いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

侍毛バリに釣られてみる;あるいは、抗顔座食について

2010年11月30日 20時37分16秒 | 日本事情

―我 朝上古ノ制海内挙テ兵ナラサルハナシ、有事ノ日、天子之カ元帥トナリ丁壮兵役ニ堪ユル者ヲ募リ以テ不服ヲ征ス。役ヲ解キ家ニ帰レハ農タリ工タリ又商賣タリ、固ヨリ後世ノ双刀ヲ帯ヒ 武士ト称シ抗顔坐食シ 、甚シキニ至テハ人ヲ殺シ官其罪ヲ問ハサル者ノ如キニ非ス。

『徴兵告諭』 明治5年の明治新政府による太政官告諭の冒頭部分より

武士ト称シ抗顔坐食シ、=武士と称して、あつかましくもはたらきもしないくせに、ただめしを食い、

甚シキニ至テハ人ヲ殺シ =場合によっては人を殺し

官其罪ヲ問ハサル者ノ如キニ非ス =当局はそれを無罪とみなしていた ―




from http://hiwihhi.com/cytometrer/status/16747275042

侍毛バリに釣られてみる(さむらい・けばりにつられてみる)

やっぱ、お武家さまいいよ。民百姓からふんだくったカネで研究道楽ができる。

「科学技術」問題で、科学と技術を分けろ!という主張がある。その主張がある点ではもっともだと思うことがある。それは、この技術が世の中に役立つんだ!将来数千億円規模の産業になるんだ!と開発予算を政府予算として税金からつぎ込んでいる研究者たち。そして、ほとんど何にも実用化してないでやんの。

たとえば、バルク金属ガラス。杜の都大学の総長さんの大風呂敷。

下記画像は"バルク金属ガラス"の市場規模の将来予測で2006年になされたもの。今年2010年には、2000億円の市場規模になっているはずだった。現在、ほとんど大規模量産・販売されている気配はない。

さらに、一部情報によるとJST(独立行政法人 科学技術振興機構)やNEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)などの公金でこのバルク金属ガラスに投入された資金は200億円になるらしい。さらには用途開発など材料の使い道を開発することに税金を使っている。本末転倒だ。

未確認情報によるとYKKなどのメーカーはバルク金属ガラスの開発から撤退したらしい。さらには世界の有名メーカーが特許使用権を求めてきているという話も聞かない。

市場・世俗での需要状況がわからない材料を作って、使い道を探すって、いくら税金があっても足りない。科学者が驚愕する物性が、そのまま世俗で役にたつわけでもないことはいうまでもない。こんなすごい物性なんだから、必ず世で必要なはずだろうという発想なのであろう。まさに、武士の材料開発である。



http://www.ryutu.inpit.go.jp/business/2006/t3-3.pdfより。(注意! 2.4Mb、 重いかも)

■ ~♪~夢の中へ~♪~~♪~夢の中へ~♪~

  ~♪~行ってみたいと、思いませんか?~♪~



ちっち(七十七)銀行で行われた、"士農工商"の"商"向け後援会の資料より; 
重い!:[PDF]夢の新素材“金属ガラス”の 発見と実用化
軽い:井上 明久氏の「財団設立10周年記念講演会」 盛会裏に終了!

そんなにすごいと思うなら、仙台・ちっち(七十七)銀行が投資すればいいのにね。

~♪~探し物は何ですか?~♪~ ~♪~見つけにくい物ですか~♪~

~♪~カバンの中も~♪~ ~♪~天津港も探したけれど見つからないのに....~♪~ まだまだ探す気ですか?

~♪~それより国家予算と踊りませんか?~♪~ ~♪~夢の中へ~♪~

~♪~夢の中へ!、食税したいと思いませんか!?~♪~

▼同様に、バイオによる大風呂敷もあった。

■その一方、"士農工商"の工商の方はつらい。たとえば、新日本製鉄は粗鋼生産量を2008年の3,688万トンから2009年には2,761万トンに減らした。同様にJFEスチールは3,370万トンから2,628万トンへの減産。理由は円高による日本の産業界の海外転出による、日本国内での粗鋼需要の低迷。つまり、産業が空洞しているので、粗鋼を買ってくれる企業が日本から消えていっているのだ。そういう海外に出て行った日系企業は現地で安い中国産の粗鋼を買う。事実。鉄鋼メーカーの世界ランキングでは、10位以内に中国メーカーが5社を占める。日本勢は上記、新日本製鉄とJFEスチールの2社。そして、順位をずるずる落としている。ただし、それでも世界6位と9位の鉄鋼メーカーである新日本製鉄とJFEスチールの売上高は、それぞれ3.5兆円と2.8兆円である。[数字は「週刊ダイヤモンド」2010/11/27号、"数字で会社を読む・新日本製鉄"]

この数字から見て、上記の"バルク金属金属ガラス"のちんけさがわかるだろう。

さらに"工商"は激動の世界状況で必死の企業経営を迫られている。翻って、おさむらいさま。民百姓からふんだくったカネで一生安泰。うらやましいかぎりである。

日本政府の数少ない税収の源が売上高数兆円規模のメーカーである。その税収から、ろくに世の中のためにならない材料、役に立たない材料の研究道楽に遊んでいるのが"士農工商"の頂点に立つお武家さま=食税研究者さまたちである。ホント、うらやましいかぎりだ。

"士農工商"の工商ならまだましだ。"士農工商"、#$、&!*、の下のdeath valley traveller (死谷旅人)なのが、おいらだ。役に立たない材料の研究などという贅沢は許されない。その性能がどんなに世界唯一、世界一であろうとも市場で売れなければ、プロジェクト解散である。この解散査定は毎年ある。実際、三年前には、プロジェクトの解散、転売もされた。買おうと手付けをしたが、すぐ捨てたメーカーもいた。死の谷をさまようおいら。一度でいいから、役に立たない材料の研究などという贅沢というものをしてみたいものだ。

と、今夜も、ねたみ・ひがみ・そねみを駆動力として愚痴流束を発現させてしまいました。

●蛇足;―(住友財閥の後援で)彼(本多光太郎)の部門は鉄鋼研究所、さらに金属材料研究所へと発展する。ここから登場したのが、まず大正五年のKS磁石鋼である。タングステン、クローム、コバルト、炭素を含む特殊合金で、世界最強の磁石鋼として国際的に注目され、ジーメンス、GEなどがあいついて特許使用権を購入して、住友財閥の投資を稔らせた。― 宮田親平、『科学者たちの自由な楽園』


↓嘆きの壁? 2003年頃撮影;






- - 武士の恥をしらざること今日に至り極まれり - -  松陰 「講孟箚記」


毎週、コーンサラダの画像を撮っています; 8週目

2010年11月27日 07時32分35秒 | 筑波山麓


↓ピーマン;この時期貴重な野菜です。


↓キンカン


↓先週からずーっと鎮座しているハナミズキの実


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武士漂流時代 「余った三河武士」はどうなるか?

2010年11月25日 19時35分57秒 | 日本事情

「余った三河武士」はどうなるか?、あるいはメリトクラシーとアリストクラシーの半端者。

11/25なので、例年のしきたりに従い、三島ネタ;

▼過去記事 11/25
2009年画面で告白 in English、あるいは45歳で隠れること
2008年(無題)
2007年初霜の時期
2006年 うちのこは嫌い

●最近気付いた三島に関すること;

・三島は恩賜の銀時計をもらったことは知っていた(下貼り付けのYouTube内の"木像の様だった"ひろひとさんの思い出を参照)。おいらは勝手に東大法学部の時に三島が恩賜の銀時計をもらったと思い込んでいた。三島が学校秀才であったと。違った。三島が恩賜の銀時計のは目白でだったのだ。つまり学習院の高等科でのことだったのだ。どうせ周りはみんな漢字読めない連中ばっかだったのだろうから(ウソです)、ちょっとの努力でよかったのだろう。

・そして、wikiによると、三島は(旧制)一高を受験するも、落ちたらしい。

東大法学部を出た三島は大蔵省に入省した。でも、別に秀才ちゃんじゃなかったみたいだ。高等文官試験に167人中138位という成績で合格した(wiki)。

ということは、三島は、実は、メリトクラシー(能力主義)・エリートではなかったのだ。一方、祖母"夏子は両親から引き離し、公威に貴族趣味を含む過保護な教育"い、三島を学習院に入れた。でも、平民は平民。アリストクラシー(貴族[世襲]主義)の観点からも残念。

つまりは、平岡公威さん・三島由紀夫は、メリトクラシーとアリストクラシーの半端者なのだ。

・大蔵省に入ったのが昭和23年(1947)。つまりは占領下まっただ中のこと。当時の日本政府は占領軍・GHQの管轄下にあり、占領軍の意向で内政を"代行"するのが業務であった。たとえば、英語ができた宮沢喜一さんの主業務は毎日占領軍・GHQとの折衝であった。これがどんなに嫌なことであったをのちのちまで"愚痴"っていた。

・そんな占領軍の代行業務を行うOccupied Japan政府に三島は好き好んで、しかも成績下位で、就任したのだ。つまりは敗残国家の人間として占領軍の代行業に就いたのだ。三島は「俺は戦後と寝なかった」と豪語したらしいが、どうなんだろう。戦後=占領体制の本丸に出仕を願いでたのではなかったのだろうか? 勝者に取り入り生活する敗者。

・"勝者に取り入り生活する敗者" は、先の大戦の敗戦後に始まったことではない。明治維新の時(本ブログでは薩長によるニッポン乗っ取り・クーデター)、徳川家臣団は、すなわち三河武士どもは、クーデター勢力とろくに闘うこともせず、服従。その後、新政府への出仕に必死になった。その出仕への径路が明治新政府による学校制度とそれに付随する能力主義(メリトクラシー)である。ここで言いたいことは、現実の武士なんてのは、状況に順応することに窮する集団なのである。何かあったら死をも恐れぬ!というのは本当の武士の実態とは違う、物語としての「武士道」なのだ。


三島の祖母・夏子は永井一族の出らしい。旗本ではなかったらしいが、尾張の家臣団の末裔だ。荷風の永井一族と同族という。荷風の父は尾張の徳川家臣団の出だが新政府に出仕(wiki)。息子の壯吉には一高に入ることを強く求めるも、失敗。学歴貴族になりそこねた壯吉は、荷風となる。「余った三河武士」はどうなるか? 作り話創作者になっただよ。

・そして、平岡公威さん。「余った三河武士」はどうなるか?三島由紀夫になる。作り話創作者になっただよ。そして、パフォーマーにもなった。そして、戯曲作家だけあって、物語としての「武士道」のシナリオをでっちあげて、演じたのであった。

切腹した「余った三河武士」残党。

↓漂流する武士残党;

―若き三河武士のために、裕次郎ポーズを捧げています。―

三島由紀夫 vs 東大全共闘


★博士漂流時代 「余った博士」はどうなるか? 人類に敵対する作り話創作者になっただよ。


岡目八目・就活 

2010年11月23日 18時23分15秒 | 日本事情

― 先日私は息子をある私立大学に入れたというタクシーの運転手にあった。その私大は学生数が多くないことを特色にしているところだったので、教育が行き届いていいだろうというと、運転手はいったものである。
「教育なんざあどうでもいいんです。就職ですよ、旦那。あそこは就職の売れ口がいいですからね。何しろ大学出でなけれりゃこれからの世は渡れないからねえ」
 私はもちろんショックを受けたが、考えてみればこれはもっとも明快でかつ率直な世間一般の大学観である。 ―

江藤淳、「大学その神話と現実」、1966年、『江藤淳 著作集6* 政治・歴史・文化』


(ちなみに1966年の大学進学率は短大含めて25%である [出典])


■大学3年生の新卒採用のための就職活動が始まったせいか、最近のマスコミは就活問題の報道が多い気がする。特に来春入社の大卒の就職内定率が低いので余計危機感が広まっているのであろう。

■その習慣に賛成するとは別に、事実の認識(おいらの)の問題として、大学新卒で大企業に就職すると、その先絶対安泰というとは完全保障されるとは言えないが、非正規・バイトやワーキングプアーなどという人生よりは相対的には、安定である。大企業における正規社員の解雇が事実上不可能であるという経験的事実により証明されている。

非正規・バイトとして大企業における"ノン-ワーキングリッチ"現象というのは本当にある。正社員への労働のしわ寄せといった問題があるのだろう、という指摘もあろうが、おいらの見る限り、問題にはなっていない。なぜなら、出世したい正社員は普通に1日12時間働く。そして、休みもめったにとらない。そもそも土日も普通に来る。一方、出世したくない正社員は9時-5時である。そして、すんごい仕事しないし、よく休む。大企業って有給をちゃんととると、土日を含め年に160日(もっとかな?)は休める。さらには、最近(?)、コンプライアンス問題、人権尊重の啓蒙運動で、社員にプレッシャーをかけること(パワハラ)が厳禁されている。なので、出世しないと覚悟を決めると相当何もしなくていいのだ (もっとすごいことがあるのだが、今日はやめておく)。というか、端(はな)からプロジェクトや仕事に関心がない。まだ40歳前後。全く勉強しない。それで、給料はびっくりするほど高い。 いいたいことは、おいらがみたバイト先の例では、一度大企業の正社員になると、1日12時間働く出世コースでも、"ノン-ワーキングリッチ"でも、選ぶことができるということ。ちなみに、給料は両者で3割も変わらない。出世コースの人は仕事(地位・権限)が報酬なのだ。

■そんな大企業の正社員は現世の"お貴族さま"だ。その現世の"お貴族さま"の登用試験こそが、大学卒業予定の3年生が挑戦する関門なんだろう。報道やネットで見聞にするに、とてつもない消耗戦のように思われる。

■そんな先日、50半ばの知り合いが夫婦で大学の保護者向けの"就活説明会"に行ったという話を聞いた。息子は"都の西北"大学に通う秀才ちゃん。夫婦とも大卒。旦那さんは都内の情報産業会社勤務。奥さんも働いている。二人とも企業の内情は当事者として承知。

そんな夫婦で大学の保護者向けの"就活説明会"に参加した知り合いが言うには、「大学の先生は話がだらだらしていて、要点がわからない」、「あんなプレゼンじゃ企業では通用しない」などきついことも言っていました。それに対しおいらは、そりゃ大学のセンセは「学生気分」(それを就職後は払い落さなければならない)の親玉ですからと答えると、わらっていた。

つまり、大学は就職予備校と化しているというぼやきはあたらないわけです。予備校というのは入学試験を通る技能を身につけさせてくれるのですが、大学で大学風の文化的素養を身につけることだけでは、就職の面接を通る態度や技能は身につかないのです。

■今報道などで、就活に成功する学生は親子仲がいい、といういいます。おいらもそんな気がします。面接をはじめ企業となじむ態度、思考、自己表現(話し方)は、学生が家庭で身につけているように思います。直接人から人へと伝播、つまりサラリーマンである親からサラリーマン志望の子供へ伝わっていくのでしょう。これは「サラリーマン」文化の伝承ということだけではありません。

よく、「何度も面接でおとされるが、理由がわからない」とか、さらには「採用の判断基準がはっきりしないので不当である」とかいう声を聞きます。例えば⇒茶番としての就活。これらの悲惨な点は、なぜ面接で通らなかったか本人に知らされないことです。たぶん、重要なのは、言語運用能力。特にオーラルの言語運用能力。実は日本語が不自由な日本人って多いとおもいますよ。

おいらの推定では、話す能力がないことが最大原因だと感じます。日ごろ、大人の人とそれなりに知的な話題を筋を通して議論するということをしていないと、いきなり面接で企業の面接者と話をしても、そりゃ通用しないと思います。知能が高いのにオーラルの言語運用能力が低い人って結構います。それはもったいない。訓練が必要です。

面接に通る人というのはそういう訓練が日ごろから、そして小さい頃からできているのだと推定します。今の若い子は友だち同士でそういう「それなりに知的な話題を筋を通して議論するということ」はあまりしなさそうなので、はやり、家庭でやっている子が面接に"強い"ということになるでしょう。上記の"これは「サラリーマン」文化の伝承ということだけではありません"という意味は、「それなりに知的な話題を筋を通して議論するということ」を家庭で親子でして、ある種の文化的態度を伝承しているという意味です。

思いて学ばざればすなわちクラシ⇒思いてしゃべらなくてもすなわちクラシ

さらには、50歳なかばのサラリーマンだと人事や採用、部下管理など実務の経験があるので、子どもの就活へはいろいろアドバイスができます。親子仲のよい学生が就活に強いという理由でしょう。もっとも大前提として親がサラリーマンということですが。

もちろん、学校、大学でやってもいいのでしょうが、今はそういう雰囲気でもないのだと忖度します。さらには本来すべき議論の訓練も、一部の優秀大学を除いて、できないと思われます。

それで、"大学の保護者向けの"就活説明会"に行った夫婦"と"就活に成功する学生は親子仲がいい"に話を戻すと、あぁあの家は親子が仲がよくて子供が秀才ちゃん(よくしゃべるらしい)なんだなぁと思った次第。

■それで、別においらは、サラリーマン文化や新卒一括採用を称賛したいわけではありません。ただ、新卒一括採用にのりたいけど、困難にぶつかっている人のために、40過ぎてバイトのおいらが、少し書きました。新卒採用とは無縁の人生でした。「岡」目八目って上から目線ですね。「谷底」目八目ってところでしょうか。

☆就活ジョークでこんなのがあった;

面接官、「学生時代一番打ち込んだものは何ですか?」

学生、「就活です」


Re; 惑星探査機『はやぶさ』の残念について 、あるいは1粒じゃNASAの取り分がないよ

2010年11月21日 19時22分36秒 | 日本事情
(今夜もねたみ・ひがみ・そねみ爆発です。ゆるしてください。)

●先日、試料採取目的惑星探査機『はやぶさ』の残念について という記事を書いた。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【010】 目標未達成

目標採取試料Xグラムが分析されて、太陽系起源とその後の惑の星進化を明らかにされるという目標に対し、今回は残念なことに、わずかの物質しか採取できませんでした。

至りませんでした。

至らなかった技術的理由は、これこれこうです。

もし、機会をいただけるのであれば、この至らなかった技術的課題を、こうこうこういうふうに善処して、再挑戦したいです、というわけでもない。

あたかも、成功したしたような振る舞いだ。

誠に残念である。 イトカワの物質が十分採取できなったという目標未達成より、

傍から見ていて、当事者であるプロジェクト・マニジャーの「どうしてこんなに自己満足しているのだろう!」という態度や、

NHKをはじめ大手新聞社などを情報操作で"大本営発表"を垂れ流しさせる当局、

そして、ご同伴の幇間"ジャーナリズム"が、である。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

■御承知のとおりJAXAは「イトカワ」の試料1500粒が採取できていたと発表した。これをふまえて、

おまいの先日の記事は"誹謗中傷"だろう、あやまれ!というご意見がでていそうなので、書く。

■快挙!なのか?

新聞などはあいもかわらず大本営発表である。これらの試料は確かに小惑星イトカワのものであるに違いないようだ。だからと言って、前記事にも書いたようにこれらの試料で「太陽系の起源とその後の惑星進化を明らかにされるという目標」が達成できるかということは現時点では不明である。

ましてや、川口プロジェクトマニジャーは「1粒でよかった」と言っている。


川口教授「本当に信じられない」 はやぶさの“おつかい”成功に「感激」#a

つまりは、サンプルリターンが目的であるので、1粒でも回収できれば、プロジェクトは成功なのだ、という考えなのだろう。

なんという倒錯した発想だろう。なんのための宇宙研究なのだろう。でも、わかるのだ。川口さんは機械屋さん、衛星屋さんなので、実は、試料とか、ましてや、「太陽系の起源とその後の惑星進化」には本当は興味もないし、無知なのだろう。それは、「はやぶさ」騒動での「はやぶさ」サポーターたちと同じなのだ。もちろん、おいらもそうだ。「はやぶさ」のカプセルの中に見つかったのは、「微粒子の多くが鉄とマグネシウムを主成分に持つ「かんらん石」や「輝石」と呼ばれる鉱物だった」(#1)らしい。

でも、1粒でよかったとか言っているので、川口プロマネを、comical scientistsと同格のcomical managersにしてみました。

なお、拙図案は本歌のコミックサイエンス撲滅宣言の図案に"サメ肌が治らない"とあったので、サメ肌といえばこれだなと思ってつくりました。「はやぶさ」のカプセルにも入っていたなんて、さすが先見の明がある!とずがずさんしておるしだいです。


■ 試料回収後の段取りの計画書↓
どうやら、予定では数グラムの採取を期待していたらしい。
:::サンプルリターンミッションでもたらされた宇宙物質のキュレーション・初期分析システムの構築:::
そしてこの中に書いてあった、試料の分配先案。NASA、10%。つまり、試料の10%(案)はNASAに提供するという事前の計画があったのだ。

1粒じゃだめだぞ、川口プロマネ!



■本当に、快挙!なのか? 費用対効果を考えよう。

費用対効果というとすぐ逆上する人たちもいるのだが、費用対効果なのであって、費用対利潤ではないのである。予算の効率的運用。もちろん、宇宙産業の確立などを期待しているわけでなはい。

今回の「はやぶさ」の"快挙"を、日本の科学・技術の水準の高さを示したもので、希望が持てると報道していた。本当だろうか?イオンエンジンの技術の汎用性、応用性はあるのだろうか?もしかして、「はやぶさ2」に役立つだけ?なんら解説がない。そして、科学。今回の試料の解析で、太陽系の起源や惑星の進化に関する新しい知見がわかるのだろうか?

観念的報道。報道で、たとえば、天体表面からの試料回収はアポロ計画の月試料以来の快挙、という。JAXAが考えて、報道機関に配給しているのだろう。よく考えられた表現だ。なぜなら、太陽系の起源を調べるための試料回収は彗星の宇宙塵などの前例があるから、天体表面からの試料回収と条件を付けているのだ。それにしても、世界初、世界一とかまびすしい。科学や技術にまつわる報告はsomething new主義なのだから、多かれ少なけれ世界初、世界一とか普通で当り前である。問題はその世界初、世界一にどれだけの価値があるかだ。

ところで、何より太陽系の起源を調べる試料は隕石であり、日本は、米国とならんで、世界最大の隕石試料保有国である。

そもそも隕石研究で太陽系の起源のことはかなりわかってきているし、未解析の隕石試料も"退"蔵されている。「はやぶさ」が採りに行った「太陽系形成初期の化石」は隕石として地球に落下している。かなり研究されている。

今回の「はやぶさ」騒動の報道も惑星探査機にのみ注視した視野狭窄的知見に基づくもので、日本の手持ちの材料を広く見て、太陽系起源とその後の惑の星進化に対して何ができるか、何をするべきか、すなわち何に科学技術予算を使うべきかという報道は見たことがなかった。理由は簡単で報道の当事者が科学技術の知見がなく、JAXAに情報をもらって情報操作に乗るしかなかったからだ。 (ちなみに膨大な隕石試料は、同じ文科省監督下でも、旧文部省系の極地研の管轄である。)

今回、探査機「はやぶさ」の試料回収の目的は、大気圏突入の熱影響を受けない試料を得ることでもあった。その成果が今回回収できた1500粒から得られるかが問題だ。 どんな成果が上がるか楽しみではあるが、太陽系の起源に関する知見、それも従来のものではない知見がわからないと、もしかして、あの"タンパク3000"より費用対効果は悪いということになるのではないだろうか?

そして、「はやぶさ」は200億円だか300億円かかっているらしい。一方、「博士の無職率は東大の地球惑星科学専攻に至っては八割以上だそうだ」(#2)という情報もある。柳田御大提案の"年収500万円一生ポスドクコース"の人(モデル30歳から60歳までの勤続30年)を1人雇うのに1.5億円/一生。その生涯年収に生涯研究費を5000万円つけて、〆て2億円。「はやぶさ」一機で、100-150人の地球惑星研究者を日本は擁することができる。

どうなんだろう? 「はやぶさ2」

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#1
イトカワの石と断定 「はやぶさ」持ち帰りの微粒子

2010年11月16日 夕刊

「はやぶさ」の収納容器をなぞったへらの先端部の電子顕微鏡写真。小惑星イトカワ由来のかんらん石と輝石の微粒子が付着している=宇宙航空研究開発機構提供
写真

 高木義明文部科学相は16日の閣議後会見で、小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルから回収した微粒子について、元素組成を調べた結果、小惑星「イトカワ」由来の岩石であると分かったと発表した。はやぶさが2005年に接近した際に調べたイトカワ表面の化学組成とほぼ一致した。小惑星からの岩石試料の回収成功は世界初の快挙だ。

 地球以外の天体の表面から岩石試料を持ち帰ったのは1960~70年代の米国のアポロ計画、旧ソ連のルナ計画の月の石以来となる。

 宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)によると、小さなへらでカプセル内の収納容器をなぞり、ケイ素を含む岩石質の微粒子約1500個を回収。ほとんどは100分の1ミリ以下で、エックス線で元素分析できる電子顕微鏡でへらごと調べた。

 微粒子の多くが鉄とマグネシウムを主成分に持つ「かんらん石」や「輝石」と呼ばれる鉱物だった。地球上のかんらん石に比べて鉄が多く、鉄とマグネシウムの比率がイトカワの観測値とよく合っていたという。また、国内の大学の研究者らとともにデータを精査。1500個のほぼすべてが地球外物質の特徴を示した。

 これらの結果から、地球でたまたま混入した物質ではなくイトカワから持ち帰った岩石と判断した。

 はやぶさはイトカワ着陸時に金属球をうち込み、飛び散った岩石片を収納容器に入れる計画だったが、装置トラブルで球をうてなかった。宇宙機構は「着陸時に舞い上がった微粒子が容器に入った」とみている。

 微粒子のサイズは想定より小さいが、大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県)によるエックス線CT(コンピューター断層撮影)や、元素同位体比測定など予定していた詳細分析は実施できる見通し。今後、太陽系の成り立ちを理解する貴重な手掛かりが得られると期待が高まる。

#2 http://blog.goo.ne.jp/drikiru/e/f54131516017f7f227fd6dbbffa26be6

#a
川口教授「本当に信じられない」 はやぶさの“おつかい”成功に「感激」
「夢のようなゴールを目指してきたが、夢のもう1つ上をいくような、信じられない気持ち」――はやぶさがイトカワの物質を持ち帰ることに成功。プロジェクトを率いた川口教授が感慨を語った。
2010年11月16日 18時09分 更新
画像 感慨を語る川口教授。「ちょうど1年前にイオンエンジンが停止し、再開したことをここ(JAXA会見室)で発表した。この1年大きな変化があり大きな成果に恵まれ、本当によかったと思う」とも

 「信じられない気持ちだ」――宇宙航空研究開発機構(JAXA)で「はやぶさ」プロジェクトを率いた川口淳一郎教授は、はやぶさが持ち帰ったカプセルに入っていた微粒子約1500個が、イトカワの物質だと判明したことを受け、会見で感慨を語った。

 地球外の天体からのサンプルリターンとしては、米航空宇宙局(NASA)の探査機「スターダスト」が、エアロゲルを使ったすい星からのサンプル回収に成功しているが、「小惑星からのサンプルリターンは世界初。エアロゲルなどを使わない、コンタミ(汚染)のない状態の回収もはやぶさが初めて」と川口教授は話す。

 はやぶさプロジェクトがスタートしてから15年。「夢のようなゴールを目指してきたが、夢のもう1つ上をいくような、信じられない気持ち」で、「わたしにとってはたいへん、感激的な日だった」という。
1500粒のサンプル 「そんなにたくさんいらないのに(笑)」

 はやぶさカプセルの中身を収集・分析する「キュレーションチーム」が、特殊なへらを使ってサンプルキャッチャー(サンプル容器)の側面をこすり取り調査。1500個程度の微粒子を地球外の岩石質と同定し、イトカワ由来と判断した(イトカワの微粒子、写真公開 はやぶさが回収に成功)。

 イトカワのものかを判断するには当初、大型放射光施設「SPring-8」(兵庫県佐用町)を使った同位体分析など「初期分析」の結果を待つ必要があるとみられていたが、電子顕微鏡による分析の結果からのみから断定。「微粒子が1粒や2粒では結論を出すのが難しかったが、1500もあり、統計的な処理をした結果、イトカワ由来と確信を得た」(JAXAの藤村彰夫教授)という。
画像 カプセルの模型

 川口教授は、サンプル分析の状況を随時、専門の会合などで聞いていたという。サンプルがイトカワ由来と断定し、プレスリリースを発表することに対しては、「本当か? と、わたしが一番慎重だった。サンプルは逃げていかないんだから、初期分析が終わってからでいいのでは、と言っていた」と振り返る。

 だが、初期分析とは異なるアプローチでイトカワ由来と確認できると聞いたとき、「本当に信じられない」気持ちに。「わたしは1粒でいいと思っていたが、1500粒もあると聞いた。そんなにたくさんいらないのに、と正直そう思った(笑)」
「1粒でいいからあってほしい、あるはずだ」

 はやぶさプロジェクトが始まってから15年、はやぶさが宇宙に飛び立ってから7年。「考えてみると、当初は夢のようなゴールを目指して飛行させてきたが、今回、1500個というイトカワ起源の物質を判断するにいたったことは、その夢の1つ上をいくような信じられない気持ち」と感慨深げに語る。

 特に後半の4年半の飛行は「艱難辛苦、たいへんな苦労だった」という。はやぶさは、弾丸を打ち込み、飛び散ったサンプルを回収する計画だったが、弾丸発射に失敗。「弾丸を発射していないと訂正発表した経験があり、その時たいへん苦しかった」と述懐する。

 それだけに、「最後の最後まで確認したいなと思っていた。心の底では(イトカワのサンプルが)あってほしいなと。帰りの飛行が始まった時から、1粒でいいからあってほしい、あるはずだ、あると信じているからこそ、帰りのプロジェクトをみんなで支えられた」。
「はやぶさ自身も喜んでいることだろう」

 はやぶさに今、どんな言葉をかけてあげたいか、という質問に対して、「はやぶさが打ち上がってから、いろんなしつけをつけて、育て上げ、取り組んでもらった。(はやぶさとプロジェクトチームが)協働して持ち帰ったと言える」と、我が子のように語る。

 「はやぶさには燃料がなく、大気の中で燃え尽きないといけないことは予測されており、カプセル・試料の回収を最優先してきた。はやぶさにとってベストなのは試料を回収すること。はやぶさ自身も、今回の成果はたいへんに喜んでいることだろう」

 プロジェクトに関わった全員の成果とも。「プロジェクトのみなさんが献身的に努力してくれてこの発表を迎えられたことに、プロジェクトみんなで喜びたい。宇宙科学研究所(JAXAの前身)時代からのべ40年以上にわたる宇宙開発の積み重ねがあってこそこういう結果にたどりつけた。先輩諸氏と一緒に喜びたいし、感謝したい」


毎週、コーンサラダの画像を撮っています; 7週目

2010年11月20日 07時17分08秒 | 筑波山麓

コーンサラダ

↓キンカン


↓フクレミカン


↓落ちたハナミズキの実


■過去1週間の閲覧数・訪問者数とランキング(日別)
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「現場はぎりぎりのところで一生懸命がんばっている」けど、紛失しちゃった!

2010年11月18日 20時43分19秒 | 日本事情

議論には文部科学省やJAXA側の説明者として宇宙飛行士の山崎直子さんも参加。発言の機会はなかったが、終了後、「現場で働く者として宇宙開発の意義を伝えたかった。でも(仕分け人の)みなさんは共有していた。発言の機会がなかったことはむしろ喜ばしい」と話した。  JAXAの予算要求については仕分け人の厳しい指摘が相次ぎ、「(今後数年間は)今年度予算の水準を維持」と結論。今後の発展に制約がつけられる内容となった。山崎さんは「現場はぎりぎりのところで一生懸命がんばっている。宇宙開発の可能性を理解して頂けるよう、私たちも示していきたい」と真剣な表情で会場を後にした。


予算乞食  予算確保に動員された"つくられた"女神さま@うっかり者
行政刷新会議の「再仕分け」に参加した宇宙飛行士の山崎直子さん=18日午前、東京・五反田

【事業仕分け】宇宙飛行士の山崎直子さん「現場は一生懸命がんばっている」#1


宇宙航空研究開発機構は13日、スペースシャトル「ディスカバリー」で、国際宇宙ステーションから、先月、地上に持ち帰ったはずのウコンや大豆などの種子を紛失したと発表した。  国内企業から有料で請け負った事業で、昨年8月に、日本実験棟「きぼう」に持ち込んだ種子は、回収後、教育活動などに利用される予定だった。今回のフライトでは、山崎直子宇宙飛行士が、荷物搬入・搬出の責任者だった。シャトル帰還時に積み忘れたのか、地上での荷物開封時に行方不明になったのかは、米航空宇宙局が調査中。
「シャトルで運搬、ウコンなど「宇宙種子」紛失」

●うらやましいよな、宇宙 乞食 飛行士さま。「ささいな」なミスは無答責。あなたのために日本はある。

おいら、バイトが、「ささいな」なミスをすれば、クビだょ。 

「一生懸命がんばっています」って言いわけしても、

「ほざけ!」で終わりだよ。

んっ?、人類共有の財産たる宇宙開発事業の核である宇宙飛行士さまとバイトのおまいを比べるな!って。そうでがす。すつれいすますた。

いつものごとく、ねたみ・ひがみ・そねみに基づく、憎悪をぶちまけてしました。ゆるしてください。

▼それにしても、JAXAの情報操作、情宣活動には腹がたつ。さらには、みえみえの情報操作、情宣活動なのにマスコミは批判どころか手を貸している。税金使って情報操作、情宣活動をして、それでまた予算どりの確保をするのだから、納税者はやってられない。それなのに、そういうJAXAやマスコミの姿勢もみえみえなのに、まんまと踊っちゃう"大衆"さま。残念。

・昨日の朝のTBSラジオのニュース番組で、ゲストコメンテーターの嶌 信彦(しま のぶひこ)が、探査機・はやぶさの試料回収で微粒子が確認されたことをトップニュースに選んだ。これに対しホストの森本穀朗は、冷静に、「意義が理解できない」とたしなめていた。嶌 信彦は探査機・はやぶさの微粒子回収が、今後の日本の発展のため、科学技術の発展の象徴のごとく語っていた。誤解だ。嶌は明らかに探査機・はやぶさの技術や目的、達成、波及効果などを理解していない。

万が一、探査機・はやぶさのプロジェクトが100%成功しても、別にそれは日本の国力や経済成長を主とする"成長戦略"とは関係ない。むしろ、こんな"道楽"に大金使って無反省という点が看過されていることこそが、日本の国力や経済成長を主とする"成長戦略"を阻害している。

それにしても、去年の事業仕分けの時は、食税研究者は科学技術予算見直し/削減論者を「科学技術を理解していないのだから、黙っていろ!」と罵倒していた。一方、今回の嶌のように明らかに理解していなのに、「科学技術バンザイ」を唱えるものは、科学技術食税集団から罵倒されない。

結局、食税研究者が甘い汁をすえるようにしてくれる人が「科学技術を理解している者」という称号を、食税研究者から、いただけるのである。

ちんけな話だ。
_______________________________________________

#1
政府の行政刷新会議(議長・菅直人首相)は18日午前、事業仕分け第3弾(後半)の4日目として、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の運営費交付金や国際宇宙ステーション(ISS)関連の経費などを再仕分けした。

 議論には文部科学省やJAXA側の説明者として宇宙飛行士の山崎直子さんも参加。発言の機会はなかったが、終了後、「現場で働く者として宇宙開発の意義を伝えたかった。でも(仕分け人の)みなさんは共有していた。発言の機会がなかったことはむしろ喜ばしい」と話した。

 JAXAの予算要求については仕分け人の厳しい指摘が相次ぎ、「(今後数年間は)今年度予算の水準を維持」と結論。今後の発展に制約がつけられる内容となった。山崎さんは「現場はぎりぎりのところで一生懸命がんばっている。宇宙開発の可能性を理解して頂けるよう、私たちも示していきたい」と真剣な表情で会場を後にした。


微嗤ましい(ほほえましい)愚痴・嘆き、あるいは、武士の乞食根性

2010年11月16日 20時10分34秒 | 日本事情
いかにも「釣りネタ」ふんぷんなんだけど、おもしろい。



発言小町; 高学歴なのに報われない

創作にしても、グチの力こぶの入りどころが、ただの創りものとは思えない。ましてや、女子アナ等と結婚出来るはずもなく、あまりにも、世の理不尽さに納得できないでいます。のくだりは何度読んでもわらえる。おねぇちゃんはテレビで見るだけってことかぁ。ちなみに、三四郎さま、もし1億円稼ぎなさったら、美人局アナにはお気をつけあそばせ。 (それにしても、この女子アナは何なんだろう?やっぱ、霞が関文学系なんだろうか?)

でも、この「痛い東大生」の愚痴にはオリジナルのプライオーリティはない。この「痛い東大生」の"文学"的嚆矢は小谷野敦さんにほかならない。

 ああ、妬ましい。悔しい。どいつもこいつもいちゃいちゃしやがって。爆弾でも投げてやろうか。なんで俺ばっかりこんな孤独なんだ。だいたい俺は東大出ているんだぞ。こんなに女にもてなくて振られてばっかりいるんなら、なんで苦労してあんなに勉強したんだ。あいつら、頭はからっぽのくせしやがって。少おしばっかり背が高くてしゃっ面がいいだけで、下手すっと日本がアメリカと戦争したことも知らねえで、アメリカの首都はニューヨークだと思ってんじゃねぇか。
小谷野敦、「法界悋気」とルサンチマン、『もてない男』


もちろん、発言小町の投稿者と小谷野さんは、両者ともフィクションとしても、自意識の射程がちがう。小谷野さんはちゃんとこれは「法界悋気」であり、ルサンチマンであると言及している。だからこそ小谷野さんお文章はつくりものくさいのである。一方の発言小町の投稿者の「ましてや女子アナ等と結婚できるはずもなく」のくだりは、そのあまりの幼稚性と臆面のなさの真実味には舌をまく。まさに、”リアリズムの擁護”は大切だということだ。

この「おバカ東大生」は小谷野さんの"文学"に源を発したとはいえ、創りものくさい。しかし、2008年には東大卒業生が文部科学省の局長を殺害する予告をしたとして逮捕される事件が現実に起きた。動機は「理想を持って勉強してきたが、教科書の内容と違う現実があることを知り、文科省にだまされたと感じた」というもの。このニュースを聞いたときの驚愕と爆笑は忘れられない。

さて、これら、発言小町の投稿者、爆弾を投げたいもてない東大生、文科省局長殺害予告東大生などの意識は、傍からみていて、バカバカしいの一言につきる。でも、これは東大に固有のビョーキなのだろう。このビョーキだと世俗で生きるには頭(ず)が高すぎる。鴨居にアタマぶつけまくりである。

■でも、この手のビョーキは、東大に限らず、ある。そして、このビョーキだと、とても世俗では生きにくい。

ポスト・ポスドク問題を静かに考える当ブログの、 なぜ、博士は産業界から忌避されるのか? 序説以前のデータ収集 に続く、第2弾; 

■事例1;
::なぜ、博士は産業界から忌避されるのか? 序説以前のデータ収集2::


「海洋科学の大学院教育は企業の即戦力たりえるか?」 より。(赤線byおいら。)

こういう意識でさぁ、企業に就職って、そりゃ無理でしょうに。もっとも、"「博士は使えない」との認識を持つ企業すらあるようである。博士ほど、新しい分野を見つけて自力で切り開く才能に長けている人財は無いはずなのに"という認識ならば、自分で起業でもすればよい。なんだったら、新国家樹立もどうぞ。頑迷な新卒採用をしない企業があふれるユートピア国家を!

■事例2; 東大に戻ります。下の方はちょうど1年前の蓮舫議員(当時)らの事業仕分けの科学技術予算メッタ切りに対してのコメントです;


↑様より(東大らしいです); 直接リンクはしないょ。検索して行ってね。なお、"お花畑"は荒らさないようにお願いします。 
なぜなら、こんな奇花の乱れ咲く"お花畑"は稀有です。天然記念物です。まったり、観察しませう。


↑すごいです。自ら恃む所頗る厚くです。大学がなくなると日本は死ぬんです。名古屋大学の浜口道成学長と同じ意見です。(一昔前までは、日本の外交官は高卒が主流じゃないかな。今でも学部卒。)

↓文章は前後しますが、科学技術予算をメッタ切りにする人たちの動機を憎悪に見ます。 自分たちは絶対に正しく、これに刃向かう者は、憎悪などネガティブな動機に基づくものに違いないという判断です。



でも、アタマがいいんだか、悪いんだか....


この文章を丹念に読むと、G8とか、さらには国連常任理事国入りにスーパーコンピューターが必要らしい。そして、日本が衰退したとしたら、それはスーパーコンピューターの予算を切ったことを望んだ国民に責任があるのだから、甘んじろと御宣託なされているわけだ。

ん~、どんだけえらいんだか。でも、なぜ、スパコンがないと、G8を抜けないといけないんだ!?

それにしても嗤えるのが、文章を丹念によむと現在の日本は二流でないという認識らしい。でもさ、絶対額としてこれだけの大学予算や科学技術予算(数[5-7]兆円)を使って、独仏英に比べ学術の生産性は低い。

ノーベル賞の鈴木さんは、「もっと、研究費を!」と主張していた。でもさぁ、鈴木さんが現役の20年前とくらべ日本政府が支出する科学技術関連予算は数倍になっているよ。それでも、まだカネくれ!かよ。学者さんっていうのはアタマひねるのが本義じゃないのかなぁ~。

いずれにせよこの事例1,2の御仁たちは一生庶民から隔絶した世界で、庶民からの徴税で賄われて生きるしかないのでしょう。なぜなら、こういう異常に頭が高い"お武家さま意識"では世俗は生きていけないから。いつも憎悪に囲まれている気分になるでしょう。御自愛ください。


―ノーべル賞とったのに報われない。もっとカネだせ!―

と、いつものごとく、ねたみ・ひがみ・そねみに基づく、憎悪をぶちまけてしました。ゆるしてください。

●べたに書くと、なぜポスドクの転職がうまくいかないかというと、それは受け入れ側、すなわち産業界の「"偏見"」にある。その"偏見"の最大のものが、「大学に長くいたポスドク・博士は、あけすけに書くと、"意識が変!"」というものではないかと、おいらは睨んでいる。幼稚、傲慢、世間知らず、他人の金で生きている自覚がない、俺さまたちがいないとこの国は亡びる、などなど...。

上記の諸例に共通する痛い人たちは、自分がこれまでいかに努力してきたか、どれだけ育成に資金が投じられてきたかということばかり主張する。不良債権化する人々! そして、微嗤ましい(ほほえましい)愚痴・嘆き!  お武家さまの意識と乞食のようなカネくれ!だけじゃ世俗は無理だ。

肝心なのは自分が社会に対し何を貢献できるか、何をするべきかを考えることである。 

アメリカ勘定旅行

2010年11月14日 12時55分39秒 | 北米出張・事情

先週はスコットランドに出張していた。やはり、スコットランドだけあって、街ではバクパイプが鳴っていた。



というのは嘘です、すいません。 米国の内陸部のある街です。

"毎年、スコットランドで開かれるバクパイプ大会に行くので寄付よろしく!"と赤いスーツケースが開けられていた。

アメリカ勘定旅行1; スコッチ・アメリカンへの寄付、1ドル。

■シアトル空港

米国へは、早朝、シアトルから入った。入国検査。おいらがここ数年行った、インド、中国、ロシア、スペインなどより相当入国検査はきつい。尋問もある。英語ができないと通過できないと思われる。滞在期間、目的、滞在中の会う人・組織、自国での職業・職種、勤めている会社などを早口な英語で尋問された。無事、パスポート・コントロールのゲートを通過。見ていると日本人を含む何割かは、パスポート・コントロールのゲートを通過できず、ボードを渡されてどっかに行く。これもすべて、2001年の911事件の影響である。

  

国内線乗り継ぎのため待合ゲートへ。朝早いので閑散としていた。ポテチと水を買って、家でつくってきたタラコの握り飯を食う。太平洋を渡ってきただけあって、とてもうまかった。

アメリカ勘定旅行2;ポテチ 1ドル99セント、 水1ドル79セント、税金17セント、 計 3ドル95セント

■21世紀の東京ローズを見た;

海外に行くと見ちゃう、NHKの国際放送。日本国内で見れるかはしらない。以前入っていた有線のチャンネルにはなかった。今回、21世紀の「東京ローズ」に気づいた。

東京ローズとは、日米戦争中(1941-1945)における、太平洋の諸島で日本軍と闘っている米兵への東京からのプロパガンダ ラジオ放送のアナウンサー。米国生まれの日系人で、米国生まれと育ちで獲得した英語で米兵の戦意喪失を目的としたプロパガンダを行った女性。

戦場の米兵になじみとなる。「きわどいセリフ」で米兵をトリコにしたらしい。東京ローズは、英語で正確に表現すると Tokyo Roses である。なぜなら、このプロパガンダの女性アナウンサーは複数いたからである。その中の the Tokyo Roseは、戸栗郁子である。wiki;東京ローズ。彼女はアメリカ国籍。敗戦、占領で米軍につかまる。国家反逆罪。今回調べて、The 東京ローズは2006年まで長生きしたと知る。享年90歳。彼女の情宣音声は今ではネットのどこかで聞けるらしい(ブログ;「普段着の日本とアメリカ」の記事:「東京ローズのアナウンス」)。

さらに今調べると、戸栗郁子がなぜ the Tokyo roseかというと捕まって、名前と身元がはっきりしたから。でも、戸栗郁子は美声ではないので、「本当の東京ローズ」ではないという説もある。美声の本当のthe Tokyo roseは"ジューン須山芳枝"ではないかという説。⇒google


↑捕まった「東京ローズ」

↓21世紀の東京ローズ;

↓バンコクローズ;


NHKはアジアニュースもやっていて(21世紀の幻の大東亜共栄圏!)、アジア各地にキャスターがいる。彼女は自分の担当の前後にあいさつとして合掌する。(野暮な蛇足として、タイ王国は1942年ピブン内閣のもと米英に戦線布告した史実をつけくわえる)

アメリカ勘定旅行3; 21世紀の東京ローズ、プライスレス。

▼何より驚いたのが安岡章太郎はまだ生きているということ。今知った。
wiki