事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

僕の彼女を紹介します

2008-03-23 | 洋画

06_0106_1   んもう韓流、韓流、韓流である。ヨン様に代表される韓国映画・テレビの日本でのブームは、コリアン・インベイジョン(韓国の侵略)と言ってもいいぐらい。このくらいで民族的差別感情が消えるはずがないと最初はわたしもなめてかかっていたし、ブームになったせいで、かえって一過性のものになってしまうのではと危惧もしていた。どっこい女性たちの熱狂はホンモノのようで、ブームが去ったとしても、ペ・ヨンジュンやウォンビンのファンだったという事実は“蓄積”するだろう。悪い話じゃない。

 韓国映画の現在の隆盛は、クォーター制と呼ばれる『自国語の映画を一定期間必ず上映しなければならない』という韓国の国策がバックにあったから。日本もこいつをやれとは言わないが、外貨獲得以上に、韓国という国、国民、文化を知らしめるという成果があったのは今の韓流ブームで一目瞭然。「シュリ」から始まった怒濤の上映ラッシュと、ある程度の興行的成功は、北朝鮮という宗教国家と同民族であるハンディをものともしなかったわけだ。

 で、その韓流映画だが、その特色はどう考えても『濃すぎる』ことだろう。いやはやここまでやるか、というぐらい展開が濃い。往時の大映ドラマ(赤いシリーズとか)もハダシで逃げ出すほど。でもそれがこれだけの人気を得ている現実は、日本映画やテレビがあまりに洗練されすぎ、普通の恋愛を描けなくなっていたからかも。その後悔が「セカチュー」や「イマアイ」になってるんだろうけどね。みんな変化球に目が慣れすぎていて、剛速球の方がはるかに有効だったんだなあ。

 で、「僕の彼女を紹介します」。いやはやこれが濃い濃い。でも客席の後ろの方ではみんなズルズル盛大に泣いている。「83%が泣いた!」がこの映画のキャッチコピー。17%のひとりとすれば、いろいろと文句もある。あのラストは「猟奇的な彼女」を見ていない客には単なるギャグじゃないかとか、いきなりX-Japanが流れるのは興ざめだろうとか。致命的なのはセックスの不在。不自然きわまりない。でも、ベタベタなラブストーリーの需要を喚起し、映画館に観客を呼び戻してくれたその功績は、ひねくれた中年男としても認めないわけにはいかないのでした。やるなー韓流。

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