水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・321」

2014-09-04 23:21:29 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(4)

やがて宮司は怪訝そうに沼田桃子に言った。
「どの場所でしょう?」
宮司の言葉に沼田桃子の方が怪訝そうだった。
「あの岩の扉です。以前は無かったですよね」
再び宮司は沼田桃子の目線の先を見たが、視線を桃子に戻した。
「岩に扉はありませんし、そういう工事もしていません」

沼田桃子は一瞬言葉を失った。
今見えているのは扉ではないのか?
扉にしか見えないが、ではあれは何だろう?
「では、あれはなんですか?以前には気づかなかったのですが」
宮司は、今度は岩を見なかった。
「岩の影が何かの形に見えるのでしょう。
この岩は神聖なものですから、一切削ったりはしません。
頂上にしめ縄を張るだけです」

沼田桃子は混乱した。
今、見えているではないか?
岩の形ではなく、金色の扉が見えているではないか?
宮司は見えないのだろうか?
それとも、嘘を言っているのだろうか?
いや、そんな嘘を言ってどうなる。
では、私の目の錯覚?
それとも、私だけに見えるもの?
それとも、私の頭がおかしくなった?

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする