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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信874 ・橋下知事の「脱原発」構想は先送りに

2011-04-29 07:02:07 | 日記
おはようございます。福島から大阪に避難してきた小学4年の女の子が昨日、堺筋のりそな銀行本店ホールでのチャリティーコンサートで、「弾きたかった」というピアノを演奏することができたそうです。
生き生き箕面通信874(110429)をお届けします。

・橋下知事の「脱原発」構想は先送りに

 近畿などの2府5県でつくる関西広域連合の昨日の会合では、橋下・大阪府知事が提案した「原発の新設や運転期間の延長を止める」といういわゆる橋下構想は、意見集約を見送る結果となりました。とりあえず「様子見」に逃げ込んだわけです。

 「脱原発」へ知事レベルからリーダーシップを発揮しようという見識は、まだ弱いと言わざるを得ません。関西広域連合が「脱原発」の旗を高々と掲げるなら、「日本再生は関西から」という全国ブランドにでき、事実21世紀に生きる日本の方向を明確に示せたはずです。しかし、結局、チャンスをものにできるだけの「タマ」は少数派だったようです。

 今朝の朝日新聞に、注目されるインタビュー記事を見つけました。ジョン・ダワーというアメリカの歴史学者(マサチューセッツ工科大名誉教授)へのインタビュー(15面)です。ダワーさんは「3・11前の日本にとっての『核の脅威』は北朝鮮など外からのものでした。しかし、3・11後に原発事故で気づいたのは、『核の脅威』は内にあった、ということです」と指摘。そして「今回が単なる1回限りのアクシデントで、将来はもっと安全な原発の建設が可能なのでしょうか。それとも、原発依存から脱して、代替エネルギーの開発に大きく踏み込むべきでしょうか。一般の人も加わるボトムアップで議論を重ねるべきでしょう。日本は広島、長崎の経験を踏まえて、エネルギー政策で世界の指導的役割を果たしてほしい」と語っています。

 いま日本で最も注目されている原発のひとつが、静岡県御前崎に立地する中部電力の定期検査を終えた浜岡原発3号機です。東海地震の震源域が直下にあることが確認されていますが、中電は7月にも運転を再開したい考えで準備を進めています。浜岡原発は東海道の真ん中にあり、ひとたび直下から地震の破壊力が吹き上げた場合、その放射性物質は首都圏はもちろん関西にも降りそそぎ、日本の壊滅となります。

 しかし、菅政権は自民党以上に原発推進を国策としていますから、しばらく「様子見」でほとぼりが冷めるのを待つという姿勢です。菅政権には一刻も早くご退場いただかなければ、日本は本当にずるずると泥沼に引きずり込まれるだけになりそうです。