平安京のお話が面白かったんだから今度は平城京。
大宝律令、租庸調、壬申の乱……うわああ社会科の教科書を思い出します。えーと平安京は「鳴くよウグイス平安京」だから794年だよな、すると平城京は……
ネットは便利だな、すぐに引っ張り出せる。「なんと見事な平城京」で710年ですって(笑)。
その、みごとな平城京をつくるお話。大和朝廷の支配がまだ万全ではなかったころ、なぜ藤原京を捨てて奈良に遷都しなければならなかったのか。天皇制をめぐる一種のミステリーのようになっている。
先進国である唐や朝鮮からの渡来人が、決して優遇されていたわけではないことや、建築や治水の技術は当時から高い水準にあったことがわかってお勉強になる。そして仏教の伝来が民の生活に大いに影響を与えたことも。ほんと勉強になった。教科書よりずっと面白いですよ。
「道誉と正成」にしても、安部龍太郎はそれにしてもうまい時代を選んでいる。
小説的企みはわかりましたよ。
探偵役の名前は高木彬光さんへのオマージュですね(笑)
読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
ネット小説も面白いです。