事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「失われた町」 三崎亜記著 集英社

2008-10-05 | 本と雑誌

08774830 30年に一度、ひとつの町が消滅する世界。設定もうまいが、それ以上に外界がその現象を一種の“穢れ”としてとらえている……このあたりがうまい。

でも設定の面白さだけなら現代SFに数多くあるわけで、そこを突き抜けているかといえばちょっと微妙。三崎亜記の志向する小説が、異様な設定とリリシズムの融合なのはデビュー作「となり町戦争」から変わっていない。

静かで絶望的な恋愛小説でもある☆☆☆★★★

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