)らは、日本政府に抗議する署名集めをネットで実施。自国政府に直接反対することは許されないので、「日本が原発輸出を止めてくれ」という形をとっているのです。

 ハノイの日本大使館と日本政府に、署名入り抗議文を送付し、請願書の中で、「日本によるベトナムへの原発建設支援を『無責任、非人道的、非道徳的』」と批判しています。

 原発立地予定地は、アオウミガメの産卵地でもあるヌイチュア国家公園の景勝地に隣接、原発からの温排水は漁業はもちろん生態系への大きな影響が懸念されています。

 また、原発は新たな、しかも大きな利権であり、汚職や腐敗がまん延している独裁政権のもとで、さらに懸念が強まるとされています。

 日本とベトナムとは、友好関係を維持してきました。しかし、核廃棄物という核ゴミの処分ができない原発を輸出することによって、「大きな問題を輸出」すれば、のちのち禍根を残すことになりかねません。

 私たちは、自国の原発再稼働と新設に反対すると同時に、海外への輸出についても「ストップ原発輸出」の声を上げることが求められています。