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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信1093 ・猛威をふるうヘッジ・ファンド――いずれ標的は日本国債か

2011-12-06 06:44:28 | 日記

 おはようございます。フランスの原子炉の安全性が脅かされました。フランスの原子炉にグリンピースのメンバーがたやすく侵入し、その写真を公開しました。テロが起きる欧州ですら、この体たらく。プロの破壊工作者には簡単に攻撃できる原発です。危ないものです。日本の原発はもっと簡単にやられます。
 生き生き箕面通信1093(111206)をお届けします。

・猛威を振るうヘッジ・ファンド――いずれ標的は日本国債か

 今朝の読売新聞一面には、サルコジさんとメルケルさんの二人が笑顔でパリの大統領府から現れた写真を掲載しました。大きな見出しで「財政規律違反国に自動制裁 独仏、EU条約改正案」とし、ニュースを伝えました。

 この欧州の通貨危機はなかなか収まらず、何がどうなっているのか、私たちには分かりにくい。しかし、「攻めるヘッジ・ファンドvs守りに大わらわの独仏」という構図とすれば、大づかみできるのではないでしょうか。

 世界の経済を混乱させてきた元凶は、ヘッジ・ファンドです。ヘッジ・ファンドは巨額の元手にレバレッジ(てこ)をきかせてさらに巨額化させたマネーを用意しておき、狙った国債などに情報戦を仕掛けて暴落させ、暴落したところで買い戻し巨額のサヤを抜く(暴利を上げる)のです。アメリカ・ニューヨークのウオール街に代表される投機家たち。ゴールドマン・サックスに代表される金融資本主義の親玉と、そこから”投資”される巨大投機資金を操るヘッジ・ファンドが、実体経済を混乱させてきました。

 ヘッジ・ファンドが今狙っているのが、ユーロ圏の国債です。ギリシャに端を発し、イタリア、フランス、ドイツまで脅かす猛威をふるってきました。これに対抗するために、独仏両首脳が、EU
条約を改正して「財政赤字が国内総生産(GDP)比3%を超えた国に対して、自動的に制裁を発動することを盛り込む」ことで一致しました。財政主権を一部放棄させられる内容です。結果的には、ユーロを一段階上の国家融合体へ後押しする格好でもあります。

 本来なら、ヘッジ・ファンドの行き過ぎた投機を規制すればいいはずですが、それはほとんど俎上に上がってきません。つまり、そうした規制をさせないほどウオール街の力が強いのです。オバマ大統領もヘッジ・ファンドに手を焼き、一時規制しようと動きましたが、いつの間にか沙汰やみになってしまいました。いまやウオール街の金融資本が、世界の主要国の主権まで左右するまでに力を持つてきました。

 ヘッジ・ファンドは、かつては南米やアジアの通貨を狙って荒稼ぎしてきました。それがいまはユーロ圏に移っています。多くの人が「日本の国債はいつ狙われてもおかしくない」と見ています。すでに、日本の「円」は、ファンドの餌食にされてきました。ファンド側にしてみれば、1ドル70円台前半まで円高にすれば、日本政府が必ず「介入」して70円台後半まで円安誘導することが実験済みです。しばらくすると、また「超円高」を仕掛け、日本政府の介入を待つ。さてその次に日本に仕掛ける手は、どんな形をとるのでしょうか。それに対して、「のダメ政権」は対抗できるでしょうか。