アバウトなつぶやき

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はなもも

2012年03月10日 | じもと
 今月の初め、学校のママ友とご一緒に四日市市水沢町にあるはなもものランチをいただきました。

 店舗の写真を撮り損ねましたが、ナチュラルな造りの雰囲気の良いお店です。
 林の中、と言うよりも茶畑を抜けたところにある林の前という感じ。
 水沢町は奥の方は雑木林が多いのですが、お店の周りは手入れが行き届いているのでちゃんときれい。里山って感じが出てます。

 お店は若い女性が店主さんでありコックさんで、お母様らしき女性がお手伝い、とお店にはお二人だけ。
 そのためランチは完全予約制です。
 
 こうして、時間がゆっくり流れるお店で出てくる料理はまさにスローフード!
 食材から調理まですごく時間がかかっているのが分かります。
 イメージとしては、食堂かたつむり です。
 ではでは、弥生のお料理をお品書きに合わせてご紹介しましょう。


先付 人参ムース かぶらのショウガマリネ 人参の葉の天ぷら からし菜おひたし だし巻き卵



焼き物 なばなとごぼうのペペロンチーノ キャベツソース添え


揚げ物 わた雪豆腐と大根餅の揚げ出し風


おしのぎ ごはん、汁物、香の物


デザート ひとくち菓子もりあわせ
(おのみもの 風の珈琲/至福のティー)


 さて、写真で分かりますかどうかこのお料理は決して多い量ではありません。女性はともかく、うちの男性陣を連れて行ったら絶対に足らないことでしょう。
 でもそれはコンセプトが違うんだから仕方のないこと。
 とにかく上質を求めて作られていることがよーーーく伝わってきます。
 素材の味を引き出すために味付けは薄め、そして家庭では作らないような手間をかけた調理法…。
 
 がっつり食べたい人には不向き。でも素材を楽しみたい人、添加物のダメな人、いつもと違うゆっくりした時間を味わいたい人にはおススメです。

 私の率直な意見としては、初めて食べる食感に感動したものとレベルが高すぎてありがたみの分からないものとが混在していると感じました。
 特に焼き物のソースや揚げ物、それから白ご飯にかかっている数粒の黒ゴマの香り高さに感動したものの、「今までコ-ヒーを飲めなかった人も美味しいと言ってくれます」と力説されたコーヒーの味は特別なものには感じなかったかな。



 ただ私は、料理と違う点で猛烈に感動したことが一つありました。

 それは吸い物の椀!

 全体的に食器には工夫が垣間見えましたが、綺麗な(味わいのある)食器ね、というレベル。(デザートの伊万里っぽい皿はかなり好きだけど。)
 でも、吸い物の椀だけは「これぞ本物の漆椀!こんなの初めて!」というものでした。

 なにせ、ちゃんとした料亭へは行った事がありませんからね。
 「ちゃんとした和食」というのはホテル・旅館とかデパートに出店した店(一応料亭の看板でも)のものしか知らないのですよ。
 そういった場所は大勢の人数を扱うために椀は合成樹脂であることが多く、漆椀であっても表面だけで中身は樹脂ということがほとんどです。

 ところがここで使っていた椀は明らかに木製の削り出しに漆を塗り、金彩を施し、一点ずつ描かれた絵にストーリーのあるシリーズものでした。
 この本物の椀、吸い物を吸うためにわずかに口を開けて当てると絶妙な角度で唇にフィットします。その口当たりの良さは吸い物の味よりも驚きでした。
 ここで「椀が吸い物の味を引き立てる」と言ってのけてしまえるほど舌は肥えておりませんので申し訳ない。
 
 このお店はもとは道具屋さんらしいので、お店で扱っていた骨董なのかもしれません。
 とにかくこの椀のおかげで、一気に贅沢気分が満たされたワタクシです。

 漆器に興味の無い人にはピンとこない話ですが、興味があるのに持ってないワタクシにとっては非常に貴重な体験でした。
 
 次は、時間を楽しむためにティータイムに行きたいです。

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