水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1027」

2016-09-06 19:32:04 | Weblog



カルテ番号 よ・6(37)

百合は親や親戚に対しても、きちんと話せると確信した。
何故だかわからないが、確信できるのだ。
自分はここに住む。
まだまだ訊ねたい事柄が幾つもある。
それを口にするには、勇気が必要だった。
この院長になら、大丈夫だ。
正面から受け止め、答えてくれる。

思い切って口を開いた。
ところが、口から出た言葉は全く違っていた。
百合が考えて出した言葉ではなかった。
「先生・・・地震・・・起きますか?」
いきなり、自分は何を言っているのだろう?
そんな心配などしたことがなかった。
言葉だけが勝手に飛び出している。
言いながら、百合はわけがわからなかった。

急に話題が変わったにもかかわらず、院長は平然と答えた。
「起きないとするには無理がありすぎです。
起きるのは自然でしょう。
その質問の答えには、意味がありません。
意味があるのは、何故、その質問をしたか?です」
やはり、勝手に口が言葉を選んだには意味があるのだ。
百合は院長の言葉を理解していた。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~
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