5月も早や月末となった。 ここ2~3日は、初夏の訪れを思わせる程のカラッとした好天が続いている。 世界的なコロナウイルスの蔓延によって、全国に出されていた「緊急事態宣言」 が全面的に回避されて、1週間が経った。
幸い伊勢市は、4月24日に1人の感染者 ( 三重県内では45例中の44例目 ) を出しただけで、その後は皆無である。
伊勢市を取りまく大気中から、コロナウイルスが全く無くなった訳では無いが、感染確率は人口約10万人の伊勢市では、概ね10万分の1である。
今春以来、ずっと閉じ籠り勝ちだったので、朝からマスク姿で久しぶりに郊外にドライブを試みた。 宮川右岸の県道22号線を南下するいつものコースであるが、この日も度会町の川口まで走り、そこから一之瀬川左岸沿いの県道を栗原、日向、火打石、駒ケ野を通過して、川口から7.5 km ほど先の小萩への分岐路にある 「出合橋」 のバス亭まで行き、とにかく小萩へと右折した。
この先は、小萩の村落を通過する道路を2km ほど走ると、人家や棚田の跡地が無くなり、在所はずれの墓地の所から先は、獅子ヶ岳越えの林道 「麻加江-小萩線」 が小萩川左岸沿いに続く。 普通車一台が通れる程度の狭い林道であるが、ほぼ全線仮舗装が成されている。
すぐ先の陽光を遮る山林に入ると、左手に見おろす小萩川も川幅が狭まり、V字谷を成す渓流へと変わる。
この辺りから1km ほど先の谷間に架かる小橋のあたりまでが絶好の探石地で、渓流と共に周囲の山林斜面や小谷も見逃せない。
伊勢古谷石や紫雲石、龍眼石、石灰岩質の五色石等に混じり、小萩川特有の緑色准片岩 ( 仮名 「小萩青石」 ) や石灰質准片岩 ( 仮名 「小萩縞帯石」 ) が多産し、これまでに山水景に富む遠山石や滝石、段石の他、縞帯模様の色彩石や多彩な紋様を呈する名石が多数揚石されてる。
特に小萩川には、貫入した方解石脈の溶食による、白い筋脈入りの転石が数多く見られ、時には見事な滝石に出くわす事がある。
この他、渓流沿いには石灰岩の小規模なカルスト地帯があって、溶食による奇形石灰岩などの転石も入り混じっている。
この日は5箇所ほど渓流に下り、小規模な川原や石溜りを半日かけて探石してみた。 見どころのある小物水石等を幾つか揚石して来たので、本稿で紹介する次第である。
久しぶりの郊外へのドライブは、新緑に萌える初夏の山々を見上げ、清かな水流に素足を浸し、爽やかな林間の気流に晒されながら、ほんのいっ時ではあったが山水の懐に身を委ね、沈滞ぎみだった昨今の日常生活を離れる事が出来た。
この日の探石は、佳石を幾つか得た事もあり、心身にとって実にいい気晴らしとなった。
最新の画像[もっと見る]
- 「神無月」の最後になって、少しだけ横輪川の川原にて歩行のリハビリを試みた。 2週間前
- 「神無月」の最後になって、少しだけ横輪川の川原にて歩行のリハビリを試みた。 2週間前
- 「神無月」の最後になって、少しだけ横輪川の川原にて歩行のリハビリを試みた。 2週間前
- 「神無月」の最後になって、少しだけ横輪川の川原にて歩行のリハビリを試みた。 2週間前
- 「神無月」の最後になって、少しだけ横輪川の川原にて歩行のリハビリを試みた。 2週間前
- 「神無月」の最後になって、少しだけ横輪川の川原にて歩行のリハビリを試みた。 2週間前
- 「神無月」の最後になって、少しだけ横輪川の川原にて歩行のリハビリを試みた。 2週間前
- 「神無月」の最後になって、少しだけ横輪川の川原にて歩行のリハビリを試みた。 2週間前
- 9月もラスト、真夏日のような残暑の続いていた日々も、彼岸を過ぎてから少しずつ秋らしくなった。今月も資料物の整理に終始 …。 1ヶ月前
- 9月もラスト、真夏日のような残暑の続いていた日々も、彼岸を過ぎてから少しずつ秋らしくなった。今月も資料物の整理に終始 …。 1ヶ月前
「伊勢志摩~奥伊勢のフィールド・ワーク」カテゴリの最新記事
- 5月の連休初旬の4日に、伊勢市とその近郊の気になっていた場所を見回る。
- 春のたけなわ、曇天の4月21日に、伊勢市内の気になる場所を見回る。
- 伊勢市五十鈴川の「 御側橋 」付近の川原が浚渫され、「 神足石と三稜石(三角礫)...
- 「辰年」の新年1月2日に、暖かな日和に誘われ1年半ぶりに一之瀬川を遡る。
- 10月末から11月上旬にかけて、宇治橋下流の五十鈴川の全川原を踏査
- 伊勢市・二見浦海岸の「 漂 礫 」について
- 7月中旬の3連休の最終日の休日(7月17日)に、再度五十鈴川に出向く。
- 河川の氾濫で、濁流の引いた「 五十鈴川の川原 」を見回る
- 新年最初の見回りは、浚渫工事中の五十鈴川の川原
- 2022年最後の日曜日 ( 12月25日 ) に、横輪川川下の川原で石拾い。