事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「忍 SHINOBI」('05 松竹)

2008-05-05 | 邦画

Shinobi 悪評サクサクである。曰く

・軽すぎる
・エピソード集にすぎず、ストーリーとして機能していない。
・画面は確かにきれい。でもそれだけ。

……当たっているさ。でもホリ家が出した結論は

・それのどこが悪いんだ

である。なにしろ山田風太郎の原作『甲賀忍法帖』自体がトリッキーな忍法のお披露目合戦なんだし。ちなみにストーリーは……

ときは徳川家康が天下を統一した後の1614年。伊賀と甲賀の二大忍者勢力は、互いの交流を断ち、争うことも禁じられていた。ところが両陣営の跡取りである朧(仲間由紀恵)と弦之介(オダギリジョー)は、それぞれの身分を知らぬまま偶然に出会い、恋に落ちる。さらに、家康からの非情な命令「両陣営から精鋭5名ずつが戦い、勝者により次期将軍が決せられる」が下され、二人はその、互いの存亡を賭けた殺し合いに参加を余儀なくされてしまう。

……むちゃでしょ(笑)。強引すぎるロミオとジュリエット。しかしなによりも当代きっての美男美女である仲間由紀恵とオダギリジョーがひたすら美しく撮れているのだから文句はない。スター映画として、立派に機能している。

 CGの多用にも批判はあるようだが、作家のイマジネーションを安価に画面に定着できるツールと考えれば、マーケットの小さい日本映画にとって必要不可欠なものではないだろうか。ばかばかしい(ほめてるんです)忍術の連続はもちろん、昔はウジャウジャいたらしいトキの群舞など、映画ならではの興奮にCGは大きく寄与している。

 ま、そんな小細工よりも、仲間由紀恵、黒谷友香、沢尻(パッチギ!のあの娘だよ)エリカという文句なしの美女をたっぷりと楽しむことができて、余はしごく満足。意表をついたラストに娘が感涙していたように、観客がそれぞれに楽しむポイントを持っているということだけでも、こりゃー合格点ではないですか。

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