アバウトなつぶやき

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ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展

2011年08月18日 | かんしょう
 先週のことですが、三重県立美術館で開催中の福田重雄大回顧展を観に行ってきました。


 福田繁雄氏は2年ほど前にお亡くなりになったグラフィックデザイナーです。
 視覚トリックが得意で「日本のエッシャー」と称されることもしばしば。
 万博の公式ポスターなども手がけてこられた方なので、意識しなくても現代日本人ならば彼の作品を一度は見たことがあると思います。
 
 最近、三重県立美術館は現代のデザイナーさんを企画することが多く、福田氏もその一環のようです。
 現代作家さんの展覧会は見慣れているだけに興味の有無がはっきりしてしまうと思いますが、そこさえクリアすれば気軽に観ることが出来るという利点があります。
 ワタクシにとって福田氏は中学時代に買っていたイラスト雑誌によく特集を組まれていた方なので、もちろん興味はMAX!

 せっかくの夏休みなので、今回は次男も一緒。それからシロウタん家も母子で一緒♪


 まずはエントランスロビーのオブジェでつかみはオッケー。
 馬みたいなキリンと牛みたいな馬(笑)
 分かりやすい題材で子どもたちの興味を引いたようです。

  

 今回の写真はネットから引用させて頂いておりますが…。
 上3点はどれも視覚トリック。
 連続するモチーフを利用する手法は、よくポスターに使われています。しかし、それがただの仕掛け遊びではなく洗練されたデザインになっているのが福田氏の作品のカッコイイところ。
 それから、真ん中の作品は写真を組み合わせてモナリザを描いていますが、会場内にはいろんな手法でモナリザが表現されていました。中でも、ただのストライプの線が描かれたお皿は8枚(だったかな)組み合わせて遠くから見るとモナリザのシルエットになっているのには本当に感心した!なんであんなシンプルな線でモナリザを表現できるのか。
 あまりに有名なモナリザの存在もさることながら、そのデフォルメの素晴らしさに脱帽です。
 右の写真は実際は立体作品です。見る角度によって柱が現れたり消えたりします。これはぜひとも会場でご覧いただきたい。

 

 子どもには立体作品の方が分かりやすくて良いようで。
 うちの次男が一番興味を持ったのは、前から見ると人間のシルエットなのに横へ回り込むと「男」「女」という文字になっている作品。
 「かーちゃん!ちょっと来て!コレ見て!!」と大声で呼ばれました^^;

 

 また、奥の方には福田氏が2008年に描いたメモ(草稿)が展示されていました。
 2009年に亡くなっておられるのでまだまだ制作に意欲的だったことを窺わせられ、非常に残念な思いがしました。

 他にも、ユーモアあふれる作品や驚きのアイデアが詰まった作品がたくさんあります。使えない食器シリーズなども楽しい♪
 デートにもファミリーにもおすすめの展覧会です。

2011年7月9日(土)~9月4日(日)

開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

休館日:毎週月曜日(ただし7月18日は開館)および7月19日(火)

観覧料:一般=800円(600円)
     高・大生=600円(400円)
     小・中生=無料