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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信1094 ・明日は日米開戦70年――日中・日米開戦から何を学んだのでしょうか

2011-12-07 06:47:03 | 日記

 おはようございます。「ムネオハウス」の鈴木宗男さんが昨日、仮釈放になりました。「とりあえず、お帰りなさい」。小沢一郎氏や鳩山由紀夫氏ら参加して、「帰りを祝う会」が開かれました。何だかうれしくなるニュースです。
 生き生き箕面通信1094(111207)をお届けします。

・明日は日米開戦70年――日中・日米戦争から何を学んだのでしょうか

 70年前の11月26日に千島を出港した南雲艦隊はハワイに接近、真珠湾に停泊する米国艦隊に明日12月8日(日本時間、米国時間は12月7日)に奇襲攻撃をかけ、日米戦争が始まりました。

 「臨時ニュースを申し上げます。わが大日本帝国海軍は本日未明、米英戦争に突入せり」という趣旨の大本営発表に、日本中が「バンザイ、バンザイ」と喜びで興奮しました。この日以降、朝日新聞も、読売新聞もカネや太鼓で「戦争賛美」をうたい、紙面には「鬼畜米英」の文字が踊りました。

 今朝の朝日新聞は、社説で「真珠湾70年」を改めて総括し、「危機の時代へ三つの教訓」を記しています。「ひとつは、危機の時代には、単純な解決を性急に求めないこと。ふたつめは、危機の時代にこそ、意見の多様性を尊重すること。三つめは、世界に目を向けるときは、あわせて他者の視座でわが身を見ること」としました。

 要するに、世界の動きを注意深く把握し、相手の立場も尊重しつつ身を処する、ということのようです。

 野田首相は12,13の両日、訪中することで日中両政府が合意していましたが、中国側から直前になって「延期」の申し入れがありました。13日が南京占領74年でのちの南京事件に発展し、中国国民の感情からデモなどが想定されるという理由のようです。中国側は南京事件によって中国人30万人が虐殺された、と主張しています(日本側は否定)。中国ではいまも、南京事件は一般庶民のレベルで忘れられない、生々しい事件ですが、日本では一般庶民のレベルではいまやほとんど知る人も少ない過去の中に埋もれてしまっています。

 さて、現在の日本の立場は、アメリカと中国とのはざまにあって、たとえばアメリカとの間では「TPP」(環太平洋経済連携協定)が、中国との間には「ASEAN+3(日中韓)」が懸案として横たわっています。

 野田首相は、TPPに前のめりです。アメリカの「中国封じ込め戦略」に積極的に加担する姿勢です。

 しかし、日本は、ここはよくよく考えましょう。日本は、アメリカと中国との懸け橋になり得るポジションが取れるのです。どちらか一方に加担するのではなく、米中両国となんとか協力して世界を安定に持っていかなければ、世界は破たんの危機に直面しています。

 あの日米戦争からの貴重な教訓は、そうした懸け橋の役割を「発見」すること、といえるのではないでしょうか。野田首相には、アメリカ、中国の双方となんとか連携して「太平洋の時代」を輝くものにするよう、必死の努力をしてほしいと思います。そのように努力する姿が見られれば、「のダメ首相」などと悪態をつかずにすむのですが……。