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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信1098 ・「モスクワの春」は訪れるのでしょうか

2011-12-11 07:24:10 | 日記

 おはようございます。東日本大震災から今日で9か月。民主党政権の対応は遅れに遅れ、復興が遅々として進まない。被災地の人々は多くが自分が住んでいるところにも戻れず、寒い冬を迎えようとしています。東京電力の賠償実施も遅い。口先とは裏腹に、相変わらず手続きは面倒で、しかもできるだけ値切ろうとしているようです。
 生き生き箕面通信1098(111211)をお届けします。

・「モスクワの春」は訪れるのでしょうか

 ロシア・モスクワで開かれた「反プーチン集会」は、小雪舞う零下1度の広場に万を超える人々が集まり、世界を驚かせました。「プーチン、止めろ」「インチキ選挙はやり直せ」「泥棒権力は☓」などのプラカード。プーチンさんの苦虫を噛みつぶしたような、眉間にしわを寄せた渋面が目に見えるようです。

 そのプーチンさんに、中国は12月9日に北京で「孔子平和賞」の授賞式を行ったのですが、さすがに欠席した、と外電が伝えています。中国政府が、民主活動家の劉暁波氏が受賞したノーベル平和賞に対抗して急きょ創設したのが孔子平和賞ですが、よりによって手が血で汚れているプーチンさんを選ぶとは。孔子さんが泣きだしそうです。

 プーチンさんの与党「統一ロシア」は先の選挙でかろうじて過半数を獲得したという結果が発表されましたが、不正選挙そのもので投票数が不正に操作されたことを疑う人は少ない。それは零下1度の天候にもかかわず、主催者発表で4万人、警察発表でも2万5千人と、ここ10年で最大規模の集会・デモとなったことに端的に表れています。

 プーチンさんは地方を中心になお人気が高くで、すぐ政変につながるとは見られていませんが、不正選挙の事実解明や責任者の処罰が行わなければ、抗議行動は長引き、来年の大統領選挙にも影響すると見られています。次の抗議行動は、クリスマス・イブの今月24日に予定されています。

 プーチンさんは、反対派を抹殺し、それを批判するジャーナリストを次々に殺害して弾圧してきました。もともとロシアの諜報機関・旧KGB出身で、そのすさまじい弾圧で国内を「安定」させ、のし上がってきました。昨日の集会・デモには、右から左まで幅広く集まり、しかもデモに参加するのは初めてという人も数多くいたそうです。ネットを通じて参加した人が多く、これは「アラブの春」を連想させます。

 昨日はまた、ノルウェーの首都オスロの市庁舎でノーベル平和賞の授賞式が行われ、リベリアとイエメンの女性活動家3人が受賞しました。式典の記念講演で3人はそれぞれ「途上国での和平や国家建設に、女性の関与が不可欠」と強調。現職大統領のサーリーフさんは、さらなる「行動」を誓ったそうです。僕は、プーチンさんの次なる「行動」はさらなる「弾圧」になる、と見ています。プーチンさんは、「モスクワの春」を弾圧し、「モスクワの冬」を演出することになるのは間違いないと見ます。「KGB」出身で、「弾圧」することしか知らない人物だからです。