●先日、教員のかたからの、「今の季節は人事異動でさびしい」というおたよりがありましたね。私も教員なので、とてもよくわかります。今年の私のまわりでは、仲がよくて、最近異性として意識しはじめた人がいなくなるので、さびしさもひとしおです。
話すのはたのしいけど恋愛に発展するのかは、まだわからない。新しい学校へいってしまったら、会えなくなっちゃうのかも、わからない。あと何日も一緒にいられるわけでもない。でも、まだ、もうすこしだけ、時間がある。4月以降も連絡をとりあう仲ではいたいけど、そんな話を、職場でどうきりだそうか。ダメだったらと思うとコワくて、ぎりぎりまで言わないだろうなぁ。でも、最後の日は飲み会なんだよなぁ。酒の勢いで言うみたいなのもイヤだなぁ……。淡泊な人だし、このままになっちゃうのかな、と思うと不安です。相手はそんなことよりも新しい職場への不安などがあるわけだから、などと、そんなことばかり、考えてしまっています。
中学校の教員をしていますから、目の前の生徒のことに追われがちな職場でよくもまぁ、こんなことを思う余裕があるものです。……いや、ほんとは、今は卒業式の直前だし、成績も通知表も書かなきゃだし、来年度への会議もあるのだから、「仕事しか考えられないはず」なんですけどね。そういうものでもないみたいです。
「ほぼ日刊イトイ新聞メールマガジン」より
……あああ恋愛です。編集者も「学校の先生の恋愛は、学校行事とともにあるんですねえ」と感心していた。卒業は、生徒たちとの別れと同時に、同僚との小さな別離の季節でもあるわけだ。いいですなぁ、と年寄りじみたことをかましつつ、人事異動についてちょっと考えてみよう。
教職員の人事については、さまざまなローカルルールがある。「へき地○年」とか「新採○年」「夫婦の片方が市街地にいればもう一方は田舎」とかね。もはや噂や都市伝説みたいな存在なのもあるけれど。支部長時代には(終わったから言える)気が遠くなるような理由で人事に文句をつけてくるヤツもいた。たかが人事異動じゃねーかよ、とため息をつきながら「もっとクールに、介護を必要としている家族がいるとか、通勤距離とか、子どもの年齢とかを優先した要求にしていこうぜ」と当時の書記長たちと話していた。
しかしそれでも“組合員同士の利害が衝突する”のがこの人事というものの微妙なところ。他管に勤務している事務職員を呼び戻そうと思えば、こちらから誰かを他管に追いやることになる……という具合。ここで問題になるのがその学校での勤務年数になるわけだが、これは次号に。
画像は「猫丸先輩の推測」倉知淳
殺人なし。真の悪人なし。日常に潜むほんの小さな謎を解き明かす、おなじみ倉知の猫丸先輩シリーズ。でも今回はちと冴えがないような気も。東京創元社から講談社にシリーズが移り、唐沢なをきに挿絵が変わってちょっとうれしい。ものすごくかわいいから。
PART2につづきます。
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