北大ボートblog

北大ボート部部員によるほぼ定期更新ブログ。

まだまだここからですぞ

2022-10-27 19:02:09 | 大会

こんにちは、2年目漕手の阿部です。

全国新人の後での報告になってしまいましたが、今年のインカレで、M4+の3番に乗らせてもらっており、8位入賞いたしました。しかし、これが私自身初めての勝利で、それまで一度も勝てたレースはなかったです。

 

遡ること2年前、1年生の10月に私は北大医学部ボート部に入りました。入って2週間で最初のレース、ヘッドオブバラトがあり、私は JOYフォアで出場しました。入って2週間ですから、フェザーを返すのもままならない私は、2年生の先輩に引っ張られて奇跡のレート24を出して喜んでいたのを覚えています。この時野田賞をもらいました。そして冬練に突入しました。と同時に医学部部活の集団練習、および室内練習が禁止されました。一体どうなっちゃうんだーっと思ってましたが、結局一人で屋外エルゴをすることになりました。雪をかき分けてエルゴを外に出し、一人でずっとUTしてました。終わるとそばに置いていたシェイカーが凍っていたのを覚えています。結局、春先までこの禁止令が続きました。

 

2年生になり、医学部の対校フォアに乗せてもらえることになりましたが、東医体の中止が決まり、「このままだと大会でれずに終わるかも」という焦りから、全学に入れてもらいました。当時主将の都雲さん(5)や、上野さん(5)に暖かく受け入れてもらったのを覚えています。

全学で新人として1から学びつつ、7月に国体予選に出場しました。医学部の同期と2xを組んで出場しました。並べ相手は当時イケイケだった大西さん (4)豊枝さん(4)2x。勝てる気はしませんでした。レースはスタートから大差をつけられたおかげで、私たちはコースを広く使い、全レーンを漕破してゴールしました。

そして8月には商大戦がありました。こちらもエルゴ1000mTTで3分13秒7を出して新人対校として選んでいただきました。練習タイムでは圧勝しており、絶対に勝つ自信がありました。本番もスタートから一艇身以上の差をつけて出ましたが、最後に差されて負けました。そして、また部活動の自粛により1ヶ月おやすみになります。

休み明けの2000TTで6分51秒を出し、水上選考も行なった結果、インカレの2ndエイトに乗せてもらいました。UT15kmもやるのか!!と、新人の練習とのギャップに驚いたのを覚えています。この時はむしろ少し漕げるようになってきたせいで、かなり自由に漕いでいて、今思えば相当船のバランスを崩していたんじゃないかなと思ってます。当時のエイトメンの皆さん、すみません。出場したインカレでは下から2番目でした。こうして2年生のシーズンが終わります。

 

冬練のエルゴで、20min低レートフルパドルと500mx6 rest1'30という短期決戦型の練習がハマり、2000TTを6分44秒まで伸ばし、迎えた全日本選手権。ここで一度ストサイになります。エルゴ値だけ見たら、他のチームと遜色ないし、絶対に勝てるという自信がありました。しかしM4-の難しさもあり、全く勝てませんでした。どうしたら勝てるのかわからなくなってきました。

全日本選手権の期間の練習でエルゴは伸びて6分38秒を出し、東北戦の対校エイトに選ばれました。全日本選手権で学生コーチの野田さんが他大学やOBさんに教えてもらったことを練習に昇華させ、今までただロングUTをやるだけあった練習が、タームごとに狙いを明確にした効率的な練習になりました。さらに今まで課題だったスタートを大きく成長させました。結果負けてしまいましたが、つい2ヶ月前に全日本選手権で8位入賞した東北大学に10秒以内に迫る善戦をし、どうやったら勝てるかわかってきました。この時、「ボートは練習通りにやること」「合わせる大切さ」を痛感しました。当たり前のことのように感じますが、ボートで一番大切なことだと思います。今まで、どこか「自分主体」で「レース本番は練習の時より頑張ればいいタイム出るんじゃね」とかって思ってました。でもボートはチームスポーツである特性上、「みんなが練習でやってきた通りにやらないとダメなんだ」ということにようやくこの時気が付きました。

 

これだけの負けを重ねて、ようやくインカレでは花開いて、一気に入賞まで行くことができました。今までの私に陰を落としていたこれらの黒星が、今ではかけがえのない輝く星のように感じます。不思議なもので、一度勝つ経験をすると、一気に見える世界が変わって、「あのレベルに勝つにはこうしなきゃいけない」とかっていうのが一気にわかるような感覚になり、つまり勝てない敵はいないんじゃないかって思うようになるんです。

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