事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「平城京」 安部龍太郎著 角川書店

2018-08-30 | 本と雑誌

 

平安京のお話が面白かったんだから今度は平城京。

大宝律令、租庸調、壬申の乱……うわああ社会科の教科書を思い出します。えーと平安京は「鳴くよウグイス平安京」だから794年だよな、すると平城京は……

ネットは便利だな、すぐに引っ張り出せる。「なんと見事な平城京」で710年ですって(笑)。

その、みごとな平城京をつくるお話。大和朝廷の支配がまだ万全ではなかったころ、なぜ藤原京を捨てて奈良に遷都しなければならなかったのか。天皇制をめぐる一種のミステリーのようになっている。

先進国である唐や朝鮮からの渡来人が、決して優遇されていたわけではないことや、建築や治水の技術は当時から高い水準にあったことがわかってお勉強になる。そして仏教の伝来が民の生活に大いに影響を与えたことも。ほんと勉強になった。教科書よりずっと面白いですよ。

道誉と正成」にしても、安部龍太郎はそれにしてもうまい時代を選んでいる。

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2 コメント

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Unknown (omachi)
2018-09-03 00:39:10
歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知ってますか。 グーグルやスマホで「北円堂の秘密」とネット検索するとヒットし、小一時間で読めます。北円堂は古都奈良・興福寺の八角円堂です。 その1からラストまで無料です。夢殿と同じ八角形の北円堂を知らない人が多いですね。順に読めば歴史の扉が開き感動に包まれます。重複、 既読ならご免なさい。お仕事のリフレッシュや脳トレにも最適です。物語が観光地に絡むと興味が倍増します。平城京遷都を主導した聖武天皇の外祖父が登場します。古代の政治家の小説です。気が向いたらお読み下さいませ。(奈良のはじまりの歴史は面白いです。日本史の要ですね。)

読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
ネット小説も面白いです。
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おっとぉ (hori)
2018-09-03 18:21:52
藤原不比等ってのはマジわかんないですけど、
小説的企みはわかりましたよ。
探偵役の名前は高木彬光さんへのオマージュですね(笑)
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