事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ホリイのずんずん調査 かつて誰も調べなかった100の謎」 堀井憲一郎著 文藝春秋

2014-09-06 | 本と雑誌

Horiizunzunimg01 なんか近ごろ、オヤジ系週刊誌がひどくないですか。嫌韓・嫌中国が常にトップ記事。朝日の従軍慰安婦問題など(まあ、池上彰の問題は確かにひどかった)、鬼の首でもとったように大はしゃぎ。内容は“事情通”や“識者”のコメントの羅列。いったい、足でかせぐ記者はどこへ?

もっとも深刻なのは週刊文春だろうか。この雑誌は記事がつまらなくてもコラムが充実していて、それだけで満足できたものだった。小林信彦の「本音を申さば」が現在も続いているのはめでたいけれど、いったいあのコラムはどこへ?毎週楽しみにしていたあのページはどこへいってしまったの?

それがこの「ホリイのずんずん調査」だった。1995年に連載開始。2011年まで延々と「いやそれは調べなければならないことなの?」というネタを、毎週毎週とりあげてくれたのだ。しかも文章が最高!さすが、年間400回も寄席に通う人は違うなあ。

だいたいね、以下のようなことを調べようなどと普通思いつきますか?

吉野家のつゆだくが許せなくて154店食べ歩いた話

・日本人の2割は牡蠣にあたっているのだ

・日本三大急流でもっとも急流なのはどこだ

・七年かけて一万席聞いても掛からなかった落語ネタ

・エロメールによく使われる女性の名前ランキング

・週間天気予報はまったく当たってないような気がするんですけど

・小学4年生にもなってサンタを信じている5%の人々

・日本人にもっともよく覚えられている年号は「1192年」である

・サッカーFKの壁で股間を守る国、守らない国

・大学の単位は「取る」ではなく「来る」と学生が言い始めたころ

・部活が水飲み禁止でなくなりだしたのはいつなのか

……往時の「萬流コピー塾」(糸井重里)を復活させろとは言わない(中止させたのは右翼雑誌を発行中の花田紀凱だという噂)。でも、この名コラムの復活こそ、いまの週刊文春に求められているんじゃないのか。

ホリイのずんずん調査 かつて誰も調べなかった100の謎 ホリイのずんずん調査 かつて誰も調べなかった100の謎
価格:¥ 1,944(税込)
発売日:2013-08-06
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2 コメント

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文春といえば (のりしお)
2014-09-13 21:46:09
ナンシー関のTVコラムですかね、週刊朝日でも同じような連載やってましたけども。
(今井舞のドラマメッタ斬りとかいうの、あれヒドいなあ、
あんなのが毎クール恒例にするほどの企画なのか?)
三行映画批評はおすぎが降りてからあんま観なくなったな(私は誰がなんと言おうとおすぎ支持派w)
返信する
確かに! (hori109)
2014-09-14 07:33:14
あのテレビ評(ですらない)はひどい。
誰かに依頼されてレベルを低く設定している
のではないかと思うくらいだもんなあ。
返信する

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