二年目の名畑です。
オッ盾について、最後のブログ。
台風21号と大地震という自然の脅威に阻まれて、全員が戸田に揃ったのはレース当日の深夜(早朝)でした。多くの方からの支援があって、何とか艇の準備を間に合わせ、リグ出艇=ぶっつけ本番レース、そして渾身の敗者復活戦を経て、魂で漕ぐということの力の片鱗を感じた気がします。
まさに試される大地でした。
クルーの大半が被災し、空港復旧後すぐの深夜便での戸田入り。客観的に見れば体力的にも精神的にもボロボロのはず。しかし彼らは来ました。レースに出たい、今までの練習の成果を出したいと。
予選。初の戸田での8+出艇。流石に漕ぎはグダグダだった。しかし幸いなことに敗者復活戦でもう一度漕げる。
(言い方は悪いが)アップは終わった。次だ、次。
合間の時間、少しでも体力を回復させにかかる。それと同時にクルー内で確認をした。茨戸で上手くいった時はどう漕いだか思い出そう。一本強くスイスイ漕ごう。予選タイムは7分5秒。あれだけグダグダでこのタイム。本来の力を発揮できれば目標の6分45秒は必ず切れる!敗復で当たるこの大学に勝てば目標クリアになるだろう!
敗復。まだまだバラバラで動きは合っていないし、全員が水を掴めている訳ではない。しかし明らかに予選とは違った。スイスイ漕げる。グイグイ進む。皆の気力が艇を動かしている感覚があった。魂で漕いでいた。結果は2着。流石に準決勝には届かなかった。
その後タイムを聞いて驚く。6.38,7。
朝から27秒もタイムが伸びた。そして、目標タイムをクリアした!正直私は感動した。本当に漕げて良かった。
こうして我々のオッ盾は終わった。
実際、より良い選択をしていれば、ここまでギリギリの出場になることは避けられた。このことは大いに反省し、繰り返さないようにしなくてはならない。
しかし、逆に言ってしまえば、ここまで追い込まれたからこそ発揮できた力だったのかもしれない。この経験は必ず未来で活きると信じている。
自分の知らないところで、自分は限界を決めている。
体力の限界、集中の限界、気持ちの限界‥‥。
強くなるには、自分で作った限界の壁を越え、その先があるということを『知る』必要があると感じる。1度知ってしまえば、その領域は到達可能となる。
この何カ月かのオッ盾8+の練習を通して、色々な人と関わり、助けられ、自分自身も大きく成長することができました。
ありがとうございます。
~~~~~~~~~~
試乗会にて。
『お前ら!ボートをどうやって漕ぐか知ってんのかぁー!?』
\シラナイー!/
『このムキムキの腕で漕ぐと思ってんだろー!』
\チガウノカー!/
『違う!じゃあこの逞しい脚で漕ぐと思ってんだろー!』
\チガウノカー!/
『違う!ボートはなぁ、
魂で!!漕ぐんやぁー!!!!』