30年に一度、ひとつの町が消滅する世界。設定もうまいが、それ以上に外界がその現象を一種の“穢れ”としてとらえている……このあたりがうまい。
でも設定の面白さだけなら現代SFに数多くあるわけで、そこを突き抜けているかといえばちょっと微妙。三崎亜記の志向する小説が、異様な設定とリリシズムの融合なのはデビュー作「となり町戦争」から変わっていない。
静かで絶望的な恋愛小説でもある☆☆☆★★★
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