水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

やさしくない話・1

2005-03-21 21:49:46 | Weblog

「やさしい話」の続きとして書きたくなかった。
多少文章の「氣」が荒れてしまいそうだからだ。
1月の阪神大震災の悲惨な混乱が続いている最中だった。
無差別サリン事件という殺戮が東京であった。
あれから10年経った。

その前年の5月。
奈良県生駒山にて龍村先生のヨガに触れ、
目からウロコやら、耳から耳栓やらが落っこちた。
「これがヨガなら、学びたい!」
そして11月に再び触れ、その思いは強くなった。

ワシはアホのワガママだ。
当時、今より痩せていたが愛しいかどうか微妙な妻と、
三歳と一才の子供の事など(一時的に)忘れていた。
いや、今でもしょっちゅう忘れる。
ワシは特技だと思っている。

龍村先生に「弟子入りしたい」と直訴した。
アホのワガママでもワシは社会的常識を知らないわけじゃない。
生活はどうする? 生活費はどうする?
頭の隅には社会的常識があったが、口が勝手に言ってた。

その当時は故御師匠様(氣功)を追いかけていた。
時々は素面に戻る事もある。
何故こんな事をしているのか不思議だった。
一応一家の主(ワシのことです・・・)が仕事もせずに、
白髭のオッサン(御師匠様)を追いかけていていいのか?
それが、更にヨガも追いかけだしたのだ。

故御師匠様が急死し、やっと自分の行動の意味が解る。
そういう事だったのかぁ・・・
さっさと逝ってしまう予定だったのかぁ・・・
何とか間に合ったのかもしれない。
こうなると運命だか宿命だか知らないけど、
進むしかないのだろうなぁ・・・。

同じように頭で考えた行動ではなかった。
龍村先生に学びたいという衝動だけだった。
ワシなら断る!(可愛いオナゴならともかく)
だが龍村先生は優しい。
「考えている事があるから、後ほど連絡します」

サリン事件はその連絡が来た頃だった。
「ホリスティックヘルスコンサルタント養成講座」
10年前としては全く新しい試みだったろう。
四月から一期生を募集する内容だった。
もちろん、すぐ申し込んだ。
そしてワシにとって龍村先生は龍村師匠となった。

あの事件で「ヨガ」は社会的拒否反応が起こった。
「ヨガ」はカルト集団の入り口に利用されていた。
「ヨガ」を理解しないまま日本に広まった弊害だった。
「ヨガ式健康体操」くらいならまだいい。
本来「結び・調和」の意味を持つ言葉が、
「自己進化」や「能力開花」などと勘違いされたからだ。

(本来の)ヨガを生活の一部として融(解)かせば、
結果として自分の進化や成長はあるだろう。
だが目的をそこに置いたら絶対に成長はしない。
進化の仕組みは自己中では退化するように出来ている。
当たり前なんだけどねぇ・・・

調和(平和)を示した深い道標を理解しないで、
自分の進化、成長の為に修行と称し使っている。
自他を認め、融(解)かし合う技術と哲学なのに、
「霊性の進化を意識する」のが欲望だと気づかない。
あの狂団は「ヨガ」の正反対を修行(?)していたのだ。


(本館は 「氣の空間・氣功療法院」
コメント
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