いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

SafdarjungTomb、 サフダルジャンク廟

2007年05月04日 11時24分15秒 | インド・3回目・シンガポール


ニューデリーの中心コンノートプレイスから車で20分ほど。デリーでは行きやすい観光サイト。 インドはデリーにお仕事に行っても、田嶋春さんに会えなかった人は、代償に、フマユーン廟か、ここサフダルジャンク廟に来れば、ムガル帝国の栄光の曳航を感じることが出来る。

というのはちょっぴり嘘であって、タージマハルと比べるとその壮麗さはとても違う。おいらはとやかく言える筋合いでもないので、「タージ・マハルに似たこの壮大な建築物は、実はお粗末な出来なのである。」と偉いセンセのお言葉(『多重都市デリー』、荒松雄)を書いておく。ただし、センセがご指摘なもっと重要な点は、このサフダルジャンクの廟は、主君であるムガル帝国の皇帝のお墓よりはずっと壮大であるということ。

フマユーン廟がレッキとしたムガル皇帝のお墓であるのに対し、このサフダルジャンク廟は皇帝のお墓ではなく、宰相・サフダルジャンクのお墓。 つまりは、皇帝をお飾りとして実権をほしいままにした世俗権力者のお墓なのです。 日本で言えば、下馬将軍の異名をとった酒井忠清みたいものか。 もっとも尊襄派から見れば徳川将軍連中が皆、皇室をないがしろにした、「サフダルジャンク」ということになるのだろうが。

Wikipedia; Safdarjung