おはようございます。 生き生き箕面通信1627(130606)をお届けします。
・アベノミクスは早、賞味期限切れのようです
「爆発だ」と、岡本太郎をまねて声高らかに宣言してみせたものの、株式市場は「しらーっ」と、今年3番目の大幅下げで518円安。安倍首相が渾身の力を振り絞って打ち出した「決め手の成長戦略第3弾」は、「オ―ノ―、ノーサプライズ」と冷たくあしらわれ、出鼻をくじかれました。鳴り物入りのアベノミクスは、早くも賞味期限切れの様相です。
しかし、政府翼賛新聞の読売新聞は、「民間活力の爆発」と一面トップに大見出しを掲げ、たいこ持ち・ちょうちん持ち新聞を作っています。さらに社説でも、「民間活力の爆発で日本再生を」と、くどいほどの「爆発」見出しで持ち上げています。この社説は、ついでに「原発の再稼働を」と、これまたくどいキャンペーンを繰り返しています。
安倍首相が昨日6月5日に発表した「成長戦略第3弾」は、日本産業再興プラン、戦略市場創造プラン、国際展開戦略と何やら見栄えの良さそうな言葉を連ね、「世界で一番企業が活動しやすい国」「国家戦略特区」「世界大学トップ100に10校」など、「世界で勝てる国」のキャッチフレーズがオンパレード。
しかし、キャッチフレーズばかりで、具体策は先送りです。民間設備投資70兆円、原発などインフラ輸出30兆円、国民総所得(GNI)は一人当たり150万円増など、景気のいい数字を並べて見せたものの、ホントにできるの? 結局、絵に描いたモチをひらひらさせて見せた印象です。そしてこれらはすべて、官僚の作文であることが見え見えです。官僚の頭もこの程度です。つまり、すぐに作文に過ぎないと見破られる程度の代物なのです。
市場の受け止めも、「アベノミクスはしょせんバブル頼み」と見破り、さっさと逃げ出し始めたようです。
「成長、成長」とかまびすしいのですが、立ち止まって考えてみると、ホントに「成長しなければならないのでしょうか」。地球上にはすでに70億人もの人間という”大食らい”が張りつき、地球をむさぼり尽くしてきたため、地球は悲鳴を上げています。化石燃料にいたっては、シュールガスを掘り出すと言って地中深くまでパイプを入れ、高圧水でむりやり地上に出させています。おかげで地下水は汚染放題です。
経済が成長しなくても生きていける道を探りましょう。「国民の生活が一番」を掲げ、これを実現する道を切り開きましょう。
たとえ成長戦略が成功しても、庶民に回ってくるのは、「トリクル・ダウン」にすぎません。大企業などが成長すれば、その成果のトリクル(滴り、細い流れ)が従業員にもお裾わけされますよ、といいます。でも、それはしょせんトリクルの名の通り滴りに過ぎません。大部分の美味しいところは1%の人々が取り、私たち99%に回ってくるのは食べ残しみたいなものです。
目の前ばかりに囚われていると、20年先、30年先にはもっと酷いことになりそうです。いまから、その準備が欠かせません。そのためには、政治を民意で動かす必要があります。現在の安倍政権は、アメリカのご機嫌取りにしっぽを振っている、ポチ政権です。
私たち庶民の民意に沿う政権を、もう一度作りましょう。7月には間に合わなくても、次の総選挙までは3年あります。諦めたらおしまい。しこしこ、粘り強く取り組みましょう。